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ランボルギーニ「EVにおけるサウンドは最重要事項のひとつである。人工的に作り出されたサウンドは我々にとって許容できるものではない」

ランボルギーニ

| おそらくはフェラーリ同様、実際のパワートレーンからサンプリングしたノイズを加工して「EVサウンド」に |

ただし現時点ではEVサウンドが完成しておらず、トッププライオリティとして鋭意開発中

さて、ランボルギーニは2027年あたりに発売することになるEV「ランザドール」を発表したところですが、今回はそのサウンドについての報道がなされています。

この「ランボルギーニのEVサウンド」について語ったのは同社にて技術部門の最高責任者を務めるルーベン・モア氏であり、同氏によれば「本物のサウンドを通じてドライビングエクスペリエンスにおける感動を維持することを計画している」。

この「本物のサウンド」とは「合成された電子音ではない」ということを意味するそうですが、EVでこれを実現するのはけっこう難しいことなのかもしれません。

「できるだけ人工的な音を出さない方向で取り組んでいる」

ルーベン・モア氏によれば、「できるだけ人工的な音を出さない方向にて開発へと取り組んでおり、完全に合成されたサウンドは受け入れることができない」とコメント。

これについて同氏はもう少し踏み込んでおり、「たとえば多くのEVでは、合成されたサウンドをクルマの走行状態にあわせて発することになりますが、それでもクルマが実際にやっていることと、音が示唆するクルマがやっていることの間に違和感を感じます」と述べ、現在ランボルギーニはその違和感を解消するために「将来のEVにおいて、発生させるサウンドを最重要事項のひとつとしている」とも。

現時点では、これが最大の課題の一つです。我々ランボルギーニが完璧なサウンドを見つけるには、まだ長い道のりがあります。私たちはいくつかのアイデアや提案を持っていますが、現時点ではまだ最終的な市販車に何を搭載するかは決めていません。

現時点で取り組んでいるのは「増幅と相関関係」だといい、以下のように説明しています。

私たちは、エレクトリックモーターから周波数を取り出し、何かを増幅し、何かを除去し、特にこれをドライブトレインの状態にできるだけ近づけることを実験しています。

つまり、ランボルギーニはエレクトリクモーターが発するノイズを抽出し、それを加工することで「EVサウンド」を作り出そうとしているのだと考えられ、そしてそのサウンドは「エレクトリックモーターの回転数」に連動して変化するものと思われます。

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これによってルーベン・モア氏の言う違和感、つまり「実際のクルマの動きと、そのサウンドとの乖離」を埋めることができ、”リアルな”演出が可能となるのかもしれません。

参考までに、フェラーリもこれと同様の手法を採用すると述べており、エレクトリックモーター含むドライブトレインが回転する際に発生するサウンドをサンプリングし、これを将来のEVが発生するサウンドに充てるとコメントしています。

フェラーリ
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ただ、いかに「物理的にエレクトリックモーターが回転する音」を採取したとしても、結果的に車両にインストールされるサウンドが「人工物」であることにはかわりなく、しかしルーベン・モア氏は 「今日、私達が内燃機関搭載車で耳にする音もまた、デザインされた音に違いはありません」と述べており、ガソリン車のサウンドには定評あるランボルギーニだけに、ピュアエレクトリックカーであったとしても、ガソリン車同様にの魅力あるサウンドを”デザイン”し実装してくれることになりそうですね。

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参照:The Drive

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