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ランボルギーニ・ウラカン後継モデルに新情報!「エンジンはV6~V12までの可能性」「HVシステムは専用開発」「出力は850馬力以上」。実現すればゲームチェンジャーに

ランボルギーニ・ウラカンSTO

| ランボルギーニは「電動化」をむしろスーパーカーの可能性を拡張する機会だと捉えているようだ |

きっと驚きのパッケージングを見せてくれるに違いない

さて、ランボルギーニ・ウラカンは思ったよりも早くその受注を終了させる可能性があり(生産予定台数上限に達しつつあるため)、ここから先に新車で注文できるのは「ウラカン・ステラート」のみとなってしまう可能性も。

そして気になるのがウラカンの後継モデルで、これについては最新情報が出てきていて、ランボルギーニの最高技術責任者であるルーヴェン・モア氏によると「プラグインハイブリッドはVWグループ内のほかブランドと共有せずウラカン後継モデル専用」「エンジンはランボルギーニ専用、シリンダー数は6気筒以上12気筒以下」、そして別の情報筋によれば「出力850馬力以上」とのこと。

想定したよりも相当に気合の入ったクルマとなりそうだ

そこでこれらについて考えてみたいと思いますが、まずはプラグインハイブリッドについて。

ランボルギーニの属するフォルクスワーゲンにはアウディやポルシェ、ベントレーの使用するV8+プラグインハイブリッドが存在しますが、今回のルーヴェン・モア氏のコメントを見る限り「これらを流用する線はNO」。

実際のところ同グループに現在存在するハイブリッドパワートレーンは「燃費志向」の性格が強く、どのみち既存のシステムを使用するというのは考えにくく、可能性があるとすればポルシェが開発している「モータースポーツ直結の」ハイブリッドシステムです。

これは911に搭載されると言われているものの、「VWグループのほかブランドから調達しない」とコメントされているので、やはりポルシェのハイブリッドシステムとの共通性もないと考えるのが妥当です。

となると、フォルクスワーゲングループと関係性の強いリマックと新しいシステムを開発するのではと考えたりするものの、現在リマックの開発パートナーにランボルギーニは名を連ねておらず、「いったいどこと一緒に、どう開発するんだろうな」という興味が尽きないところ。

なお、エレクトリック化を進めるアウディもリマックのパートナーシップ企業に入っておらず、となるとランボルギーニはアウディと一緒になんらかの方法を模索するのかもしれません。

2022-05-03 14.16.04

そしてハイブリッドシステムの構成についても「ナゾ」であり、モーターの数やレイアウトも現時点では不明です。

妥当な線ではエンジンとトランスミッションとの間に1つ、フロントに1つもしくは2つを配置して4輪を駆動するというパッケージングですが、のちのちRWDモデルが発売される可能性も否定できず、後輪駆動へと容易に変更できるレイアウトを採用するのは間違いなさそうですね(全輪駆動モデルと後輪駆動モデルとの価格や出力、重量差はかなり大きなものとなりそうだ)。

なお、「出力850馬力」というのはフェラーリ296GTB、そしてウラカン後継モデルが路上に出るころには発表済みとなっているであろう”296GTB後継モデル”への対抗を考えているのかもしれません。

ガソリンエンジンは「いずれの線」もアリかもしれない

そしてエンジンについてですが、現在ウラカンはV10エンジンを積んでおり、そしてフォルクスワーゲングループにはV6そしてV8エンジンが存在し、アヴェンタドール後継モデルについてはV12エンジンを搭載することが確定済み。

しかし今回「ランボルギーニのために特注される」ともコメントしていて、そこがますますナゾを深めているわけですが、完全新規設計というよりは既存エンジンをリニューアルする方向で進めるんじゃないかとも考えています。

上述の通りウラカン後継モデルは「プラグインハイブリッド」となり、そうなればエレクトリックモーター、バッテリー、インバーターなどを搭載する必要があり、これらは「結構大きな場所」を専有します。

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現在ウラカンは「ほぼ隙間なく」パワートレーンや補機類が車体に詰まっている状態なので、V10エンジンを維持してハイブリッド化するとなると(前輪を駆動するプロペラシャフトが不要になるといえど)車体を拡大せざるをえず、しかしそれはアヴェンタドールとの棲み分け、そしてダウンサイジングの傾向があるスーパースポーツセグメント(フェラーリ296GTBはV6エンジン搭載にて従来のV8ミドシップモデルよりもコンパクトになった)を考慮するに「ない」かもしれません。

よってぼくは「V10を捨ててV8かV6に向かうだろう」と考えているのですが、ここで重要なのはランボルギーニが自然吸気を貫くかどうか。

自然吸気エンジンはランボルギーニのひとつのアイデンテティでもあり、しかしダウンサイジングするのであれば「ターボ化しないと」ライバルに対抗できるパワーを絞り出すことは(技術的にも、規制の面でも)難しく、よってターボが採用されるんじゃないかというのがぼくの予想。

そこで気になるのはターボラグではありますが、これは電動ターボの採用、でなくともエレクトリックパワーを「加給がかかるまでの間」に使用することができ、ターボラグは今の時代、そしてエレクトリック化されたスポーツカーであればどうとでも解決できる、とも考えています。

ちなみに「6気筒」エンジン搭載のスーパーカーというとマクラーレン・アルトゥーラ、フェラーリ296GTB、そしてポルシェ911GT3系やターボ系が存在しますが、ランボルギーニが「あえて」V6エンジン搭載にてそれらと比較される立場に身を置くとは考えにくく、よってV8しかもフラットプレーンクランクとツインターボ採用あたりが「考えられる線」かもしれません。

ランボルギーニ・ウラカンEVO RWD

重要なのはランボルギーニの「属性」

なお、ルーヴェン・モア氏によると、今後のランボルギーニにとって重要なのはその属性だといい、基本となる柱は「デザイン、パフォーマンスバリュー」。

しかし今後重視するのはNVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)であり、今後スーパースポーツがハイブリッドそしてピュアエレクトリック化されるに際し、NVHにて「ランボルギーニらしさ」を出そうということを考えているもよう。

具体的には、クルマの反応とドライバーへのフィードバックはもちろん、「たとえエンジン音を聞かなくても、ランボルギーニというクルマがどのような挙動を示すのか」を感覚的に理解でき、ドライバーがほかのスーパースポーツとの違いを体感できるようにしたいと考えているようですね。

そのための手段としてはスロットルレスポンス、リカバリー、トルクベクタリング(フロントからリアだけでなく、左から右へも)等が挙げられ、そして電動化によって差別化の可能性と範囲がさらに広がると考えており、むしろ「今日のハードウェア、つまり内燃機関やギアシフトは、ドライバーを制限している」とも。

よって今後のランボルギーニは電動化によって制限を取り除き、「将来のランボルギーニの定義」を定めようとしているように思えます。

参考までにですが、こういった「電動化シフト」に際し、ランボルギーニはこれまで同社の技術部門を牽引してきたマウリッツォ・レッジャーニ氏を最高技術責任者の立場から異動させるという人事を行っており、こういった行動からもその”本気”が伺えます(同様の傾向はフェラーリほかのブランドでも顕著である)。

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参照:Auto Express

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