さらに「86とスープラとは共存できる」とも
次期トヨタ86については様々なウワサが登場していますが、今回トヨタの欧州法人にてマーケティングチーフを務めるマット・ハリソン氏が次期86を確約する発言を行っています。
これによると「初代(現行)86は非常に成功したスポーツカーだ。スープラが登場しはしたものの、スープラは86のポジションを奪うものではない。両者は完全に共存できる」とのこと。
なお、先日公開された統計によると、ヨタ86の検索ボリュームは日本だと「450」ではあるものの、イタリアでは11,000、フランスでは7,800、ポーランドでは8,300、スペインでは6,600、英国では22,000、アメリカだと18,000という数字が出ており、全世界だと153,860件。
これはフェラーリ488GTBの「145,740件」よりも多く、たしかに「非常に成功した」と言っても良さそうですね。
当然ながら次期SUBARU BRZも登場
加えてマット・ハリソン氏は「次期86は、やはりスバルとの共同開発となる」と明言していて、さらには「台数を追求する必要はない」とも。
つまり販売台数だけを考えて86をラインナップから削除したり追加したりするわけではなく、「86がラインナップにあるだけで」ブランドとしての興奮そして情熱をアピールできる、と語っています。
たしかにこれは「間違いない」とも考えていて、いかに利益を出し難くくともスポーツカーを存続させることには大きな意義があり(モータースポーツへの参加も同様)、やはりスポーツカーを持っているメーカーとそうでないメーカーとでは印象が異なる、と思うのですね。※スポーツカーを買う買わないは別として、スポーツカーを揃えていると情熱的なメーカーという印象を受け、ミニバンやコンパクトカーばっかりだと「商売だけ考えて会社やってるんだな」と思う
スポーツカーをラインアップすることは自動車メーカーとして「重要」
その意味でマツダがロードスターを存続させているのは非常に大きな意味があり、もしこれがないとマツダは凋落してしまうんじゃないかと考えることも。
同じ観点だと、ホンダがもしS2000を存続させていたならば、ホンダのイメージも変わっていたんだろうな、と思います。
日産だとカルロス・ゴーン前社長がGT-Rを復活させましたが、やはりGT-Rのあるなしでは、そしてGT-Rが無ければ日産の印象も大きく変わっていたのかもしれません。
実際のところ、トヨタは以前の「退屈なクルマばかり作るメーカー」から、最近では大きくイメージを変えていて、それは86の発売や、ル・マンへの参戦、そしてスープラの発売といった「スポーツカーやモータースポーツ」が大きく寄与しているのは間違いのないところ。
たしかにこのあたりはお金がかかり、そしてお金を直接的に回収すること、費用対効果を説明することは難しいとは思うものの、やはり「広告」のひとつとしてスポーツカーを捉え、存続させてゆくことが重要なんじゃないかとも思います。
現在トヨタでは、86とスープラに次ぐ「3本目のスポーツカーの柱」を発売しようという動きがあり、今年にもなんらかの発表があると思われますが、それが「MR2」なのか「セリカ」なのか、はたまた別のクルマなのかは気になるところですね。
次期トヨタ86は「エントリー」としてのポジションをキープ?
なお、次期86のスペックは一切不明ではあるものの、個人的には「ノンターボ」と予想。
というのもターボパワーに耐えうるシャシーを用意するとコストが掛かってしまい、となると販売価格が高くなって「トヨタのスポーツカーにおけるエントリー」の役割を果たさなくなるため。
加えてスープラとの競合の可能性も出てきて(欧米にもスープラ4気筒モデルの投入がウワサされている)、それらを考えると「次期86にターボはないだろう」と考えています。
VIA: Autocar