
Image:Lamborghini
| もはや現代のスーパーカーは人間の限界を超えつつある |
ただし時間が経過すれば「人間の限界」をカバーする車両制御技術が開発されそうであるが
さて、ランボルギーニが「世界で唯一、10,000rpmに到達できる量産スーパースポーツカー」であるテメラリオを限界までプッシュするという動画を公開。
この動画「The Red Zone」にて主役を務めるのはもちろんテメラリオですが、それを自身の手足のように操るのは同社のレーシング部門、スクアドラ・コルセのファクトリードライバーであるアンドレア・カルダレッリ。
一連の動画はミサノ・アドリアティコ・サーキットにて撮影されており、テメラリオの性能を引き出すため、そして過酷な耐久レースに挑むために不可欠な身体的準備についても触れています。
なお、フェラーリはつい先日「現代のスーパーカーの性能はタイヤやシャシー技術が許容できる上限に達しており、あるモデルでは人間の身体能力の領域をも超えている」と語るに至っていますが、テメラリオもまた「常人の能力の範疇を超える」スポーツカーなのかもしれません。
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ランボルギーニがテメラリオの車体構造について紹介。「ウラカンに比較し部品が50%少なく、溶接速度が80%速く、ねじれ剛性が20%向上し、そして軽い」
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ランボルギーニ・テメラリオはこんなポテンシャルを秘めている
テメラリオに積まれる新しいハイブリッド・パワートレインは、ランボルギーニによってゼロから設計・開発されたツインターボV8エンジンに3基のエレクトリックモーターを組み合わせ、合計で920馬力を発生します。
その性能は驚異的なレベルに達し、0-100km/h加速はわずか2.7秒、最高速度は343km/hにも至りますが、そのハイライトは「10,000回転を超えて回るV8ツインターボ」。
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この高回転を実現している要因の一つは、モータースポーツから得た技術的ソリューションで、例えばフラットプレーンクランクシャフトは、両バンクの等間隔点火による流体力学の最適化と独自のサウンドを実現し、チタン製コンロッドは強度と軽量性に優れるという素材特性によって回転質量と全体重量の低減に貢献しています。
また、レースに着想を得た設計として、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングがなされたフィンガーフォロワーを採用しており、これは硬度と耐久性を高め、11,000rpmに迫る回転数にも耐えうるテクノロジーなのだそう。
Image:Lamborghini
「テメラリオは信じられないほどのスーパースポーツカーです。最高のパフォーマンスと、明確な“走る楽しさ”のキャラクターを兼ね備えている。V8エンジンは途切れることのない加速感を持ち、タコメーターの針が10,000に近づくにつれて、まるで本物のレーシングカーに乗っているかのような感覚になる。唯一無二のサウンドと、心を奪われるドライビング体験だ。」
アンドレア・カルダレッリ
アンドレア・カルダレッリはテメラリオのドライビングプレジャーを象徴する2つの機能、「ローンチコントロール」と「ドリフトモード」にも触れており、ローンチコントロールは(御存知の通り)停止状態から最大限の加速力を発揮する機能で、スポーツステアリングホイール左側のロータリースイッチ中央にある“チェッカーフラッグ”ボタンを押すことで起動します。
ドリフトモードはテメラリオで(ランボルギーニでは)初採用されていますが、ドライバーが”コントロールされたオーバーステア”を楽しめるようにサポートすることになり、そのドリフトアングルはステアリングホイール右下のロータリースイッチによって調整可能。
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このアングルは3段階のレベルを備えていて、レベル1では限られたヨー角で初心者にも扱いやすく、レベル3では熟練ドライバー向けに広いヨー角を許容する、と説明されています。
ただし上述の通り、このテメラリオを意のままに操り、限界走行を維持するためには「驚異的なレベルのトレーニングと、自らの限界を書き換える領域に達する体力維持」が必要となるのは間違いなく、テメラリオに乗るからには「相応の覚悟」を決める必要がありそうですね。
ランボルギーニが「テメラリオの限界を引き出すべく挑戦」する動画はこちら
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参照:Lamborghini