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最近流行りの「助手席スクリーン(ディスプレイ)」。フェラーリにはじまりポルシェ、ランボルギーニ、VWまでもがこれを取り入れ、いったい何を目的とし何の意味があるのか

最近流行りの「助手席スクリーン(ディスプレイ)」。フェラーリにはじまりポルシェ、ランボルギーニ、VWまでもがこれを取り入れ、いったい何を目的とし何の意味があるのか

| この「助手席ディスプレイ」増加傾向は当面収まることはないだろう |

一部ブランドはおそらく「中国市場重視」のためにこれを採用している

最近の高級車にはひとつのトレンドがあり、それは「パッセンジャーディスプレイ」。

つまり助手席に座る人が自分のディスプレイ(スクリーン)を持ち、これにて自分だけのエンターテイメントを楽しんだり、クルマの情報を見たり、エアコンやシート関連機能などの調整を行うというものですが、もともとはフェラーリが「そのクルマのパフォーマンス(いま何キロ出ているのか)を助手席の人とも共有できるよう」にと取り入れたものだと把握しており、しかしいまや(インフォテイメントシステムの進化とともに)様々な機能を持ち、そして様々なクルマに装着されているわけですね。

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現在、多くの自動車メーカーがこの機能に固執している

なお、自動車業界にはときどき「意味不明な」流行が発生し、「フェイクグリル」「フェイクマフラー」もそういった例ではあると認識していて、そこで現在の自動車業界における大きなトレンドがこの「助手席ディスプレイ」。

そしてこういった流行は「消費者が求める」というよりも、「自動車メーカーが消費者に押し付ける」たぐいのものが多く、そしてこの助手席ディスプレもまた、ここ最近ネット上で「誰がこれを欲しがっているのか・・・」と話題になることが多くなっています。※ぼくはこの助手席ディスプレイについては賛成派である

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多くクルマのセンター スクリーンは、定義上(そしてその名の通り)室内中央に配置されており、つまりドライバーと助手席の人から手が届く範囲にあります。

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Honda

ただ、多くの場合において、スクリーンはドライバーの方に傾いており、助手席に座るまでは気付かないほど傾いていることがよくありますが、それでも助手席からはまったく使用できないものはほとんどありません。

フェラーリだと「ローマ」はセンターにディスプレイがあり、これを助手席の人と共有できるのですが・・・。

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一部モデルでは完全にドライバーオリエンテッドな構成となっていて、助手席側と共有できるディスプレイが小さい、あるいは存在しない場合もあり、このケースだと「助手席ディスプレイ」は必要かもしれません。

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ただ、最近のポルシェのように、センターに十分に大きな、そして助手席側と共有できるディスプレイがあるのに、助手席側にも大きなディスプレイが装着される例も。

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Porsche

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フォルクスワーゲングループがとくに「助手席ディスプレイ」に熱心である

ちなみにですが、ポルシェ、そしてランボルギーニを擁するフォルクスワーゲングループがとくにこの「助手席ディスプレイ」に熱心に取り組んでいるように思われ、ランボルギーニだとレヴエルトや・・・。

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Lamborghini

テメラリオにもこれが用意されています。

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Lamborghini

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そしてなんと驚くことにパサートにも巨大な助手席ディスプレイが(センタースクリーンとともに)設置されていて、「ついにここまで来たか・・・」という感じ。

ただ、現時点では助手席ディスプレイを有するフォルクスワーゲンは「中国のみ」にとどまっているようで、ということはフォルクスワーゲンが助手席ディスプレイを採用する理由は「中国市場に日和ったため」なのかもしれません(同グループはたびたび中国市場の重要性に言及し、中国市場に好まれるデザインを採用する必要があるとコメントしている)。

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Volkwagen

フォルクスワーゲン
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現在のところ、助手席ディスプレイの考え方はメーカーやクルマによって様々で、「ドライバーと同じ情報を助手席の人にも共有できるようにする」というものから、「ドライバーと助手席を切り離し、助手席ではYouTubeや各SNS、ストリーミングコンテンツを(ドライバーとは別に)楽しむというものまで多種多様。

ただ、クルマに「誰かと一緒に乗る」ということは、その人と時間や空間、経験をともにすることでもあり、よって後者のように「乗員同士を切り離す」となると、乗員同士で共有できるものがひとつあるいはそれ以上減ってしまうということを意味していて、それはそれでちょっと寂しいような気もしてきますね。

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Audi

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