| なにがあったのかはわからないが、両者の功績は内外で高く評価されていたはずだ |
現時点ではその正確な理由は公式発表がないためにわからない
さて、韓国のメディアによると、ヒュンダイ傘下のキアが現代・起亜自動車のRD部門社長であるアルバート・ビアーマン氏と、起亜自動車の社長兼デザイン管理部長であるペーター・シュライヤー氏をクビにするんじゃないかとの報道。
ヒュンダイそしてキアはこれまでにも相当数の人材を引き抜いており、インフィニティのデザイナー、ブガッティのデザイナー、ランボルギーニのデザイナー、ベントレーのデザイナー、アウディのデザイナー、ランボルギーニの副社長、そしてBMW M部門の責任者、その他モロモロ。
そのおかげで急激にデザインと品質を高め、同時にそのプレゼンスも高めているわけですね。
両名はこれまでにも高い貢献をしてきたと言われるが
なお、この両名については非常に高い貢献をしてきた人物だと認識されており、たとえばペーター・シュライヤー氏(アウディではTTをデザインした)は2006年にヒュンダイに引き抜かれ、その後はキアのデザイン性向上に尽力した人物。
キア特有の「タイガーノーズグリル」を考案した人物としても知られており、キアのみならず多くのヒュンダイ車のデザインにも携わっています。
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一方のアルバート・ビアーマン氏はBMW M部門の責任者から2015年にヒュンダイ入りを果たし、キアのスポーツセダン「スティンガー」やヒュンダイのパフォーマンス部門「N」の設立や発展に尽くした人物です。
正直言うと、この2名を抜きにして、いまのヒュンダイそしてキアはなかっただろうとも考えているのですが、その二名をクビにというのはあまりにドライな人事でもあり、ちょっと(というか、かなり)驚いているわけですね。
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おそらくはヒュンダイそしてキアもこの2名の功績を十分に理解しているものと思われ、よってこれまでにも相当額の報酬が支払われ、退職金も相当額にのぼるのは間違い描く、そしてこの2名であれば「どの自動車会社にでも」再就職ができそうです(とくに中国の自動車メーカーはこの二人を放っておかないだろう)。
なぜヒュンダイとキアはこの2人をクビに?
そこで気になるのが、なぜヒュンダイとキアがこの二名をクビにするのか。
その理由としては「ヒュンダイグループが、自動車メーカーから総合モビリティメーカーへと脱却を図るため」だと言われ、そこで社外役員を入れ替えるからだとも報じられています。
ただしこの理由にはいささか納得しかねるものもあり、というのもまだまだ自動車はヒュンダイにとっての基幹産業だから。
たしかにヒュンダイはロボット会社「ボストン・ダイナミクス」を買収したり、航空産業へと乗り出そうとしていますが、この段階での役員入れ替えは時期尚早かもしれません。
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もしくは、穿った見方をするならば、ヒュンダイグループは自社の成長のために外部の人材を利用し、内部から「それにかわる」人が育ってきたために「用済み」とするのかも。
ただしそういったドライな考え方はお互い様であり、多くの人もまた「会社を利用し」、そして会社もまた「人を利用する」ので、どちらがどう、とはいえない可能性もありそうです(このあたり、日本の社会とはかなり異なる部分でもある)。
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参照:Korea Times