BMWのデザイナー「どんどん我が社のクルマを改造してくれ。巨大キドニーグリルも弄ってくれて構わない」

｜　カスタム推奨姿勢については「バイク市場の盛り上がり」を参考にした模様　｜

BMWは新型4シリーズに巨大なキドニーグリルを与えることで数多くの議論を巻き起こしていますが、今のところ評価は「半々」（ぼくは支持派）。

そして今回、BMWのエクステリアデザインを率いるクリストファー・ヴェイル氏によると「巨大キドニーグリルを、ユーザーがカスタムしようと気にしない」。

正確にいうならば、「ユーザーがBMWの外観を（キドニーグリル含めて）自分好みに、純正だろうが社外パーツだろうが、自由に使ってカスタムしても問題はない」。

BMWは自社のクルマについて「カスタム許容」

クリストファー・ベイル氏によると、「ユーザーが自分たちのクルマをカスタムできる、そしてカスタムして他の人と異なるクルマにできる」と考え、自分のクルマにパーソナリティーを与えたいと思ったら”そうすべきだ”と主張。

実際にBMWは4シリーズ発表直後からMパフォーマンスによるカスタムパーツを多数発表しており、この傾向は数年前から見られるもの。

BMWは「バイクのカスタム人気」にインスピレーションを得る

そしてクリストファー・ベイル氏はこの方向性について「バイクにヒントを得た」と語っていますが、おそらくはBMWモトラッドから発売している「R nine T」を指しているものと思われます。

というのもR nine Tは発売直後からカスタム派の支持を受けており、BMWもそれを受け入れる形でカスタムパーツを多数発売しているほか、カスタムショップと組んで自社パーツ以外も積極的に容認している模様。

ただしこういった傾向によって車体そのものの人気も向上しており、BMWとしてはバイク本体が売れるので万々歳。

そのため、4輪部門もこういった傾向にあやかろうということでカスタムパーツを多数発売することになったほか、4シリーズについても「純正オプションだろうが社外パーツだろうがカスタム大歓迎」という方針を示すこととなったのかもしれませんね。

BMW「4シリーズと3シリーズを明確に分けたかった」

そしてもうひとつクリストファー・ベイル氏が語ったのは「4シリーズと3シリーズとを明確に分けたかった」。

これこそが4シリーズに巨大バーチカルキドニーグリルを与えた理由ということになりますが、これまで3シリーズと4シリーズとは共通性が高く、しかしより幅広い顧客を獲得するためには「もっと差がある」べきだといい、4シリーズについては「3シリーズよりも先進的で、もっとキャラクターが立っているべき」と述べています。

ただしそのために採用した「バーチカルキドニー」は必ずしも”皆にとっての正解”ではないということも理解しており、その意味においても「改造推奨」なのかもしれませんね。

なお、自動車メーカーによってはカスタムに対して否定的な姿勢を示す場合もあるものの、（メーカー純正オプションだろうとも、社外品であろうとも）カスタムしたくなるようなバイクやクルマというのはそれだけ「愛着が湧く」ということなのだとも考えていて、カスタムする気も起きないクルマよりはずっといい、と考えています。

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参照：Cars Guide