新型ホンダNSXの情報量が多くなり、ここで一旦整理。
ここではその価格やボディカラー、使用について、またその考察などをまとめています。
新しいテクノロジーがふんだんに盛り込まれていることも公開されており、先代同様に車体後部トランクがあることもわかっています。
1:新型ホンダNSXの展示情報。大阪での展示は終了、あとは名古屋と東京だ
2:新型NSXが日本でも発表。米国仕様よりも装備を充実させたぶん価格もUPだ
3:ホンダが新型NSXに採用されるダウンフォースとクーリング向上テクノロジーを公開
4:ホンダがNSXの最新フォトを公開。やはり車体後部には先代同様トランクがあった
ホンダのホームページでも公開されている、新型NSXの展示情報。
まずは東京(六本木ヒルズ)と大阪(ビッグマン)ですがこれら展示はすでに終了し、残る会場は下記の通り。
残念ながらぼくは大阪会場の展示には行けなかったので、どこか別の場所へ見にゆこうと思います。
なお展示情報を見ていると、展示に使用されるNSXは3台で、それぞれボディカラーはバレンシアレッド・パール、130Rホワイト、ベルリナブラック
東京駅 八重洲口イベントスペース(バレンシアレッド・パール)
8/27-10/2
羽田空港 第2ターミナル 中央イベントスペース(130Rホワイト)
9/20-10/2
名古屋駅 イベントスペース(ベルリナブラック)
なんだかんだ言いながら新型NSXは非常に気になる車であることは間違いなく、過去に初代NSXに憧れながらも手が届かなかった身としては、「かなり欲しい」車であることに間違いはありません。
なお当時は30年ローンまで用意する販売店もあり、本気で30年ローンでも組むかと考えたのですが、その時に30年ローンを組んでいたとしたら、今現在でもまだローンを払い終わっていない、ということになりますね。
ホンダNSXがついに発売(オフィシャルサイトもオープン)。
日本での価格は2370万円(税込み)。
新型NSXの装備としてはLEDヘッドライト、レザー/アルカンタラシート、アクティブダンパー、ブレンボ製ブレーキシステム、空気圧警報、パーキングセンサー、スマートキーといったところがメイン。
おおよそは同価格帯のスポーツカーと同様の装備ですが、パーキングセンサーが標準というのは他にない特徴ですね。
現時点ではブレーキローターはオプション装着のカーボンセラミックディスク装着モデルのみが選べるようで、2017年5月以降にスチールローターが選択可能に(150万円ほどは安くなる?)。
おそらく米国ではオプションだったインターナビ、カーボンルーフ、そして鍛造ホイールを日本仕様では純正装着しており、そのために米国での価格に比べてかなり高くなっていると思われます。
ボディカラーは8色、内装色は7色(エボニー、オーキッド、レッド、サドルほか)となっており、下記のような感じ。
ヌーベルブルー・パール(+67万円)。
ノルドグレイ・メタリック(+85000円)。
ベルリナブラック。
ソースシルバー・メタリック(+85000円)。
カジノホワイト・パール(+85000円)。
130Rホワイト。
バレンシアレッドパール(+67万円)。
※ランボルギーニ・ヴェネーノやマツダのソウルレッド・プレミアムメタリックと同じくアルミフレークの層を持つ塗装?
