| 現行ジュークはイギリスと日本で生産、新型ジュークの生産はイギリスのみ |
報道によると、日産は新型ジュークを国内へと導入しない、とのこと。
この主な理由としては日本国内で小型SUVの競争が激しくなっているということを挙げていますが、ジュークを投入しないかわりに、新しくBセグメントのSUVを投入するとしています。
そして、このBセグメントの新型SUVについては先進技術を装備した「競争力のある」モデルだとしており、つまり「ジュークよりも競争力がある」SUVだと考えて良さそう。
新型ジュークの生産は英国のみ
なお、新型ジュークは英国サンダーランド工場にて生産されますが、これは初代ジュークも生産していた工場。
ちなみに初代ジュークについて、欧州向けはサンダーランド工場、日本向けは神奈川の追浜工場で生産していて、しかし今回の報道からすると「日本では新型ジュークは生産されない」ということに。
つまり新型ジュークは最初から欧州向けとして設計されていると考えて良さそう(つまり日本で生産される可能性、日本で販売される可能性は今後とも絶望的に低い)。
なお、日産がジュークの代わりに投入するSUVは「2022年度」までに投入するとしているので、これはかなり先の話だということになりますね。
気になるのは日産が日本にて新型ジュークを発売しないとなれば、現行ジュークはどうなるのか?ということ。
現時点で生産を打ち切るのか、それとも新型SUVが発売される2022年まで「引っ張る」のかはわかりませんが、日産は12月にキューブの生産を終了させるとしており、さらに「車種削減」を発表したことを鑑みるに、やはり現行ジュークも「生産終了」となりそうですね。
日産は少ない車種で一点突破を図る
なお、日産は一つのセグメントもしくはカテゴリに基本的に一車種か二車種しか投入せず、たとえばコンパクトカーはノート、SUVはジュークとエクストレイル、ミニバンはセレナとエルグランド、といった感じ。※一方トヨタはコンパクトカーやミニバン、SUVでも多数を投入している
そして日産は車種を絞ることで生産や販売効率を向上させ、それによって販売数を増加させたり利益を最大化しているワケです(実際にノートやセレナはそのセグメントで販売ナンバーワンを獲得)。
なお、日産は全車種あわせると29、トヨタは42車種を発売していますが、日産はは2022年までにここから10%車種を減らすとしていて、トヨタは逆に(販売終了もあるものの)18車種増やす、とも発表。
ここに両者の戦略が大きく分かれることになりますね。
ジュークの代わりはどんな車種に?
そしてもうひとつ気になるのは「ジュークの代わり」となるモデル。
日産は競争力を持たせるために先進技術を装備させるとのことですが、新型ジュークもこちらについては充実しており、「日産車史上、もっとも”つながる”」ことを標榜しコネクティビティを強化したほか、インテリジェントエマージェンシーブレーキ、ニッサン インテリジェント モビリティ(Nissan Intelligent Mobility)、歩行者検知機能や信号認識システム、リアクロストラフィックアラート、ブラインドスポットモニターなど運転支援装備も充実。
よって、「ジュークの代わり」はこれよりもさらに魅力ある装備を持つことになると考えられ、日産の性質を考えると「世界戦略車」として製造と販売面でのますメリットを出すはずで、つまりは「ブランニューモデル」と考えて良さそうです。