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ポルシェ911の中古を買おうと思う!「996/997/991」、水冷世代911の中古車はこう選ぶ

2020/05/24

| やはり996世代の911が割安に感じられて仕方がない |

ふとポルシェ911の中古を購入しようかと考えてその相場をチェックしてみたのですが、そこで気づいたのが「996世代の相場高騰(一部モデル)」。

996世代の911は「はじめて水冷エンジンを採用した」モデルであり、賛否両論というか否定の方が多かったモデルです。

そしてその「否定」の内容については、水冷ということもよりも「ボクスターと同じ顔を持っていた」ということ。

ボクスターは1996年に「ポルシェのエントリーモデル」として登場していますが、911ファンからすると、その”エントリー”モデルと同じ顔を持っているということが我慢できなかったようですね(そのため、当時”ボクスター乗り”はポルシェ界では肩身が狭かった)。

996世代のポルシェ911の相場はこうなっている

ちなみにぼくは水冷世代からポルシェに入ったほうで(ランボルギーニはアウディ傘下に入ってから)、その理由としては、単に信頼性や日常性を求めたから。

そんなワケで911(カレラ)の中古相場ですが、996世代前期モデルの「ボクスター顔」、しかもティプトロニックであればなんと100万円台から購入が可能。

ただ、これは特別に安いということではなく、200万円台前半もかなり多いようです。

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そして批判されたボクスター顔から911専用の「涙目」にスイッチした後期モデルでは「300万円台から」といったやや高めの相場となっていて、996後期の911GT3だと1000万円を超えるものも珍しくはなく、低走行の911GT3 RSだと2000万円を超える個体もあり、すでに「投機商品化」してるということもわかります。

なお、996世代については前期と後期間での機能・メカニズム的に大きな変更はなく、エンジンについて前期は3.4リッター(フラットシックス)、後期では3.6リッター。

トランスミッションは6MTもしくは5AT(トルコン式のオートマティック)となっていて、こちらも変わりなし。

よって、価格優先であれば「996前期型でも問題はない」と考えています。

しかも、996前期型はここ数年同じくらいの相場を維持しており(後期型はちょっとづつ下げている)、ここからボトムが下がることはないと思われるので、買ってから売るまでのことを考えると「前期型の方が損は少ない」かもですね。

ちなみにぼくは同世代のボクスターS(986)に乗っていましたが(これがはじめてのポルシェだった)、現在のポルシェに通じる乗り味を持っていて、今思い起こしても「いいクルマだったなあ」という記憶しかありません(所有期間通じてトラブルは1度のみ、センサーの異常警告だけだった)。

トランスミッションは6速MTで、ぼくが乗ってきたMT車の中では最も優れるシフトフィールを持っていたと認識しています(ワイヤー式のシフトで、ゲートに吸い込まれるようにシフトレバーを動かすことができた)。

ただし、久しく986/996世代のポルシェを運転していないので、今それらに乗るとどう感じるのかは造像ができず、いいタマがあれば一度試乗してみようと思います。

997世代のポルシェ911の中古相場はこうなっている

そして2004年に登場した997世代の911。

ぼくはこの世代の997カレラ(ベースモデル)に乗っていましたが、その911カレラも前期型だと300万円台から購入が可能。

そしてこの相場も大きくは下がっていないようで(徐々に下がってきてはいる)、かなりお買い得な911だと考えています。

ちなみに997は996からのフルモデルチェンジ版ではあるものの、シャシー含めコンポーネントを996から引き継いだ大幅アップデート版だと考えてよく、ただしスポーツクロノやPASMなど多くの電子デバイスがオプション設定されています(よって、中古車選びもオプションの有無を確認する必要がある)

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ただ、997世代は「前期モデル」と「後期モデル」との差が結構大きいと考えていて、ひとつは「LED灯火類の採用」。

後期型では前後ランプにLEDが採用されたことで(フルLEDではない)ルックスが一気に近代化していて、今見ても「古く見えない」理由のひとつです。

そしてもうひとつは「MT車にヒルスタートアシストが装備されたこと」、加えて「AT車がトルコン式ATではなく、7速デュアルクラッチとなったこと」。

そのほかにも細かな変更があり、エンジンが直噴化されたり、等長エキマニが採用されたりしていますが、水冷世代の911の中では「もっとも前期型と後期型との差異が大きな」911だと認識しています。

そのため、後期型の中古相場も前期型に比較して「500万円台から」とかなり高くなっているものの、やはり997世代では後期型を選びたいところ。

なお、PASMやスポーツクロノが装着されていると中古価格も高くなりますが、経験上これらを使用する場面は多くはなく(ぼくはこれらいずれか、もしくは両方が装着されたポルシェを三台所有してきた)、価格優先にてこれらの装着されていない「素の」911カレラ、しかもMTがもっとも911を堪能できる選択だろうと考えています。

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991世代のポルシェ911の中古相場はこうなっている

そして現行の992から数えて「ひと世代」前の991。

この中古相場は正直言ってかなり高く、991が登録され始めた2012年モデルでも700万円台から。

この理由としてはいくつかあると思いますが、大きなものとしては「コンポーネントやメカニズム、インテリアを刷新していて、997よりも現行の992に近い」ということがあるかと思います。

加えて992の価格が高くなっていること、さらに997、991とモデルチェンジを重ねるにつれポルシェが強化してきた「オプション戦略」のため、車両本体価格に加えて「新車購入価格」が高くなっていることも大きな理由かもしれません。

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たとえば、これまでの911は車両本体価格が1000万円だとして、購入価格は幾ばくかのオプションと諸経費を入れて1100万円くらいだったものが、近年の911だと、オプションがあまりに増えてしまったので「300万円くらい」のオプションを装着する例も珍しくなく、よって車両本体価格が1000万円だとしても、オプションで+300万円、諸経費+100万円にて、合計1400万円くらいになってしまうわけですね。

そして中古価格は「新車よりも割安」であれば売れるため、911の「新車価格」よりも実際の「購入価格」に引っ張られることになり、そこが991の中古市場の特殊性だと言えるかもしれません。

さらに、991の相場はまだまだ高止まりしていて、これから下がる可能性も大きく、よって今991世代の中古を購入すると、売るときにはけっこう買い叩かれる可能性も(それでも新車の992を購入するよりはずっと下げ幅は小さい)。

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ただし「ほぼ」最新のメカニズムを持つという魅力は捨て難く、定年式でフルオプション、もしくは高年式で(ほぼ)ノーオプションという選択がベターではないか、とも考えています。

しかしながら、この価格で中古の991を買うのであれば、アストンマーティンV8ヴァンテージのほうがぼくにとって魅力的な選択肢だと映ります(このV8ヴァンテージは、ポルシェにて993を設計したウルリッヒ・ベッツ氏の手によるクルマ)。

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