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ランボルギーニも人事異動!これまでの開発責任者はモータースポーツ部門へ、そしてアウディから新たな車両責任者が着任。ガソリン時代の終焉を意味し、電動化時代への対応か

2022/01/23

ランボルギーニ・ウルス

| この流れはもはや誰にも止めることができない |

すでにフェラーリも同様の人事を発表済み |

ランボルギーニが「研究開発部門の組織変更を行った」と発表。

これによると、ルーベン・モール氏が(アウディの検証/バリデーション・ホール・ビークルの責任者から)ランボルギーニの最高技術責任者に任命され、さらにそのキャリアの半分以上をランボルギーニの技術部門の管理にあて、スーパーカー業界を率いてきたマウリツィオ・レジャーニ氏がランボルギーニのモータースポーツ副社長という戦略的地位に就いた、とのこと。※現在、ランボルギーニはフォルクスワーゲングループに属するが、アウディ直下にもあるとされている

やはりランボルギーニも「ガソリンエンジンを過去のもの」へ?

マウリツィオ・レッジャーニ氏は、ランボルギーニのモータースポーツ部門全体の次の戦略的方向性について責任を負うことになり、つまりは「スクアドラ・コルセの強化」ということになりそう。

近年のランボルギーニにおけるモータースポーツだと「GT選手権での成功」が挙げられますが、今後はほかの分野にも積極的に進出することになるのかもしれません。

なお、今回の人事異動について「どう見るか」は非常に難しく、簡単に言うと、ヒュンダイやフェラーリ同様、「ガソリンエンジン時代の功労者を別の部門に異動させた」と捉えるのが妥当かと思われます。

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これはもうエレクトリック時代待ったなしの現在においてはやむを得ないことですが、反面、モータースポーツの世界だとまだしばらくはガソリンエンジンが残ることになり、ロードカーが「エレクトリックオンリー」になったとしても、サーキット専用モデルとしてガソリン車を販売できる可能性を考慮したものなのかもしれません。

そしてランボルギーニ会長兼CEO、ステファン・ヴィンケルマン氏によると「マウリツィオ・レッジャーニは、ランボルギーニが今日のような記録を達成できるようにするため、あらゆる基本的な決断を下してきました。彼は、アヴェンタドールからウルスまで、ウラカンからカウンタックLPI 800-4まで、ランボルギーニの最も成功したモデルの生みの親であり、これらのモデルはこのブランドの歴史の中でアイコン的存在になっているか、間もなくそうなるであろうモデルです。彼の先駆的なビジョンは、1963年以来、革新への意欲を創業時の価値観のひとつとするランボルギーニのDNAに継続性を与えてきたことは疑いようがありません。今日、自動車分野における彼の深く長い経験は、私たちが主役として継続的に存在感を高めることを目指す、重要な戦略分野の一つを支えることになるでしょう。 同時に、我々は、ランボルギーニファミリーにルーベン・モールが戻ってくることを心から歓迎します。彼の着任は、来るべき全製品レンジのエレクトリック化という、会社にとって重大な変革へ大いに貢献することになるでしょう」。

今回の2名はこんな経歴を持っている

そして今回異動の対象となった2名につき、まずはマウリッツォ・レッジャーニ氏について、1959年にサン・マルティーノ・スピーノ(モデナ)で生まれ、モーターバレーで育ったと紹介されています。

1982年にはマセラティのエンジン設計・開発部門でキャリアをスタートさせ、高性能エンジンに囲まれた生活を送ったのち、1987年から1995年まで、カンポガリアーノのブガッティ(ロマーノ・アルティオーリ時代)でEB110パワートレインを担当。

ランボルギーニには、ムルシエラゴのプロジェクトリーダーとして1995年に入社し、2001年にパワートレインおよびサスペンションの研究開発部門の責任者に任命され、2006年には最高技術責任者へと昇格し、V12、V10、V8(ターボ)モデルを始めとする、最も重要な技術およびデザインの革新の背後にある戦略を定義し、継続的に成功する製品で近年の商業的記録の達成に貢献した、とされています。

かつてブガッティに在籍していたところを見ると、ミウラやカウンタックを生み出したパオロ・スタンツァーニ氏らと交流があり、そこからランボルギーニへ、といった流れなのでしょうね。

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一方のルーベン・モール氏は1979年にドイツのザールブリュッケンで生まれ、カイザースラウテルン工科大学で工学の学位を取得し、数値力学の博士号を取得後、2008年にシャシー耐久性のテストエンジニアとしてアウディに入社しています。

さらにその後2014年にアウディA3、TT、Q7、Q8モデルのプロジェクトマネジメント全体の車両責任者に就任するまで地位を高め、2017年にはランボルギーニに移り、ホールビークル開発責任者として2年間、アヴェンタドール、ウラカン、ウルスの開発を統括した後、エネルギーおよび重量管理責任者としてアウディに復帰。

アウディでは2020年に車両全体の検証責任者に任命され、その経験を生かして今回ランボルギーニに戻り、最高技術責任者へと就任しています。

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参照:lamborghini

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