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やはり最高だ。レンジローバー・イヴォークのフェイスリフト版に試乗する

投稿日:2016/01/22 更新日:

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レンジローバー・イヴォーク(MY2016)に試乗。
かつてイヴォークに乗っていたこともあって非常に期待のかかる試乗ですが、この新型イヴォークは「期待を裏切らない」出来と言えます。

レンジローバー・イヴォークは当初ランドローバー・フリーランダー2の骨格、4WDシステム、トランスミッション等を流用して作られ、エンジンもフォードの改良版であり、「コストを抑えたモデル」だったわけですね。

ただし目に見える部分には十分にコストをかけ、最新のデザインやフィニッシュを用いることでずば抜けたルックスを実現したことが革新的だったと認識しています(自動車なのに自動車の基本性能以外の部分で勝負した)。

その結果世界中で大ヒットすることになりますが、これはジャガー・ランドローバーを買収したタタの戦略の一つであり、「まずはコストを抑えたモデルを売りまくって原資を稼ぎ、その後にテクノロジーを自社にて開発する」という計画があり、イヴォークはそのために戦略的なプライスをもって市場に投入されています。

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そして目論見通りイヴォークは大ヒットし、その後はトランスミッション(6AT→9AT)、エンジン(フォード→自社開発)、4WDシステム(旧世代→トルクベクタリングの自社開発最新式)と立て続けに変更を行い、今度は「見えない部分を」バージョンアップ。
イヴォークは登場当初、その中身の古さについて自動車マニアから様々な指摘を受けていますが、これでもう「死角なし」と言っても良いでしょう。
初期モデルが「コストのかかっていないモデル」とすれば、MY2016は「今まででもっともコストがかかったモデル」と言えます。

今回のフェイスリフトでは丸をモチーフにしたランプ類が四角モチーフに変わり、フロントフォグランプのフラッシュサーフェス化やエアインテークのデザイン変更など細かい部分を中心に「ブラッシュアップ」した印象ですが、その姿を見ると非常にソリッドな雰囲気があり、イヴォークのデザインはむしろ最初からこうあるべきだったのではと思わせるほど。
フェイスリフト(マイナーチェンジ)が入った後はたいてい「前のほうが良かったのに」としばらくの間は感じ続けるのですが、イヴォークのフェイスリフトに限ってはそれがないのが面白いですね。

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さて早速試乗ですが、内装はほぼ以前と変わらず、従って操作方法もおなじ。
特筆すべきはメーターで、こちらはダイアル、センターの液晶共に変更があり、ダイアルは特徴的だったクリスタル風インデックスがなくなり、普通のインデックスに。
これはドライビングモード変更時に(今まではインデックスの色が変わっていたものが)メーター外周の色を変える方式に変更されたためと思われますが、正直これは前期モデルの方がよかったなあ、と思うところ。

スターターボタンを押してエンジンを始動させますが、相変わらずエンジンの始動音はジェントル。
エンジンをかける時の音は各車様々ですが、ぼくの知る限りではイヴォークほど紳士的(大人しいという意味ではない)な音でエンジンが目覚める車は無いですね。
これはアイドリングストップからエンジンが再始動する時も同じで、多くの車ではアイドリングストップからの復帰でちょっと不快な振動があることを思えば、実際に乗車していて感じられるイヴォークの美点とも言えます。

ウインカー始めレバーのタッチも秀逸で、硬くもなく柔らかくもなく、適度な節度を持って操作することになりますが、このレバーのタッチもレンジローバーの美点のひとつですね。
小さなことですが操作する回数が多く、指先という繊細な感覚を通じての印象なので、意外と他車との差異が感じられるところ。

イヴォークは内装のPVCレザーにでさえステッチを施していますが、そういった目に入る部分や手に触れる部分の質感については最大限の注意が払われています。

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シートも同様で、これもぼくの知る中では最上級と言えるもの。
表皮には適度な伸縮性があり沈み込んだ体を支え、かつクッションもおそらくですが複数の反発力を持つものを組み合わせていると思われるもので、柔らかいのに沈み込みすぎず、硬くも無いのにしっかりと体を支える不思議なシート。
座面とサイドサポート、背もたれなど反発力がそれぞれ異なるようで、高級家具のようだと(もしくはそれ以上)言っても過言ではありません。

走行性能についてはもともと高いものを持っていますが、トランスミッションが9速になったことでギア比が大きく変わり、出だしが鋭くなっていますね。
結果として車体が軽く感じられ、気持ちよく運転ができます。
中間加速にも優れており、あらゆる速度域において思ったような加速が得られると考えて良いでしょう。

コーナリングにおいてはトルクベクタリングが威力を発揮するのかカーブ内側にぐっと入り込むような印象があり、同時に高い安定感も感じます。
なおぼくは通勤時の平均速度など記録を取っていますが、今まで乗ってきた車の中では(ミニクーパーS、アウディTT、VWシロッコ、ポルシェ・ボクスター、BMW i3など)ボクスターの次に高い平均速度を持つのがイヴォーク。
特に高速コーナーでの速度が高かったと記憶しており、とにかく安定性が高いという印象がありますね。

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そして目的地をいったん定めたなら、雨だろうが雪だろうが悪路だろうが絶対にたどり着けるという自信をもたせてくれるのもイヴォークならではで、イヴォーク所有期間において天候や道路状況による心配をしたことはなく、とにかく安心感の高い車と言えます(高速道路においてもそれは同じで、スポーツカーと比肩しうる、また4WDに起因する高いスタビリティがある)。

ブレーキも信頼性が高く、重量の重い車ではありますが、まず不安を感じることは無いですね。

前期モデルに比べるとトランスミッションの変更による加速の軽さ、4WDシステム変更によるコーナリングの安定性は明確に感じられ、相当に動力性能が向上していることがわかりますが、このあたりはタタに移って本当に良かったなあ、と思うところ(おそらく前期モデルと変わっていないのは基本骨格とサスペンション、ブレーキくらい?)。

上述のように「枯れた技術」でデビューしたイヴォークですが、その後の販売好調によって得た資金をしっかり技術開発に投資し、自社製エンジン、トランスミッション、駆動システムを開発し、毎年のようにアップデートしてくるところは非常に優れています。
同門のジャガーにおいてもその技術はフィードバックされており、グループ通じてのマスメリットが生きているのも特徴ですね(そのためジャガーは価格に比べて性能が高い。XEもあの価格帯でアルミフレームというのは他に例をみない)。

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インド人は商売上手と言いますが、タタに移ってからのジャガー・ランドローバーの躍進ぶりには脱帽するしかありません。
なおインド人は非常に特殊な特性を持っており、どこに行っても自分たちのルーツを忘れずにその土地に同化してしまうことはなく(インド人はどこに住んでもインド人)、しかも適応しながらも他人に自分たちの文化を押し付けないフレキシビリティも持っています(このあたりはこちらの記事に記載)。

ぼくは「おなじ車は同一モデルライフ中に(フェイスリフトが入ろうとも)買わない」と決めていますが、イヴォークだけは例外で、もう一度購入したいと思わせるモデルです。

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