
Image:Alpine
| 新型アルピーヌA390発表の裏で注目は“次世代A110 EV” |
アルピーヌはこの新型EVスポーツにて世界へとその存在感を示すことに
アルピーヌは新型電動SUV「A390」を発表していますが、その直後にアルピーヌの“本命”とも言える 次世代A110のEVバージョンを(カーメディアに対し)予告することに。
この新型EVは同社の考える「ドリームガレージ」を構成する最後の一台だと見られ、すでに市場投入がアナウンスされていたものですが、今回「予告」されたということは、思ったよりもその市場投入が「間近に迫っている」ということなのかもしれません(来年に発表予定だとされる)。
なお、この”EVスポーツ”はポルシェ718ケイマンの次世代EV版を直接的なライバルとして設計されており、今後のアルピーヌの中核を担うモデルになることが期待されています。
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アルピーヌA110のEV版はどんなクルマに?
現時点では(A390の発表前と同様に)ヴェールに覆われた画像のみ公開されていますが、そこからは以下のようないくつかの新情報が読み取れます。※画像はこちら
- 現行A110の特徴でもある4灯ヘッドライトは継続。ただしデザインは完全な丸形から六角形へ変更。
- 新型A290 EVやA390 SUVとデザイン統一が図られる模様。
サイドシルエットは現行モデル同様のミドシップ・プロポーションとキャブフォワードのキャビン構成。 - リアにダックテール形状のスポイラーらしきディテールも。
おそらく発表時のボディカラーには、アルピーヌの象徴的な鮮やかなブルーが使われると予想されていますが、現行A110とは「遠くない」雰囲気を持つことになりそうですね。
サイズ・重量は現行A110とほぼ同等か?
次期A110 EVは、以下に示す現行ガソリンモデルに近いコンパクトなボディサイズが維持される見込みです。
- 全長:約4,190mm
- ホイールベース:約2,415mm
- 全幅:約1,525mm
- 全高:約1,245mm
なお、現行のガソリン版A110は車体重量約1,110kgと非常に軽量。
そもそもA110は軽量性を最重要視したスポーツカーであり、軽量性を実現するために車体はもちろん多くのパーツを専用に設計しています。
その範囲は「シートレール」などの(多くの自動車メーカーでは他車種と共有する)パーツにまで及び、タイヤ、ホイール、ブレーキまでもが専用設計。
その結果として「1,100kg」を実現しているわけですが、ポルシェ718ケイマンの重量はおよそ1,400kg、ピュアエレクトリック版のMG サイバースターは1,800kgにも達するので、この「1,100kg」の特異性がわかろうというもの。
シャシーは専用設計、スポーツモデルの伝統は守られる
アルピーヌはSUVやハッチバックモデルではルノーとの共用プラットフォームを活用する一方、この新型スポーツカーについては完全に独自開発を継続する方針を示しており、つまりは現行A110と同じ方法性を継続するものと思われます。
参考までに、かつてはロータスとの共同開発も予定されていたものの、それはすでに中止され、現在はアルピーヌの単独開発体制へと移行し、これによって現行モデル同様の軽量性の維持が期待されているわけですね。
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まとめ:A110 EVは“未来のケイマンキラー”になるか?
アルピーヌは、ただ単に内燃機関をEVに置き換えるだけでなく、軽量・俊敏・ピュアドライビングというブランドの魂を次世代モデルにもしっかりと受け継ぐことを目指しており、これは「車種専用開発」を行うことからも明らかです。
現在アルピーヌは全世界的にその存在感を強めようとしている状況ですが、この新型EVは「ずば抜けた軽量性」という武器をもってアルピーヌのポジションを確固たるものとするのかもしれません。
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参照:Autocar