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まさか本当に発売するとは・・・!「太陽光だけで1日あたり70km走行分」充電できる夢のEV、ライトイヤー・ゼロが3550万円で登場

2022/06/14

まさか本当に発売するとは・・・!「太陽光だけで1日あたり70km走行分」充電できる夢のEV、ライトイヤー・ゼロが3550万円で登場

| その性能は確かに魅力的ではあるが、あまりに価格が高くモトが取れない |

ただし、それでも欧州には”環境のため”そのコストを支払う人が少なくないと思われる

さて、2016年からそのプロジェクトが公開されていたオランダの電気自動車メーカー「ライトイヤー」がその第一号車”ゼロ”を発表。

星の数ほどあるEVスタートアップ、そしてそれらの製品のなかで、このライトイヤー・ゼロが排他性を発揮するのは「ソーラーパネル」を装備することであり、もっとも理想的な条件下では70km走行分の充電ができること。

ライトイヤーでは「EVオーナーの一日平均走行距離は35キロ」と見積もっているので、(理想的な条件下に限られるものの)きっちり充電できれば「太陽の光だけで」日常の走行をこなせるということにもなりますね。

ライトイヤーが重視したのは空力の効率化と軽量化

ライトイヤーの共同創業者兼CEOのレックス・ホーフスルート氏によると、「今日は、私たち5人の共同創業者がキッチンに集まり、地球上で最も持続可能な車を作るという夢を語り合って以来、みんなが待ち望んでいた日となりました。2016年当時、私たちにはアイデアしかありませんでしたが、その3年後にはプロトタイプが完成し、その後も数え切れないほどのテスト、反復、再設計、そして障害を経て、ライトイヤー・ゼロは、不可能を可能にすることが実際にできると証明したのです」。

なお、「太陽光充電」による走行を可能とするため、ライトイヤー・ゼロは徹底して効率的な設計を採用しており、とくにこだわったのは空力と軽量化。

とくに軽量性については1,575kgという重量がそれを証明しており、さすがはライトイヤーのCEOが胸を張るだけのことはある、といった感じですね。

参考までに、メルセデス・ベンツも「航続距離を伸ばすにはバッテリーを多く積めばよいが、それは誰でも考えつく解決策であり、しかし車重が重くなるため、我々が追求すべきはバッテリー容量ではなく空力と軽量化」と述べ、そこで誕生したのがメルセデス・ベンツ・ヴィジョンEQXX。

よってこのライトイヤー・ゼロは、ある意味ではメルセデス・ベンツEQXXと同様のコンセプトを持つ、とも言えそうです。

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太陽電池経由で充電できるのは年間1万キロ以上ぶんのバッテリー容量

このライトイヤー・ゼロのボディサイズはけっこう大きく、全長は5メートルを超えるので、メルセデス・ベンツSUVクラス、BMW 7シリーズ、ポルシェ・パナメーラと同じくらい。

このサイズを確保することで特許取得済みの二重湾曲型ソーラーアレイを55平方メートル搭載することができるようになり、いつでも充電が可能となったわけですね。

ライトイヤーでは年間通じておよそ11,000kmぶんの充電が可能だとしており、これが実現できればたいへん便利なクルマが誕生したということになりますが(ただし、屋外駐車が前提になる)、仮にソーラーパネルによる充電ができなかった場合、1回の満充電による走行可能距離は625km(WLTPサイクル)だとされ、100kmの走行あたりわずか10.5kWhぶんのエネルギーしか消費せず、これはライトイヤーいわく「現在のEVの中で最も効率的」なのだそう。

今回インテリアの画像は公開されておらず、しかし10.1インチのタッチスクリーンにて車両の機能の多くを操作できること、無線によるアップデートに対応すること、インテリア素材は完全にヴィーガン対応であることが紹介されています。

なお、このライトイヤー・ゼロの価格は安くはなく、その価格は25万ユーロ(日本円で3550万円・・・)。※当初は1500万円くらいになると言われていたので、かなり価格が上がってしまった

生産台数は(生産能力の関係で)年間946台に制限され、納車は今年の11月から行われるとのことですが、欧州には「環境のためなら支出をいとわない」人も多く存在すると言われるので、意外と売れたりするのかもしれません。

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