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その勢いにはもう手を付けられない。BYDが初のピックアップトラック「シャーク」を正式発表、コンパクトカーからハイパーカー、果てはトラックまで自動車市場の完全制覇へ

その勢いにはもう手を付けられない。BYDが初のピックアップトラック「シャーク」を正式発表、コンパクトカーからハイパーカー、果てはトラックまで自動車市場の完全制覇へ

Image:BYD

| BYDはあらゆるジャンル、あらゆる地域へと進出し、そのプレゼンスを高め続けている |

さらに驚かされるのはニューモデル開発スピードの速さ、そして市場投入速度の速さである

さて、BYDが数カ月にわたってティーザーキャンペーンを繰り広げてきた新型ピックアップトラック「シャーク」をメキシコ市場向けとして発表し、はじめてトラックの世界へと足を踏み入れることに。

BYDはすでに中国市場にてテスラを制しており、さらにこのシャークをもって南米での存在感を強め、そして市場規模の大きなピックアップトラックセグメントへとはじめて参入することになるため、このシャークは純粋に「ワールドワイドでの販売台数を伸ばす」ことに貢献するものと思われます。

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BYD

BYDがついにピックアップトラックにも進出、「シャーク」を公開。どんどん車種やセグメントを拡大し続け、もはや手が付けられない状態に【動画】
BYDがついにピックアップトラックにも進出、「シャーク」を公開。どんどん車種やセグメントを拡大し続け、もはや手が付けられない状態に【動画】

| BYDはその資金力にモノを言わせて多方面での展開を行い、その存在感を強めることに | さらには様々な会社との提携によって市場浸透度を高めており、そのうちBYD抜きでは自動車業界が成立しなくなるのか ...

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BYDシャークは「PHEV」パワートレーンを採用

なお、このシャークはBEVではなくPHEVというところに留意する必要があり(中国ではPHEVも”新エネルギー車=NEV”に分類され、広義のEVとして扱われる)、BYDの持つデュアルモードオフロード(DMO)プラットフォームをベースとしつつ、「1.5リッター4気筒ターボ」に30kWhのバッテリーパック、そしてリアアクスルにエレクトリックモーターを組み合わせるという構成を持っています。※のちにピュアエレクトリックバージョンも登場するようだ

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BYD

ガソリンエンジンは前輪を、エレクトリックモーターは後輪を駆動しますが、基本的にはエレクトリックモーターを優先して走行し、しかし必要な場合、または電力(バッテリー残量)が低すぎるときにエンジンが始動するというセットアップを採用しており、BYDによればエレクトリックモードで100km、ガソリンタンクを満タン(+バッテリーフル充電)にしておけば約840kmの走行が可能なのだそう。

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BYD

ガソリンエンジンは227馬力、エレクトリックモーターは201馬力を発生するため、これらを合算すると428馬力という力強さを発揮することとなり、これは430馬力のフォードF-150ハイブリッドや437馬力のトヨタ・タンドラハイブリッドと比較しても遜色のない数字です(ただし、バイデン政権が中国製EVに102%の関税を課すと発表したため、このシャークが米国に輸入されることはないだろう)。

なお、0-100km/h加速は5.7秒とのことなので、ピックアップトラックとしてはかなり魅力的なパフォーマンスを誇ると考えて良いかと思います。

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BYD

その外観は「フォードF-150ライトニングをクリーンにしたような感じ」で、適度なワイルドさと適度なテクノロジー感が演出されており、車体構造には(バッテリーをシャシーに組み込んで構造材として活用する)セル・トゥ・シャシー・テクノロジーを採用しているため、全体での構造剛性と剛性が向上し、安全性が向上した、ともアナウンスされています。

BYDシャークはこんなインテリアを持っている

このシャークのインテリアに目を移すと、シンプルかつモダン、そしてフィスカー・オーシャンと同様に10.25インチのインストルメントクラスター、さらには横向きから縦向きに切り替えることができる12.8インチのセンター ディスプレイを確認でき、さらにはApple CarPlayとAndroid Autoにも対応済み。

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BYD

もちろん安全機能も豊富に揃い、トラックの周囲と底面をすべて確認できる540度カメラ、さらにはヘッドアップ ディスプレイを備え、携帯電話をキーとしても使用できるほか、ピックアップトラックに要求される多数かつ容量の大きな収納スペースの保有についても言及されており、ピックップトラックを求める人すべてが求める要素を高いレベルで満たしている、とも考えて良さそうですね。

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