クルバレッド。
オプションとしては「カーボンファイバー・インテリア・スポーツパッケージ」「アルカンターラルーフライニング」「カーボンファイバー・エクステリア・スポーツパッケージ」「カーボンファイバー・リアデッキリッド・スポイラー(40万円くらい)」「カーボンファイバー・エンジンカバー(40万円くらい)」のほか、スーパーGT用車両と同じデザインのホイール(86万4000円)、マックガード製のホイールボルト、バッテリーチャージャー、インドア用カーカバーなどがある模様。
なおほかメーカーで同様の価格を持つ車は下記の通り。
ポルシェ911ターボ
価格 2236万円
エンジン型式 フラット6 3.8リッターツインターボ
エンジン出力 540馬力
最高速 時速320キロ
0-100キロ加速 3.0秒
駆動方式 4WD
トランスミッション 7速デュアルクラッチ
重量 1595kg
ランボルギーニ・ウラカンLP580-2
価格 2462万4000円
エンジン型式 V10 5.2リッターNA
エンジン出力 580馬力
最高速 時速320キロ
0-100キロ加速 3.4秒
駆動方式 後輪駆動(ミドシップ)
トランスミッション 7速デュアルクラッチ
重量 1389kg
マクラーレン540C
価格 2188万円
エンジン型式 V8 3.8リッターツインターボ
エンジン出力 540馬力
最高速 時速320キロ
0-100キロ加速 3.5秒
駆動方式 MR
トランスミッション 7速デュアルクラッチ
重量 1313kg
ホンダNSX
価格 2370万円
エンジン型式 V6 3.5リッターツインターボ
エンジン出力 581馬力(システム合計)
最高速 時速307キロ
0-100キロ加速 3秒
駆動方式 4WD(フロント:モーター、リア:ガソリンエンジン)
トランスミッション 9速デュアルクラッチ
重量 1725キロ
アウディR8 V10プラス
価格 2456万円
エンジン型式 V10 5.2リッターNA
エンジン出力 610馬力
最高速 時速330キロ
0-100キロ加速 3.5秒
駆動方式 4WD
トランスミッション 7速デュアルクラッチ
重量 1670キロ
日産GT-Rプレミアム・エディション
価格 1170万5040円
エンジン型式 V6 3.8リッターツインターボ
エンジン出力 570馬力
最高速 時速300キロ
0-100キロ加速 3秒
駆動方式 4WD
トランスミッション 6速デュアルクラッチ
重量 1746キロ
※GT-Rの0-100キロ加速、最高速度は非公開のためメディアのテスト値を記載
正直なところ実際に見て乗ってみないと判断はつきませんが、NSXの価格はかなり高い、と考えても良いでしょうね。
580馬力とさほどずば抜けた出力ではないにもかかわらず重量がランボルギーニ・ウラカンLP580-2やマクラーレン540Cに比べて350-400キロ程度も重く、装備を見ても大きく有利になるようなポイントはないようです(カーボンディスクブレーキくらい?)。
特にマクラーレン540Cはフルカーボン製のバスタブシャシー、ガルウイング式のドアを持ち、非常に先進的で特別感のある装備を誇ります。
かつ、NSX。は純正にてカスタムできる幅がかなり狭く、現時点ではライバルに対してあまり魅力を発揮できないかもしれません。
現時点で判断できる(乗っていないので)NSXの美点は燃費が非常に良い(リッター12.4キロ。日産GT-Rはリッター8.6キロ)こと、ハイブリッド化による驚異的な加速、スポーツ・ハイブリッドSH-AWDによる旋回性能の高さ(いずれも推測)。
ただ、単純に馬力や装備といったところではなく「ハイブリッド」に目を向けると、新型NSXはなかなか魅力的とも言えます。
NSXのハイブリッドは3モーター式で、トランスミッションにひとつ、フロントの左右アクスルに一つづつ。
これはポルシェ918スパイダーと同じ構造ですが、918スパイダーは1億円もするということを考えると軽量性や出力は劣れども、かなり「頑張った」価格設定だとも考えられますね。
新型ホンダNSXが備えるもののほとんどは他のライバルが持ってはいますが、唯一ほかが持ち得ないのがこのスポーツSH-AWDで、これが新型NSXの存在意義を決定づけるものと考えて良いでしょう。
なおスタイリングに関しては完全に好みの問題なので何ともいえませんが、マクラーレンやランボルギーニに対して優位性は無いだろう、とぼくは考えています。
