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【2025年最新】テスラの時代は終わった?中国EV市場でBYDとシャオミが急成長、グローバルでも勢力図が変化

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| テスラは「もはや技術リーダーではない」?中国消費者の関心はBYDとシャオミへ |

もはや消費者にテスラに対する関心は「薄れる一方」である

UBSの最新調査によると、テスラをEVブランドの第一候補とする中国の消費者は14%に減少し、これは前年の18%、ピークであった2020年の30%に比較して大きな減少となっています。
一方で、BYDシャオミなどの中国勢が台頭していることも明らかになり、これらについては 「製品力の高さ」「技術革新」「価格設定の適正さ」が評価され、シェアを拡大しているという現実も明らかに。

【世界的傾向】米国でも欧州でもテスラ離れが進行中

テスラの人気低下は中国に限らず、グローバルでも同様の傾向が見られ、販売面においても苦戦しており、とくに欧州では深刻な状況にあると言われていますね。

  • 世界全体:トップEVブランドと認識する割合が22% → 18%に減少
  • 米国:EVにおける販売シェアが38% → 29%に低下
  • 欧州:現在のシェアは15%で、アウディやBMWに逆転される

さらには地域ごとの「販売低迷」の理由が異なっていて、これがまたテスラの不振を「ややこしく」しています。

  • 中国:テスラはもはや「技術革新の象徴」ではない
  • 欧州:イーロン・マスク氏の政治的言動がブランドに悪影響
  • 米国:車種の選択肢が少なく、価格も高止まり
テスラ
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シャオミ、スマホメーカーからEV業界の主役へ

一方でシャオミのEV事業は快進撃を続けており、2025年4月にはセダン「SU7」が26,223台を販売し、同月のテスラ・モデル3の販売を上回ることに。

さらにシャオミの新型SUV「YU7」はテスラ・モデルYを強く意識した設計を持ち、「都市部対応の高度運転支援機能」「(テスラの十八番であり、しかしテスラに比較して)大型ディスプレイ」 などを備え、競争力のある価格で市場投入される予定です。

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BYDの支配力も健在、欧州でもテスラ超え

そしてBYDに目を移すと、2025年4月、BYDは初めて欧州でテスラを販売台数で上回り、中国国内では引き続き圧倒的なシェアを維持。
一方で、テスラの中国販売台数は3月から4月にかけて60%減少し、28,731台に落ち込んだという現状も。

技術の優位性も崩れるテスラ、価格・機能で後手に回る

中国のEVメーカーは、価格も機能もテスラを上回る提案を始めており、現在「日米欧のEVは時代遅れ、しかも高い」というのが中国市場における一般的な認識となりつつありますが、特にテスラは各社から「狙い撃ち」されている状態でもあり、「テスラに追いつけ、追い越せ」というトレンドがテスラを窮地に追いやっているのかもしれません。

  • シャオペン(Xpeng)の新型セダンは、テスラ・モデル3の半額で高度運転支援機能を提供
  • シャオミなどは、都市型NOA(自動運転ナビゲーション)搭載車をテスラよりも安価な20万元台で販売
  • テスラのFSD(完全自動運転)は、価格が高く、機能も中国市場では不満の声が多い
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テスラの次なる一手は?価格か、機能か、それとも…

競合各社の猛追により、テスラは戦略の見直しを迫られていて、 価格の調整、機能の強化、あるいは新モデル投入など、迅速な対応が必要な状況ではありますが、今のところ「次の一手」が見えてこないのも実情であり、投資家にとっては「眠れない夜」がしばらく続くことになりそうですね。

【販売データ比較】2025年1〜4月の中国市場EV販売実績

ブランド販売台数(中国)前年比成長率
テスラ163,338台-0.3%
BYD886,240台+12.9%
シャオミ104,454台+1379.9%(※前年は納車開始前)

シャオミの伸びは圧倒的で、今後のシェア争いの中心になる可能性が高い

【まとめ】EV市場は大転換期、テスラに求められる再定義

テスラはかつての「EVの象徴」でしたが、今やBYDとシャオミが新時代のリーダーとして急浮上しています。
機能・価格・ブランドイメージなど、EV市場の勝者は“消費者視点”に立つ企業に変わっており、売れ筋は「提案性の高いEV(プロダクトアウト)」から「消費者が求めるEV(マーケットイン)」へ。

成功している中国のEVメーカーはいずれも「模倣」から脱して中国市場に求められるものを形にして出しているように思いますが、今後テスラがどの方向性に舵を切るのか、その動向に注目です。

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