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フェラーリはその価値とコンディションを維持するために「3つの保証、3つの認証」を用意していた。今回その内容や条件が明らかに

フェラーリ

| フェラーリが「手厚い保証」を用意しているのはよく報じられるとおりである |

さらにフェラーリはその真正性を証明するための認証サービスも用意している

さて、フェラーリはメンテンナンスに関して「7年」という無料パッケージを付与する稀有な自動車メーカーであることが知られていますが、その保証や認証プログラムは非常に多種多様であり、新車保証に加えてハイブリッドバッテリーの専門保証等を含めて3種類もの異なる保証、そして3つの異なるレベルの認証と真正性検証を提供しています。

そして今回カーメディアが明らかにしたのがこれらの保証がどのように機能するか、どの部品がカバーされるか、どのクルマが対象となるのか、そしてフェラーリがクラシケ認定を取得するためにどういった条件が必要になるのかという詳細です(あくまでも米国の基準による)。

フェラーリの新車保証はこうなっている

そしてまずは新車保証についてですが、他の自動車メーカーと同様に、フェラーリは価格や希少性に関係なく、すべての新車にメーカー保証プログラムを提供しており、ほとんどのメーカーと同様に、メーカー保証は通常の摩耗や損傷を除いて3年間、クルマの隅々までをカバーすることに。

ただ、一般的な新車保証には走行距離制限があるものの、フェラーリの保証には制限がないのが一つの特徴であり、つまりこれは事実上の走行距離無制限の保証です。

しかしながらこの保証は認定されたフェラーリの修理拠点(つまり正規ディーラー)で実行される厳格なメンテナンス手順に従うことにが前提であり、例えば過去にフェラーリのディーラーでのサービス記録がない状態で「エンジンが破損した」としてディーラーに来店したとしても、エンジンを交換を保証してくれる可能性は低いとされています(ただしこれはフェラーリのみの話ではない)。

なお、フェラーリは(長期保存時にタイヤが変形することを防ぐ特許を出願したことでもわかるとおり)そのオーナーが自身のフェラーリをそれほど頻繁に運転しないことを知っており、これが「走行距離無制限」保証につながっているのだとも考えられますが、オーナーにとっても「無制限の安心を得られる」というありがたいものでもありますね。

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そしてこの3年の新車保証が切れた後にフェラーリが提供するのは「延長保証(=Extended Coverage Plus、こちらは有償)」ですが、ただしこれを申し込むには走行距離が「75,000マイル(約12万キロ)」以内、製造から15年以内」である必要があるとされ、そしてこの延長保証に関しては走行距離無制限ではないということに。

そしてこの延長保証はカタログモデルのF8シリーズ、488シリーズ、ポルトフィーノ、SF90シリーズ、296GTB / 296GTS、ローマ、プロサングエ、そして限定モデルのラフェラーリ、イコーナシリーズのモンツァSP1 / SP2も加入可能だそうですが、なぜかデイトナSP3は「加入対象外」。※価格は一般には非公開であり、車種や条件(パワートレーンや出力)によって異なるのだそう

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この「75,000マイル以内、15年以内」の枠に収まらないフェラーリをカバーするのが「Power15」と呼ばれる保証ですが、こちらは15年以上前のネオクラシックフェラーリを保証することが可能ではあるものの、走行距離の制限があり、加入できる走行距離の上限は56,000マイルから75,000マイル(モデルによって異なる)。

そしてこのPower15の保証範囲は「新車保証」「延長保証」よりも狭くなっており、契約期間が1年単位となるほか、対象となるのは「クーリングとインジェクション」「エンジン」「ステアリングとサスペンション」「エアコン」「電装品」」「リトラクタブルハードトップ」「エキゾーストシステム」「トランスミッション」にとどまり、つまり外装品はその対象外ということに。

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そしてこの上の保証内容は「メイン Power15」というもので、こちらを選択するとオイル交換などの定期メンテナンスもカバーされ(ただし、消耗品については引き続き自己負担)、加えてラフェラーリだとハイブリッドシステムの保証もなされるのだそう。

もちろんそのぶん加入料金も高額となりますが、SF90ストラダーレ / SF90スパイダー、そして296GTB / 296GTSにはそれぞれ専用のバッテリー延長保証が提供されていることにも言及されています。※やはり車種によって料金は異なり、最終的にはディーラーが決定するとになるもよう

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フェラーリの認証システムはこうなっている

そして次はフェラーリの認証システムについてですが、まずひとつめは「認定中古車プログラム」。

ディーラーが101項目の点検を行ってクルマが適切に機能し、元の状態に戻すことを目的としたもので、フェラーリを中古車で購入する際には大きな安心のための指標となるものです。

二番目は「プレミアム証明書」と呼ばれるもので、最新かつ最高の部品を常に装着し、資格のある専門家による最新の整備を受けている」ことが証明された車両のみに付与されます。

なお、このプレミアム証明書を取得するのは簡単なことではなく、もちろんクルマが改造されておらず、正常に機能している必要があるのはもちろんで、古くなった部品は、フェラーリの工場から出荷された”より優れたバージョン”に交換する必要があるのだそう。

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加えてすべての定期メンテナンスを受け車両が最新の状態に保たれている必要、さらに未解決のリコールについてもすべて解決しておく必要もあり、そしてもちろん、このすべての整備は、資格のあるフェラーリの技術者によって行われなければなりません。

このプレミアム保証書は製造から10年を経過したフェラーリが対象となりますが、、不思議なことにこの保証書の発行そのものは無料だといい、しかしこの発行を受けるまでには「多額の整備費用」を投じる必要があるため、「完全なる無料」というわけではなさそうです。

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そして証明書の最終形は「クラシケ」で、これは製造から20年が経過した車両のみが対象となり、そのクルマが完全に機能し、オリジナル性を保っていることを証明します。

このクラシケ認証を取得するには、プレミアム証明書のプロセスをさらに数段階進める必要があり、フェラーリはシャシー番号、ボディ番号、エンジン番号、ギアボックス番号、リアアクスル番号という5つの主要領域を確認し、車両がクラシケ認証を取得できるのは、これらの番号のうち3つがそのクルマに元々付いていた番号である場合(マッチングナンバー)のみ。

さらに、さまざまな部品がオリジナルであり、正常に機能しているかどうかがチェックされますが、これらの評価に合格したとしても、フェラーリがクラシケ認証の資格を与えない可能性を含む項目がいくつかあり、たとえば、改造されたエキゾーストシステムや純正サイズ以外のホイールは”失格”扱い。※純正色であれば再塗装は許可される

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フェラーリによると、このクラシケ認証の費用は3,000ユーロ(約48万円)から18,000ユーロ(約292万円)だといい、もちろんこれには車両のコンディションを保つための費用は含まれず。

ただしすでにプレミアム証明書が発行されている場合、クラシケ認証は無償で付与されるとのことですが、この場合であっても多額の整備費用が必要になるのは間違いなさそうですね。

なお、モデルの年式や歴史的重要性に応じ、車両の真正性を確認するための追加調査を行う必要もあるとされ、場合によっては、フェラーリはシャーシの完全な冶金学的および寸法検査を実施し、会社のアーカイブと一致することを確認します。

クラシケ認証には多くの作業が必要ですが、その手間をかける価値は常にあり、というのもこの証明書は唯一ともいえるフェラーリの独創性とオリジナル性の尺度であり、オークションや中古市場の売買においてはその価値を最大限に高める”護符”だと考えることも可能です。

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参照:Motor1

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