>マツダ(MAZDA)

初代NAマツダ・ロードスターの復刻プロジェクト。4台目のレストアはワイヤスポークホイールにNBロードスターのグレー幌

2019/09/21

| 完全に分解を行い文字通り新車コンディションに |

マツダは初代(NA)ロードスターのレストアサービスを開始していますが、今回その「4台目」が完成し、完成状態を公開。
このロードスターの年式は1992、ボディカラーはNEO GREEN。
クラシカルなワイヤースポークホイールを装着しており、幌はNBロードスター用のグレーを使用している、とのこと。

インテリアは復刻レザーを使用

インテリアも完全にレストアが行われていますが、特徴的なタンレザーは「復刻した生地」を使用。
ステアリングホイール、シフトノブ(ナルディ製)は新品に交換されているそうです。

record004_img02

こちらはエンジンルーム。
エンジン本体はオーバーホールが施され、車体同様に新車同様のコンディションへ。

record004_img04

なお、ボディカラーについては「変更」もできるそうですが、このオーナーさんはネオグリーンからネオグリーンへと再ペイントを行っています。
塗装に関しては「ラインでの流れ業」ではなく手作業となり、ワンオフ車を作るのと同じ工程を経ていることがわかります。

record004_img03

マツダはなぜロードスターのレストアを開始?

マツダのロードスターレストア事業については、”NAファンの「NAロードスターを永く乗り続けたい」という愛情と熱意、そして、「長く愛されてきたクルマを愛でる文化を育てたい」というマツダの願い”から、2015年にまず検討を開始する段階からスタート。

とはいっても順風満帆にスタートできたわけではなく、サプライヤーの協力、レストアを行うショップとの打ち合わせ等々様々な壁を乗り越え、2017年13月13日に晴れて事業開始。

マツダが初代ロードスターのレストア事業を開始。「ロードスターは文化。過去と未来を繋ぐ」

現段階においてもまだ「できないこと」があるそうですが、経験値とともに「できること」が今後増えてゆくものと思われます。

なお、「コレクションに値するクルマがあるか」「乗り続ける価値があるクルマを持っているか」がその自動車メーカーのブランドバリューを決定すると言ってよく、マクラーレンやジャガー、アストンマーティン、フェラーリそしてランボルギーニも「過去の資産の上に」現在の高いブランド力を構築している、とも考えられます。

それを知るからこそ、上述の各社とも自前の「クラシックモデルのレストア部門」を持っているということになりますが、日本の自動車メーカーも遅ればせながらそこへ参入し、自社の価値を高めようという動きを見せているわけですね。

現時点だとマツダのほか、ホンダと日産が過去のクルマ向けにパーツ供給をアナウンスしているものの、レストアを行っているのはマツダのみ。

しかもロードスターは「累計生産100万台」を達成し、世界中で愛されているモデルというのは他メーカーにはない大きな強み。
その「初代」をしっかりしたコンディションにて後世に残すということは、マツダのブランド価値を高めるために「もってこい」の手段と言えるかもしれませんね(古かったり、多く売れたりすればいいというわけではなく、人々に愛されるクルマでなければ、そもそもレストアしようとは考えない)。

ロードスターのレストアはどうやって行うの?

なお、マツダ・ロードスターのレストアについてはややハードルが高く、「審査」が設けられています。※状態が悪かったり、改造されているとレストアを受けてもらえない

流れとしては、WEB申し込み→書類審査→車両確認→受付(広島/横浜)→レストア開始(広島)→TUV認定→納車(広島/横浜)、というもの。

そしてレストア作業自体はまずパーツを全部バラすところから(画像は3号車)。

restoretrial_3go_img01

その後洗浄を行い、塗装の剥離を行います。
正直、これがいちばん手間のかかる作業かも。

restoretrial_3go_img03

そしてパネルを処理した後に下塗り開始。

restoretrial_3go_img06

そして内装までもしっかりペイント。

restoretrial_3go_img09

塗装が完了したらパーツ組み上げを行って完了。

restoretrial_3go_img10

ちなみに上記はレストアの「基本メニュー」となりますが、その内容は下記の通り。
この内容にて費用は2,547,000円〜とのこと。

・車両診断
・全塗装
・フタ物新品交換
・ランプ/ワイパー等交換
・復刻ソフトトップへ張替
・小ダメージの板金処理

そのほか、オプションメニューは下記の通り公開されています。

オプションメニューA(713,000円〜)
・インパネ/トリム類
・シート表皮張替
・カーペット交換
オプションメニューB(815,000円〜)
・エンジンOH
・吸排気部品交換
・冷却系部品交換
・トランスミッション交換
・ドライブシャフト交換
・デフ調整
オプションメニューC(408,000円〜)
・サスペンション交換
・ブッシュ類交換
・ベアリング類交換
・ブレーキ部品交換
オプションメニューD(255,000円〜)
・エアコン関連部品(一部リビルト品使用)
・オプションメニューE(204,000円〜)
・復刻アルミホイール
・復刻タイヤ(1台分)

VIA:MAZDA

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->マツダ(MAZDA)
-, , , , ,