| いかに品質管理を徹底しても”チャイナリスク”はゼロではない |
ボルボは高級エレクトリックブランドとして「ポールスター」を保有しており、つい2ヶ月前にはポールスター第二弾となる「ポールスター2」の納車を開始したばかり。
そしてポールスター2はカーメディアからは非常に高い評価を得る一方、デリバリーを受けたユーザーの間では深刻な問題が生じているようで、スウェーデン、ノルウェー、オランダ、フランスにて「動かなくなる」というクレームが数十件発生している、と報じられます。
「ディーラーに行って修理を受けろ」との表示
報道の内容によると、ポールスター2のメーター内に「最寄りのディーラーに行って点検を受けるように」との表示が現れ、その後はクルマが動かなくなるとのことで、中には納車翌日にクルマが動かなくなり、その後ディーラーに1ヶ月も入庫しているにもかかわらず一向に症状が改善しない例もある模様。
そのほか、駆動用ではなく車両の機能を動かす12Vバッテリーの問題もあるといい、相当数のクレームがオーナーから寄せられているようです。
なお、ポールスター「1」はフルエレクトリックモデルではなくハイブリッドであるためか同様の問題は報じられておらず、しかしフルエレクトリックモデルとなるポールスター「2」ではこういった問題が生じているということになり、となるとエレクトリックシステムの制御を行うソフトウエアの問題なのかもしれませんね。
そしてソフトウエアの不具合があればまったく動かないというのがエレクトリックカーの泣き所でもあり(現代のクルマだと、ガソリン車であってもECUに問題があれば動かない)、しかし上述のように「1ヶ月経っても直らない」というのはちょっと異常だとも思われます。
ポールスターは中国製
なお、ポールスターは「メイド・イン・チャイナ」であり、というのもその親会社はボルボそしてロータスを傘下に収める中国の吉利汽車であるため。
そして吉利汽車は現在ボルボ、ポールスター、ロータスの製造を中国に集約させる計画を持っており、すでにポールスターは「中国生産」。
2年以内にはロータスも中国生産になる、とも報じられていますね。
ボルボについても現在「中国シフト」を進めている最中だそうですが、中国生産の素晴らしさをアピールするコメントも残しており、しかし今回のポールスターのように「チャイナリスク」が少なからず存在し、ボルボやロータスの今後についても一抹の不安を感じてしまいます。
参照:Carup