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フェラーリがハイブリッド車向けに「バッテリー保証」サブスクプランを導入との報道。毎年約120万円のコストにて「8年に一度のバッテリー交換が無料」に

フェラーリがハイブリッド車向けに「バッテリー保証」サブスクプランを導入との報道。毎年約120万円のコストにて「8年に一度のバッテリー交換が無料」に

| 今後電動化車両が増加するに際し、いずれの自動車メーカーも頭をかかえるのがこの問題であろう |

そしてうまくやれば自動車メーカーにとっての大きな収益にも

さて、ブルームバーグによると「フェラーリが年間7,500ドル(現在の為替レートにて約120万円)の費用にて、バッテリー交換にかかわるサブスクリプションサービスを提供開始予定」とのこと。

フェラーリは現在「初のピュアエレクトリックカー」の発売に向けて動いているという状況ですが、このプログラムは(現時点では)EVではなくPHEVを対象としたものだといい、つまりは296GTB/296GTS、SF90ストラダーレ/SF90スパイダー等のプラグインハイブリッドスポーツを対象としたものだと考えられます。

すでにフェラーリのPHEVモデルの販売は半数を超えている

現実問題としてフェラーリのPHEVはその販売台数を伸ばしていて、昨年の第3四半期ではPHEVがガソリン車を”逆転”し、フェラーリの販売台数のうちの51%を占めるに至っていますが、今後この比率は「もう少し」伸びるものと思われます。

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フェラーリの販売台数における「電動化比率」がガソリン車を逆転し初めて51%に。14車種のうち車種がハイブリッド、296GTB/296GTSがこの流れを牽引

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なお、「もう少し」というのは、フェラーリはランボルギーニとは異なって複数のパワートレーンを採用する意向を示しており、プロサングエや12チリンドリのようにV12エンジンを(電動化無しで)継続させる意向を示しているためで(つまりガソリン車は一定の比率で存続する)、全ラインアップを電動化しようとは考えていないから。※ガソリンエンジンがいつ終了するかについては期限が定められていない

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フェラーリ「効率性ではV8ターボに分があるが、感情を揺さぶるという点ではV12以外の選択はない」。なぜフェラーリはV12にこだわるのか

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それでも今後PHEVの販売比率が拡大してゆくことになるのは間違いなく、そこで気になるのが「バッテリーの劣化」。

今回のサブスクリプションプログラムは「(ハイブリッドシステム用の)バッテリーを搭載するフェラーリが古くなるにつれ、航続距離が短くなるという懸念を和らげることを目的としている」とされ、このサブスクの導入によってバッテリーをフレッシュな状態に保ち、その結果として再販価格を維持することを意図しているのだとも報じられています。

このプログラムに加入し、毎年7,500ドルを払い続けると、該当車両のオーナーは8年後にバッテリーを交換してもらえるといい、そしてまた8年後にも2回目の定期交換が訪れるとされていますが、長期間所有する可能性があるオーナーさんの場合、これによって心の平穏を保つことができるようになるものと思われます(このプログラムに加入しなくとも、現在の保証規程では5年間のバッテリー保証が付帯されている)。

加えて、年々販売が増加するハイブリッド車の比率を考慮すると、この新プログラムはフェラーリにとって大きな収益の柱となる可能性を秘めていると考えることもでき、今後登場するEVには「EV専用の」サブスクリプションプログラムが登場するのかもしれませんね。

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参照:Bloomberg

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