| 日産はフロントに「日産らしい」Vモーションデザインを採用したというが、やはり日産車というよりは中国車である |
しかしそれが現代における「海外の自動車メーカーが生き残る道」なのだと思われる
さて、日産が広州国際モーターショーにおいて中国専売モデルとなる新型車「N7」を発表。
これは日産と中国のパートナーである東風汽車との合弁会社、東風日産乗用車公司(DFN)によって企画・設計・製造されるクルマであり、「ミッドサイズセダン」そして新しいモジュラーアーキテクチャを採用することでEVとPHEV(プラグインハイブリッド)両方のパワートレーンに対応しています。
なお、価格については公表されていないものの、7中国では2025年上半期に納車が始まるといい、近いうちに受注が開始されるものと見られます。
やはり日産N7は「中国で求められる」条件を備える
このN7は日本あるいは欧州そして北米で販売される日産車とは全く異なる外観を持ちますが、それはやはり「中国市場の嗜好にあわせたため」だと思われ、つまりマツダが先日発表した「EZ-6」同様の戦略を採用したということに。
つまるところ、「凹凸のないクリーンなボディ表面」「格納式ドアハンドル」「クーペ風セダン」「グラストップ」「細長いLEDデイタイムランニングランプ」「スケルトン構造の細長いLEDテールランプ」といった要素を備えており、日産はこのクルマによって「(グローバル戦略から外れるデザインを採用してまで)本気で中国を狙いに来た」のだと考えていいのかもしれません。※加えて「アルファベット+数字」という、中国のトレンドに沿ったネーミングを行っている
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N7のボディサイズは全長4,930ミリ、全幅1,895ミリ、全高1,487ミリ、ホイールベース2,915ミリという立派なもので、もちろんインテリアも中国市場に対応するよう「広々とした」空間を持つものと思われます。
残念ながらインテリアの画像は公開されていないものの、Nissanに寄れば「クアルコム製スナップドラゴン 8295プロセッサーを採用したインフォテイメントシステム」「先進的な自動運転機能”ナビゲート・オン・オートパイロット”搭載」とアナウンスされており、これらももちろん中国で強く求められる機能に違いはなく、あらゆる面において日産の(中国市場攻略に対する)意気込みをうかがえる仕様となっているようですね。
ちなみにこのN7は日産の中期計画「The Arc(アーク)」に基づき発売される対中戦略EV”第一号”であり、この成否が今後の計画を大きく左右することになるのかもしれません。
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参照:NISSAN