>ブガッティ

【ブガッティW16ミストラル】伝説の終章を飾る完璧なるロードスター、20年にわたり洗練させてきたブガッティのテスト工程とは?

【ブガッティW16ミストラル】伝説の終章を飾る完璧なるロードスター、20年にわたり洗練させてきたブガッティのテスト工程とは?

Image:Bugatti

| ブガッティW16ミストラル——伝説のロードスター、究極の品質評価へ |

ブガッティは全車両に対し100%の総合評価を実施

ブガッティ「W16ミストラル」は、同ブランドが誇るW16エンジンを搭載した最後のハイパーカー、そしてシロン世代で唯一のロードスターとして、その存在自体が歴史的意義を持っています。

そして今回、ブガッティがその開発工程がほぼ終了し、その完成度を担保するために行われる品質評価プロセスに入ったこと、さらには「顧客への納車が本格的に始まる」ことについてアナウンス。

ブガッティ・オトモビル社長、クリストフ・ピオション氏はこの品質評価プロセスにつき、20年以上かけて洗練されてきたものであると述べ、「機能の検証にとどまらず、ブガッティのクラフトマンシップと精度が詰め込まれているかどうかを確認するプロセス」であるとも語ります。

Image:Bugatti

ブガッティがW16エンジン最後のモデル、ミストラルの納車を開始したと発表。最初に放射されるのは「ブラック」「ホワイト」の対象的な2台、しかしいずれもエンジンベイを強調した仕様に
ブガッティがW16エンジン最後のモデル、ミストラルの納車を開始したと発表。最初に放射されるのは「ブラック」「ホワイト」の対象的な2台、しかしいずれもエンジンベイを強調した仕様に

Image:Bugatti | いずれのW16ミストラルも、これまでに納車されたブガッティとは異なる特別なタッチを持っている | それはまさにブガッティの理念である「美と性能の融合」である さて、ブガ ...

続きを見る

400km以上にわたる実走テスト、アルザスの風景が舞台に

評価はアルザス地方の風光明媚なルートを舞台に400km以上にわたって行われますが、ルートには村道、ワインディング、ハイウェイ、山岳路などが組み込まれ、W16ミストラルが直面しうるすべての運転条件が再現されるのだそう。

さらに、石畳のような不均一な舗装もメニューに含まれ、以下の項目に加え、「車体シャシーの最小限の違和感すら逃さない」ようにテストが行われるようですね。

  • コックピット内のフィット感や操作性
  • ステアリングの応答と戻り
  • ハンドリングと快適性のバランス
  • 路面からのノイズや振動への応答性

Image:Bugatti

五感で行う品質チェック、わずか3人の精鋭テストドライバー

この評価を担当するのは、世界でわずか3人の資格を持つ専門テストドライバーのみ。

彼らは数十年の経験と鋭敏な感覚を持ち、車両から発せられるわずかな異音や振動を感知し、異常の兆候を読み取るそうですが、ブガッティは車両の品質評価の多くを「人の感覚」に頼っており(もちろん高度なセンサーと分析システムも併用されている)、これがブガッティの品質を「感性に訴えかける芸術レベル」にまで高めている理由なのだとも思われます。

  • 試験中はディクタフォンで全感覚的フィードバックを記録
  • 必要に応じて、車両の分解検査を実施
  • 視覚・聴覚・触覚による“人間の感覚”が評価の90%を占める

Image:Bugatti

世界一羨ましい職業、ブガッティのテストドライバー。これまで製造されたブガッティすべての納車前チェックを行い34万キロを走行。「私は幸運にも天職にありつけた」
世界一羨ましい職業、ブガッティのテストドライバー。これまで製造されたブガッティすべての納車前チェックを行い34万キロを走行。「私は幸運にも天職にありつけた」

| ボクにとってこれ以上望ましい仕事は存在しない | すべてのブガッティは納車前に350キロを走行し、時速300キロまでの加速や急減速、そのほかすべての機能を試される さて、ブガッティが「世界で最も羨 ...

続きを見る

電子測定×五感の融合:走行データと音響反響分析まで網羅

残りの10%は、ブガッティ独自のテレメトリシステムと高精度データロガーによって補完され、さらに、古い石造りの建物が並ぶ狭い道では、音の反響を使ってエンジンや排気音の分析まで行われるという徹底ぶり(これはオープントップならではの項目なのかもしれない)。

  • ソフトトップの有無によるノイズ評価
  • 排気音のサウンドプロファイル確認
  • 変速機の加減速反応分析
  • 高速域でのブレーキ&ESP制御の挙動検証(空港滑走路で実施)

Image:Bugatti

ルーフ構造の試験、そして最終仕上げへ

W16ミストラルは着脱式のルーフを持つため、この構造も徹底的にテストされることとなり、高速走行時の耐風圧・剛性・装着状態までのすべてがチェック対象。

最終的に問題点が見つかった場合は修正が入り、その後最低50kmの再評価走行を行い、完全な状態が確認されるまで繰り返されるそうですが、品質部門ディレクター、フィリップ・グラン氏は次のように語ります。

「ブガッティは、全車両に対して100%の総合評価を行う、数少ないメーカーの一つです。我々の評価プロセスは、自動車業界のベンチマークそのものです。」

Image:Bugatti

たしかにブガッティのクルマに関しては「不具合」を殆ど聞かず、それはこういった「究極レベルの」品質評価の賜であるとも考えることができそうです。

合わせて読みたい、ブガッティ関連投稿

ブガッティ・ディーヴォの納車開始!完成後には350kmの試験走行、空港での加速や減速テスト、6時間におよぶ塗装チェックを経て出荷されることに

| ブガッティは想像を遥かに超える品質管理を行っていた | ブガッティがついに少量限定モデル「ディーヴォ」の納車を開始する、と発表。ディーヴォはシロンをベースにて限定40台のみが製造され、その価格は邦 ...

続きを見る

ブガッティがチェントディエチの開発を終え、いよいよ生産にかかると発表。「日夜通して行われる5万キロのテストを終えた。その間、停止したのはドライバー交代と給油だけだ」
ブガッティがチェントディエチの開発を終え、いよいよ生産にかかると発表。「日夜通して行われる5万キロのテストを終えた。その間、停止したのはドライバー交代と給油だけだ」

| ブガッティは自社のクルマを100年以上「新車と変わらぬパフォーマンスを維持し続けさせる」ために過酷なテストを行っている | 「それでもテストは行われる。それがブランドの哲学だからだ」 さて、ブガッ ...

続きを見る

ブガッティのテストドライバーはこんな人。「私は常に、自分はサーキットとマシンとともに人生を歩む運命にあるとわかっていました」
ブガッティのテストドライバーはこんな人。「私は常に、自分はサーキットとマシンとともに人生を歩む運命にあるとわかっていました」

| 自分の存在意義を感じ取り、それを実感できる人生を歩む人は幸運である | ブガッティのテストドライバーにとってでさえ、ブガッティの飛躍は「思った以上」だったようだ さて、ブガッティがそのテストドライ ...

続きを見る

参照:Bugatti

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

  • この記事を書いた人

JUN

2013年より当ブログを運営中。 国産スポーツカー、ポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ等を乗り継ぎ現在に至ります。 単なる情報の記載にとどまらず、なにかしら自分の意見を添え、加えてクルマにまつわる関連情報(保険やメンテナンスなど)を提供するなど「カーライフを豊かにする」情報発信を心がけています。 いくつかのカーメディアにも寄稿中。

->ブガッティ
-, , , ,