マクラーレンCEO、マイク・フルーイット氏がCar and Driverのインタビューに答えたところによると、「マクラーレンの市販モデルにおいて、将来的に4WD化もありうる」とのこと。
同氏は「今の段階では4WDの方を開発しているわけではない」と前置きしながらも、「我々はすでに後輪駆動の限界に近づきつつある」としています。
現在のところマクラーレンの車はすべて後輪駆動であり、限定モデル(ハイブリッド)のP1、最新モデルの720Sでもそれは同じ。
P1は176馬力を発生するエレクトリックモーターを搭載するものの、そのトルクはフロントではなく後輪の駆動に充てられているのが特徴。
しかし今回のマイク・フルーイット氏の話だと「プロペラシャフトを通して前輪を駆動するのはナンセンス。したがって4WD化するのであればフロントはモーターで駆動する」としており、様々な可能性を考えているようですね。
なおスーパーカーでハイブリッド構造を採用するのはラ・フェラーリ(HY-KERS)、ポルシェ918スパイダー、ホンダNSX。
ラ・フェラーリもマクラーレンP1同様モーター(163馬力)を後輪へ送るMRで、ポルシェ918スパイダー、ホンダNSXは3モーター式の4WD。
ポルシェ918スパイダー、ホンダNSXの場合、ひとつはトランスミッションへ装着されて後輪を駆動し、残る2つは前輪左右それぞれを駆動。
ミドシップマウントされるエンジンは後輪のみを駆動し、前輪の駆動はモーターのみ。
下の画像は「ランボルギーニ・アステリオン」のものですが、アステリオンのハイブリッドシステムはポルシェ918スパイダーからの流用なので、「エンジン以外は一緒」と考えて良さそうです。
現在のスーパーカーはいずれも出力が高くなっており、一輪あたりの駆動輪が担当するパワーが増加。
その意味では「限界」が近いのかもしれず、となるとやはり4WD化がその解決策とも言えるのかもしれません。
加えてマクラーンの考えるようにフロントをモーターで駆動するハイブリッドであれば重量増加も最小限で済みそうで、かつ前後重量バランスの改善もでき、スポーツカー的にはメリットのあるシステムと言えそうですね。