ただしスタイリングは非常に重要で、加速やコーナリング性能はサーキットに持ち込まないかぎりは体感することは難しく、しかし外観の格好良さはガレージに停めていても視覚的にわかることになります。
その意味で「真剣に走る人」にとってNSXは良いかもしれませんが、そういった人はマクラーレン540Cを選ぶかもしれませんし、格好だけで乗る人は(ブランドも重視すると考えられるので)ランボルギーニ・ウラカンやアウディR8を選ぶかもしれません。
もしくは逆に、新型NSXはタウンスピードで走っても明らかに感じる「楽しさ」があるかもしれません。
ただ現時点では優劣をつけることはできず、「乗らないと」わからないのが新型NSXであり、できれば試乗を行いたいところですね。
「売れるか売れないか」だとぼくは「売れない」と考えており、それは車自体の魅力の有無ではなくてホンダの「売る体制」が理由。
NSXを扱えるのは「NSXパフォーマンスディーラーのみ」となり、それはまだ良いとしてもホンダのホームページに「NXSは受注生産車であり、展示車も試乗車も当分用意しない」と記載してあること。
NSXは完全新設計の車であり、しかもハイブリッドとという(スポーツカーにとっての)特殊性を持ち、かつ非常に高価な車。
同じ高価なスポーツカーでもフェラーリがF430から458になったり、ポルシェ911が997から991になったり、ランボルギーニがガヤルドからウラカンになったりするのとは根本的に今回のNSXは異なります(判断できる材料が乏しく、とにかく乗らないとわからない)。
にもかかわらず、見ることも乗ることもできない状況だと、ここで購入するのはよほどお金が余っている人か、もしくは熱烈なNSX信者と思われ、「マクラーレンにしようかNSXにしようか」と考える人は実際に試乗のできるマクラーレンに流れるのでは、と思うのですね。
なおカーコンフィギュレーターで「現実的な(つまり過剰にオプションをつけず、フロアマットやVICSビーコンなどを選択した場合)仕様」を作ってみると、その総額は2722万6680円。
税金等入った金額ではありますが、かなり高額ではありますね。
オプションだと「サイドステップガーニッシュ」、これはカーボン製のプレートにLED)を仕込んだものですが、新型NSXでは199,800円とフェラーリやランボルギーニ並の価格となっており、全般的にオプションも高価です。
新型アキュラNSXに採用されるエアロダイナミクス、クーリングシステムの概要が公開に。
"Total Airflow Management" コンセプトと題されており、ホンダは実物比40%のスケールモデルを作成してエアフローの改善とダウンフォースの強化に取り組んだ模様。
それはインテーク、エキゾースト・ベント、ボディ全般に及び、フロントにおいてはこれまでの3倍のダウンフォースが必要だという前提のもとに設計がなされているようですね。
ホンダが新しく新型NSXのオフィシャル画像を公開。
トランクやエンジンルーム、グリルなどを写したものがあり、今までわからなかった細部の確認が可能に。
カーボンパーツも見られますが、これはオプションのカーボンパッケージを装着した状態なのだと思います。
こちらは先代との比較。
トランクにおいては色々な逸話があり、先代についてホンダは否定しているものの「セールス側からトランクがないと売れない」という声があり、そこでトランクを追加した、というもの。
その結果スーパーカーとしては例を見ないほどリアオーバーハングが長くなったとされていますが、ホンダはこれを「空力」のため、としていますね。
今回の新型NSXは「ハイブリッド」なのでフロントには物を入れておくスペースが用意できず、車体後部にトランクを設ける必要があるのは「やむをえない」ことなのかもしれません。
スーパーカーといえども近年では一泊二日程度の荷物二人分を収めることは要求されており、これを無視するのであれば相応の対価(極端に高いパフォーマンスを持つなど)を用意しないと消費者は納得しないでしょうし、そうなるとごく少数のエンスージアストにしか受け入れられなくなるので、今回の「トランク」については至極妥当な決断と考えています。
エンジンは横置きから縦置きに変更されていますが、このレイアウトでこのトランクスペースを作るには相当に苦労したであろうことは容易に想像できますね(新型NSXのリアオーバーハングはかなり短い)。
HONDA NSX HERITAGE