トヨタが五輪関連CM放映中止！さらに豊田章男社長含めトヨタ関係者は五輪式典も欠席。「色々なことが理解されていない五輪になりつつある」

｜　その真意は報道されていないものの、トヨタとしてはかなり苦しい決断となったに違いない　｜

五輪のワールドワイドパートナーではあるものの、オリンピック開催を祝福できない環境なのもまた事実

さて、読売新聞によると、トヨタが「国内ではオリンピックに関するTVCMを放送しない」とコメントした模様。

これはトヨタの長田准執行役員がオンラインでの取材に答えたものだそうですが、「色々なことが理解されていない五輪になりつつある」とその理由を述べたようですね。

さらには豊田章男社長、そしてトヨタ関係者は開会式などへの出席も行わないとしており、（トヨタが）五輪のTOPスポンサーであるという事実を考慮すると、極めて異例の判断だと言えそうです。

TVCMは実際に製作していたようだが

なお、トヨタはすでに「大会に関するトヨタの考え方などを伝える」CMを製作していたといい、しかしこれの放映も見送ることになる模様。

この背景には、「五輪開催が国民の理解と支持を得られていない」ということ、そしてバッハ会長の歓迎会問題、国民には様々な負担を強要しているにもかかわらず五輪だけが「特別扱いになる」ことなどがあるものと思われ、そういった五輪を支持しているというCMを放映すれば、当然ながらトヨタにも大きな批判が及ぶことを恐れたのかもしれません。

「大会に関するトヨタの考え方などを伝えるCM」がどのような内容だったのかはわからないものの、上述のように五輪を支持するも凶、さらにはオリンピックのワールドワイドパートナーであるトヨタが五輪開催を批判することもできず、どうやってもトヨタの考えが正しく伝わらないと判断したのでしょうね。

オリンピックのスポンサーには「あまりメリットがない」大会に？

なお、オリンピック開催は（開催地にとって）一大行事でもあり、スポンサーについている日本企業はこれを利用して大きく企業価値を向上させようと考えていたはずですが、今回の五輪に限っては「オリンピック開催を応援しています」的な広告を打ってしまうとむしろ「逆効果」やバッシングに繋がる可能性もあり、正直なんとも動きづらく、よってトヨタのように「何もしない」というのが正解なのかもしれません。

ただ、これらスポンサーは巨額を（スポンサー費用として）投じているはずで、これらのコストについては「ほぼ捨てた」に等しい場合も出てきそう。

加えて、出場する選手も胸を張って「五輪に出場する」といいにくい環境であるとも考えられ、今回の五輪に関しては、「あまり得する人や組織がいない」大会なのかもしれません。

話をトヨタに戻すと、トヨタは大会運営支援のために車両3340台を提供するといい、これらについても十分なアピールができないままに終わる可能性もありそうです。

ちなみにトヨタからはオリンピックに200名程度が出場するとのことですが、これらについてもTVCMにて押し出してゆくことはできず、自社メディア「トヨタイムズ」にて取り上げるにとどまるようで、もちろんトヨタ内部にも五輪反対派が存在するものと思われますが、トヨタ内部でも様々な意見が渦巻いているのかもしれません。

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参照：読売新聞