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カルロス・ゴーン日産会長が逮捕!報酬過少申告、資金私的流用の疑いで

2018/11/19

| カルロス・ゴーン日産会長、報酬を「億」単位で申告漏れ |

朝日デジタルによると、日産のカルロス・ゴーン会長が報酬の過少申告の疑いで逮捕、とのこと。東京地検特捜部が11/19日に金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で任意同行したとのことで、容疑が固まり次第「逮捕」となるようです。

なお、詳細は不明ですが、これから事情聴取を行うとしており、ゴーン会長は任意同行に応じたと考えられ、東京地検もそれなりの証拠を掴んでいると思われるので、おそらくはこのまま「逮捕」となる予感。

加えてカルロス・ゴーン会長は日産自動車の資金を私的に支出するなど「複数の重大な不正」があったとも報じられており、この波紋は大きそう。

これを受けて日産自動車はカルロス・ゴーン氏の会長職を速やかに解くことを取締役会で提案するとしています。

2017年には突如会長職へと退く

なお、カルロス・ゴーン氏の役員報酬は業界トップクラスの高さを誇ることで知られ、その高額さにフランス政府からも調査の対象になっている、と言われているほど(株主総会においても、その報酬の高さが度々問題となっている)。

加えて2016年には三菱買収によってその会長にも就任しており、さらに報酬は(合計で)積み上がっているものと思われます。

なお、カルロス・ゴーン氏は2017年に日産CEOを退いて現会長職へと就任しており、業務に直接かかわらなくなったために2017年度の報酬はちょっと下がって7億3000万円だった、とも報じられていますね。

https://intensive911.com/?p=83999

なお日産では長年デザインを牽引してきた中村史郎氏が2017年に退任を決めており、大きく経営陣が入れ替わることに。
ただしカルロス・ゴーン氏のCEO退任、中村史郎氏の退任の数カ月後に日産の「検査不正」スキャンダルが表沙汰になっていて、退任が続いた2017年2-3月にはなんらかの「兆候」があり、よってこの二人(もしかしたら他にも)は一線から退くことにしたのかもしれません。

なお自動車業界だと、2017年に販売台数首位だったフォルクスワーゲングループのCEO、マティアス・ミュラー氏の報酬は14億円、ダイムラー(メルセデス・ベンツ)会長、ディーター・ツェッツェ氏の報酬は11.7億円、トヨタの役員報酬平均額は7500万円、と言われていますね。※日産自動車の役員報酬平均は1億6350万円だが、カルロス・ゴーン氏が平均を引き上げていると思われる

フォルクスワーゲンCEOの報酬は40%増の14億円。メルセデスCEOを抜くもゴーン氏には劣る?

VIA:ASAHI DIGITAL

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日産が2/23に、CEO/社長がカルロス・ゴーン氏から西川広人氏へ交代する、と発表。
ただしゴーン氏は会長職には留まり、引き続き代表権も持つ、とのこと。
日産のトップが交代するのは17年ぶりで、今回CEO/社長に就任する西川氏は「購買畑」出身。
これまでも副社長の座にてゴーン氏の「右腕」としてコスト削減を進めてきた、とのことです。

なおゴーン氏が日産の社長に就いた後に日産はV字回復を遂げていますが、これは「販売を伸ばしての回復」というよりは「コスト削減による利益率の改善」によるもの。
ここ7年はグローバル販売において過去最高を記録しているものの、それまでは勢いを失っており、というのも「コスト削減のために一旦新車開発をストップ」していたため。

それほどゴーン氏はコスト削減に力を入れており、大幅なリストラを敢行したことでも有名で、当時は「首切りゴーン」と呼ばれたほどです。
ただ、これもゴーン氏が「日産という会社のため」に行ったことで、当時のインタビューでは「自動車を愛していなければ、この仕事は耐えることができない」と語るほど(首切りは)辛いものであったようですね。

加えて塗料メーカーにも圧力をかけ、そのためにそれまで日産に塗料を収めていたメーカーが「耐えきれなく」なって取引を打ち切り、その時期に日産のボディカラーがすべて切り替わるという事件も発生しています。

反面、株主総会でも何度も「役員報酬高すぎ」と指摘されるほどの高給を取っており、色々な側面を持っている人でもありましたね。

なおGT-Rの復活もゴーン氏の「鶴の一声」であったとされ、「ファンから”作ってくれ”と言われる車を持つメーカーは少ない。そういった車を持っているならば、それは作るべきだ」としており、GT-R、フェアレディZを日産のアイコンとして活用するなどの戦略も展開(これも自動車愛からではな、くビジネス的戦略なのだと思いますが)。
逆に売れない車種はどんどんカットされ、さらには「グローバル」で考えたときに日本市場はさほど重要ではないと判断し、ラインアップを「世界規格化(日本は半ば無視)」するなど二極性も見せています。

残すものは残す、切るものは切る、という冷静(冷徹)な判断ができる人でもあり、この人のために泣いた人も多いとは思いますが、利益を得た人もまた多いのだろうと考えられ、皆に愛された経営者ではないかもしれませんが、見事な手腕を発揮した”自動車史に残る”経営者、と言っても良いでしょう。

なおゴーン氏はルノーCEOも兼任していますが、ルノーは「自殺者の多い企業」として有名でフランス政府の調査対象となったことがあり、仕事に対して相当に厳しいスタンスを持つ人であることが容易に想像できます。

後継の西川氏については購買畑、そしてゴーン氏とともにコスト削減を進めてきたという経緯を考えると、ゴーン氏の路線を継続すると考えて良さそうですね。

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