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ボルボが新型EV「XC20」発売との報道。車体は2800億円を投じて親会社である吉利汽車が開発した「SEA」プラットフォーム

2020/10/17

| 吉利汽車はシナジー効果を極限まで高めたい意向だ |

ボルボがコンパクトなフルエレクトリックSUV、XC20を発売するとのウワサ(画像はXCクーペ)。※ボルボはすでに、XC10とXC20の商標を出願している

ボルボはエレクトリックモデルとして「XC40リチャージP8」を発表し生産に入ったところですが、新型XC20はこれとの関連性はなく、親会社である吉利汽車が開発したエレクトリックカー専用プラットフォーム、「SEA=Sustainable Experience Architecture」を使用する、と言われています。

新型プラットフォームの開発には巨費を投入

なお、このSEAを採用した最初の市販車は「(吉利汽車の)領克ZERO」になるといい、となるとボルボXC20はその後ということになりそう。

ちなみに吉利汽車はこのプラットフォームの開発に約2800億円を投じており、その開発費をペイするために吉利汽車傘下のブランド含め、最低でも合計16車種にこれを採用する、と発表済み。

このプラットフォームは無線アップデートや完全自動運転(無人運転)までをも考慮に入れており、無人運転の実現は2025年までには対応可能だともアナウンスされています。

そして吉利汽車傘下というとロータスも含まれ、もしかすると将来的にロータスにもこのプラットフォームが用いられる可能性もあり、これがいいのかそうでないのかはちょっと謎。

ただし、ロータス単体、ボルボ単体だと「できないこと」が吉利汽車傘下では可能となるため、このプラットフォームについても「恩恵を授かる」と考えたほうがいいのかもしれません。

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ただしその技術にはちょっと不安も

ただしいかにコストを投じても「いいもの」ができると断じることはできず、というのもボルボは直近で「ポールスター2」のリコールを届け出ているため。

ポールスターはボルボの高級ブランドという位置づけで、「エレクトリック化」を強力に推進しています。

まずはハイブリッドモデルのポールスター1を発売したのちにフルエレクトリックモデルのポールスター2を発売するものの、こちらは発売数ヶ月にもかかわらずトラブルが頻発し、代表的な症状は「動かなくなる」というもの。

そのクレームの数は数十件にものぼるといい、ボルボはついに「ポールスター全数」のリコールを決めていますが、この原因はハードではなくソフトウエアだと言われています。

予期できないトラブルが発生するのは仕方ありませんが、これが「自動運転中」「飛行中(吉利汽車は”空飛ぶクルマ”の会社も保有している)」に発生するとちょっと怖いかもしれませんね。

なお、吉利汽車は将来的に、グループ内ブランドの生産を中国に集約したいという意向を持っており、現在はそのための工場を建設中だと報じられており、たしかに工場や開発拠点が一箇所だとシナジー効果を出しやすいとは思います。

参照: AutoExpressAutoblog, Toyokeizai, Geely

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