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金融アナリスト「フェラーリの株価はまだまだ上がる」。スペシャルモデルのハンパない利益が貢献

2017/05/12

| 「数を増やせない」フェラーリにとっては渡りに船 |

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UBSのアナリストによると、「フェラーリの株価は上がり続けるだろう」とのこと。
フェラーリは2016年に株式を公開していますが、現在までに71.4%もその株価が上昇。
今回アナリストが「それでもまだ株価が上がる」と考えているのは「スーパー・マージン・カー」と呼ばれるワンオフモデルやスペシャルシリーズの存在。

これらは日本だとフェラーリ正規輸入開始50周年記念モデル「J50」が記憶に新しいところで、そのほかだとフェラーリ70周年記念の「ラ・フェラーリ・アペルタ」、そのちょっと前の「フェラーリF12tdf」などもこれに該当。
ワンオフ系は「フォーリ・セリエ」と呼ばれ、おおよそ2億3000万円からフェラーリが受注しますが、こういったモデルも非常に人気があり、数年待ち、といった状況に。

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フェラーリは自社の車の希少性を高く保つために「生産台数を絞る(数年タームにて、最高でも1万台に留めるとされる)」方針を以前より採用していますが、となると現状のままでは会社が成長できない、ということに。
台数そのままで利益を伸ばすには「一台あたりの(平均)利益」を伸ばすしかなく、そこでこういったフォーリ・セリエや限定モデルが大きく利益に貢献するだろう、としています。

加えてフェラーリ・ワールドや「豪華客船上にフェラーリのサーキット」といったライセンスビジネスによる収入も大きく、これはフェラーリの「ブランド力」のなせる技でもありますね(例えいくら高性能であったとしても、無名メーカーが作る車は高額では販売できない)。

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反面、フェラーリの市販車においてはちょっとした懸念もあり、ぼくの思うところだとその「技術」。
フェラーリはもともとレースをバックボーンとしており、レース活動の資金を獲得するために市販車を販売してきたという経緯を持っています。

現在でもトッププライオリティは「サーキットでいかに速く走れるか」ということにあるとされていますが、そのぶん排ガス規制への対応はちょっと遅れ気味。
一方で巨大なグループに属するポルシェ、ランボルギーニはそのグループのもつスケールメリット、資金力を活かした新機構の開発やコストダウンが可能となっており、「コストパフォーマンスの高い」車を作ることが可能となっているわけですね。

しかしフェラーリにとってそれは難しく、そしてFCAも技術に関してはあまり高いと言えないのも現状(コンシューマーレポートでは総じて評価が低い)。
こういったところを見る限り、フェラーリは長期的視野に立つと苦しい時期も出てくるだろう、と考えています。 関連投稿
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フェラーリの株式公開を考えているセルジオ・マルキオンネ氏によると「フェラーリは120億ユーロの価値がある」とのことですが、アナリストによると「87億~50億ユーロ」とのことで、そこには乖離がある様子。フェラーリ株が株式市場に公開されるとなると、公開初日は異常な混乱が予想され、またF1の結果ごとに株価が乱高下しそうでもあり、かなり投機性の強い、そしてリスキーな株になりそうですね。

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