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アウディがR8 GT2の納車を開始!アウディにとっては「儲かる」、チームにとっては「安く速く」維持も安価なハイコスパレーシングカー

2019/12/29

| アウディスポーツは”カスタマーレーシングカー”という大きな柱を確立したようだ |

アウディが8月にグッドウッド(フェスティバル・オブ・スピード)で発表したアウディR8 GT2。
これはFIAの規定するGT2クラスに対応したレーシングカーということになりますが、2020年を待たず、早くもデリバリーを開始した模様。

製造するのはアウディ・スポーツ、そして工場はアウディお膝元のネッカースウルム。
製造ラインは「公道走行可能な」通常のアウディR8と同じで、組み立てる人々も通常のアウディR8と「同じ」だとアナウンスされています。

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ロードカーと同じラインで製造されるレーシングカーは珍しい

つまるとこころ、このアウディR8 GT2は、通常のR8と高い共通性を持っているということになり、それはつまり「コストが安い」ということも同時に意味するわけですね。
アウディR8 GT2は「カスタマーレーシングカー」つまりプライベーターがレースに参加するために購入する車両ですが、各チームが悩むことになるのが車体価格の他にかかる「ランニングコスト」。

レースに参加するとパーツの消耗が早く、もしクラッシュしてしまうと多くのパーツを交換する必要が生じ、このパーツ代をなんとか抑えたい、という問題をかかえることになります。

そしてこのR8 GT2の場合、「通常モデルのR8と同じパーツ」を使用している割合が高く、となるとそれらの部品は「レーシングカーのために特別に作られたわけではないので割安」ということに。

これはポルシェに関しても言えることで、「実際にレースをするならば、ポルシェがもっとも安く上がる選択肢」と言われるほどです。

車体価格について言えば、R8 GT2の価格は4100万円なので「いいお値段」ではあるものの、GT2クラスのレーシングカーとしては高くないとされ、それは「もともと量産レーシングカーとして製造しているから」。
なお、多くの(市販車ベースの)レーシングカーは「一度、通常の公道走行可能なクルマとして生産して」、そこからレース部門もしくは提携ファクトリーに運んでから「分解し、レース仕様に組みなおす」ことが多いようです。

そうなると、不要なパーツまでいったん組み付け、手作業でそれを分解し、また専用パーツを装着して組み立てるということになり、要は「二度手間以上」を要することに。

アウディではこういった問題を解決しており、R8 GT2は、アウディからすると「製造の手間がかからないクルマ」、そしてカスタマーにとっては「安く買えて、維持も安価なレーシングカー」という優等生。

実際のところ、すでに発売済みの「R8 GT4」は1日1台のペースで生産されているようで、これに(後に加わった)GT3、今回のGT2を入れるとけっこうな台数となりそうです。

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アウディスポーツではすでに(同じくカスタマーカーの)RS3LMSも多数販売しており、こういった「レーシングカー製造販売」によってかなり潤っている、とも報じられています(クルマを売れば、そのぶん消耗品の販売が期待できるので、さらに利益も見込める)。

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アウディR8 GT2のエンジンは5.2リッターV8/630馬力、参加できるのはGT2スポーツ・クラブ・アメリカ、GT2スポーツカップ・ヨーロッパ、GT2スポーツ・クラブ・アジア・チャンピオンシップ。
2020年からいくつかのチームが参戦するとも報じられており、その勇姿を見ることができる日も近そうですね。

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