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「燃える」「爆発」のヒュンダイ・コナ・エレクトリックがまたリコール!今度はなんと「ブレーキが効かない」

2020/12/12

ヒュンダイ・コナ・エレクトリックが度重なるリコール

| まだまだヒュンダイの受難は続く |

さて、「燃える」「爆発する」として大量リコールが届け出られたヒュンダイ・コナEV。

12万台販売したうちの77,000台がリコール対象となっていますが、今回はコナEV含むヒュンダイ4モデルがリコール対象に。

なお、恐ろしいのはそのリコールの内容で、なんと「ブレーキが作動しなくなる可能性」がある、ということです。

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原因はソフトウエアの欠陥

今回リコールの対象となるのはヒュンダイとキアが製造した4車種52,759台ですが、不具合の内容としては「電気式ブレーキシステムのソフトウェア欠陥によって、ブレーキ警告灯点灯時にブレーキが重くなってブレーキが作動しなくなる」というもの。

なお、この「電気式ブレーキシステム」はパーキングブレーキではなく、いわゆる”ブレーキ・バイ・ワイヤ”かとも思われるものの、「ブレーキ警告灯点灯時にブレーキペダルが重くなる」とも記載されており、であれば(物理的にマスターシリンダーとのつながりがあると考えられるので)ブレーキ・バイ・ワイヤではないのかもしれません(その場合であっても、ソフトウエアの不具合でペダルが重くなるというのは考えにくいが)。

ブレーキ・バイ・ワイヤは要注意デバイス

通常のブレーキシステムだと、ブレーキペダルを踏むとその力がブレーキブースターにて倍加され、倍加された勢いでもってマスターシリンダー経由で各ブレーキキャリパーへと油圧が伝達され、その油圧がブレーキパッドとブレーキディスクとを密着させるという仕組みです。

ただしブレーキ・バイ・ワイヤ場合はブレーキペダルとブースターとの物理的なつながりがなく、ブレーキペダルは「単なるスイッチ」にとどまり、ペダルを踏むと「どれだけ踏んだ」という信号がアクチュエーターに繋がり、そこからマスターシリンダー経由で油圧を伝達するという構造を持っています。

つまりはレースゲームでブレーキの操作をコントローラーで行うと、画面の中のクルマにもブレーキがかかるというのとよく似ていますが、何らかの問題でブレーキペダルを踏んだことを感知できなければ大事故に繋がり、よって今のところこれを採用するクルマは少数派となっています(設計自由度が増す、パーツ点数が少なくなるなどメリットも多いが、万が一のリスクを考慮すれば、とうてい割に合うものではない)。※メルセデス・ベンツがかつてこれをEクラス(E211)に採用したが、トラブル多発で普通のブレーキに戻している

多くはフェイルセーフ機能も持っている

そして「ブレーキが効かない」となると大きな問題となるため、ほとんどのブレーキ・バイ・ワイヤ採用車ではフェイルセーフ(フォールトトレラント)として「通常のブレーキシステム」も併設されているといいますが、そこまでして自動車メーカーがこれを採用したい理由としては「ハイブリッド車やEVでの回生ブレーキのコントロール」があると言われ、自分が意図したのとは異なる効きを示す回生ブレーキを「通常の摩擦ブレーキと統合し、自然に」動作させることが目的だとされています。

それを考慮すると、コナ「EV」にもやはり(回生ブレーキ制御のため)ブレーキ・バイ・ワイヤ(とフォールトトレラント。今回はこの問題か?)が採用されているのかもしれませんが、近年は各種技術が急速に発達しており、それ自体は喜ばしいことではあるものの、こういった技術は自動車メーカー自身が開発するのではなく、外部の専門サプライヤーが開発する場合がほとんど。※トヨタくらいの体力があれば、開発会社を買収できる

自動車メーカーとしては、そこへ開発を委託したり、完成された技術を購入してきたほうが「安全で安上がり」ということにはなるものの、それでもトラブルを100%防げるわけではなく、かつそのシステムやデバイスを車体に組み込んだりするのは自動車メーカーでもあって、その段階において想定外の問題も出てくることがあるようです。

そのため近年のリコールを見ていると「物理的な問題」に加えて「電子的な問題」が数多く見られますが、これも時代の流れのひとつなのでしょうね。

ランボルギーニ・アヴェンタドール
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ヒュンダイはここへ来てリコール頻発

なお、昨年辺りまで、ヒュンダイは「北米で最も品質が優れるブランド」として知られていたものの、今年に入ってリコール頻発。

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ヒュンダイはこれを重く受け止めて品質改善に乗り出したものの、ひとまず世に送り出したクルマの品質までは改善が至らず、しばらくは品質問題に翻弄されることになりそうです。

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参照:中央日報

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