| 昨年プロジェクトが公表された際には「絵空事」だと捉えていたが、どうやら本当に発表するようだ |
この出力に耐えうる駆動系が存在するのかどうかはちょっと不明
さて、ギリシャの新興ハイパーカーメーカー「SPオートモーティブが」が、第一弾ハイパーカー”カオス”のティーザー画像と動画を公開。
本来であれば昨年のジュネーブ・モーターショーにて発表される予定だったものの、ジュネーブ・モーターショーは中止となってしまい、その後音沙汰がなく、しかし今回「11月1日に公式デビューを果たす」として予告を行っています。
カオスは「地球上ではじめてのウルトラカー」
なお、SPオートモーティブ創業者、スパイロス・パノプロス氏によると、この「カオス」は地球上ではじめてのウルトラカーだとされ、すでに予約が開始されていること、さらに数台の注文が入っていることも明かされています。
気になる価格は「2,000馬力のベースモデル」で550万ユーロ(7億1500万円)、「3,000馬力のフルスペックモデル」だと1240万ユーロ(16億1000万円・・・)。
SPユーロによると生産台数は15〜20台程度を予定しており、いかに受注が多く集まろうとも、その排他性を維持するために「100台を超えることはない」とも。
もちろんこのクルマが100台も売れることはないと思われ、そして「15台〜20台」という数字すらもかなり楽観的に聞こえます(ベースモデルでもブガッティ・ディーヴォよりも高価)。
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今後は世界記録へと挑戦の予定も
さらにSPオートモーティブが語ったところによると、11月1日にギリシャのアテネで公開された後には「トップギア」で紹介される予定だといい、同番組の企画として様々な世界記録に挑戦を行う、とも。
その記録の中にはニュルブルクリンクの「市販車最速」記録へのチャレンジも含まれるといい、つまり現在メルセデスAMG GTブラックシリーズの持つ6分43秒616を破ろうとしている、ということになりますね。
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搭載されるエンジンは4リッターV10
SPオートモーティブによると、このカオスの車体ミッドに搭載されるのは4リッターV10ツインターボ、そして2,000馬力版だとレブリミットは11,000回転、3,000馬力版だと12,000回転だとされ、ビレットアルミニウム製のエンジンブロック、3Dプリントされたチタン製のピストンとコンロッド、チタン製のカムシャフト、チタンやインコネル製のバルブまわりパーツ、そしてカーボンファイバー、チタン、セラミックコンパウンド製のターボチャージャーが2基搭載されているようですね。
そのほかに判明している情報だと、トランスミッションは8速デュアルクラッチ、駆動方式は4WD、サスペンションはダブルウィッシュボーン、そしてブレーキにはフロント428mm、リア416mmのセラミックディスクを採用し、マグネシウム製の3Dプリントキャリパーを装備しています。
モノコックシャーシはザイロン製、ボディパネルにはカーボンファイバーとケブラーが用いられているようですね。
その構造は独特すぎた
そして公開されているオフィシャルフォトを見るに、そのデザインはあまりに独特。
テールランプはブガッティ・ディーヴォの「モノリス」をさらに増加させたような感じですね。
テールパイプにはハンチング処理が施され、とてもクルマのパーツとは思えないような仕上がりです。
こちらは3Dプリンタにて成形されるコンロッドやピストン。
ピストンヘッドがあまりに独特な形状を持っており、テールパイプ同様にパンチング処理が採用されています。
ブレーキキャリパーは芸術品のよう。
ホイールもおそらくは3Dプリンタ製だと思われ、この構造を見るにAIにて設計されたのかもしれません(この構造は人間では思いつかない)。
参考までに、AIが設計したハイパーカーとしては、最近ジンガー21Cが公開されたばかり。
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SPオートモーティブ「カオス」のインテリアもスゴかった
そしてこちらは「カオス」のインテリア。
現時点ではレンダリングにとどまりますが、AR(拡張現実)を採用し、大量のカーボンファイバー、スクリーンが統合されたヨーク型ステアリングホイールなどが確認できます。
SPオートモーティブは今回の「カオス」に加え、シティカー(電気自動車)、水素自動車のスーパーカーなど、かねてより準備を進めてきた「さまざまな作品」を発表するとしており、このあたりも11月1日に公開されるようですね。
SPオートモーティブ「カオス」のティーザー動画はこちら
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