
| マツダ・コスモスポーツはデザインそして技術の面においても「当時における一つの象徴」であった |
そしてまた、この「コスモ」もそれらの象徴を高い次元で再解釈している
さて、いくつかの日本車は世界中のデザイナーにとっての「憧れ」ではありますが、今回はマツダ・コスモへのオマージュとなる「コスモ」がカーデザイナーであるヤクブ・スターマン氏によって制作・公開されることに。
なお、様々な方面に配慮してか「マツダ」の名は使用されておらず、しかし随所に初代コスモへのオマージュが示された作品となっています。
初代マツダ・コスモはこんなクルマだった
初代マツダ・コスモは1967年から1972年まで製造された「コスモスポーツ」を指し、世界初の実用・量産ロータリーエンジンを搭載した車として、自動車史にその名を刻んでいます。
未来的なスタイリング:を持つことで知られ、流麗で低いプロポーション、シャープなノーズ、キャノピーのようなキャビン、そして長いテールを持つ独特なスタイリングは、当時の自動車デザインの常識を覆すもので、「空を飛ぶようだ」と評されることもあったようですね。※「帰ってきたウルトラマン」に登場したことでいっそう未来的なイメージが高められている
このコスモスポーツは、まさにマツダの技術力と挑戦精神を象徴する一台であり、その革新的な技術と美しいスタイリングは現在でも多くの自動車ファンを魅了し続け、そして今回のレンダリング作品「コスモ」においてもその影響を強く見て取ることが可能です。
宇宙をイメージした「コスモ」はこんなクルマ
そこで今回公開されたレンダリング作品「コスモ」を見てみると、そのコンセプトは「宇宙の深淵で誕生した」。
もちろんその名もこのコンセプトのインスピレーション元になったのだと思われますが、ヤクブ・スターマン氏はコスモスポーツのテールランプを”ブラックホール”に見立てたもよう。
かくして誕生したのがこの「コスモ」で、たしかに全体的にコスモスポーツを連想させるディティールが盛り込まれ、フロントのバッジはロータリーエンジンをしてしているかのように思われます(「美味しい」という日本語はJDMへのオマージュだと受け取れる)。
そして最も特徴的なのはこの「リヤセクション」で、コスモスポーツの「4分割」テールランプがいっそう未来的に解釈され、より立体的な構造に。
これらを総合するに、様々な面においてこの「コスモ」は”コスモスポーツの特徴をよく捉えた”秀逸な作品だと言えそうですね。
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