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日産上層部が公式に「シルビアの復活」に言及。「難しいチャレンジですが、シルビア、フェアレディZ、GT-Rの3本柱が必要です」。2020年代末までに独自設計のEVとして発売

日産上層部が公式に「シルビアの復活」に言及。「難しいチャレンジですが、シルビア、フェアレディZ、GT-Rの3本柱が必要です」。2020年代末までに独自設計のEVとして発売

Image:NISSAN

| 現在は開発の初期段階にあり、どういったクルマになるのかはわからない |

ただしその一部を新型GT-Rと共有することで開発コストを按分できるだろう

さて、早いもので日産がレトロ風のIDxコンセプト(上の画像)を発表し、当時の370ZとGT-Rに続く第3の”手頃な価格の”スポーツカーを示唆してからはや10年。

370Zは新しい、しかしレトロ風味のZに置き換えられ、GT-Rは絶滅の危機に瀕しているという状況ですが、IDxについては製造コストが高すぎ、十分な需要がないという理由にて生産が見送られています。

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日産シルビアの復活が公式に言及される

そして日産はこれまでのシルビアの復活について示唆してきており、しかしそれらはあくまでもデザイナーや役員の「個人的な希望や興味」として語られるのみ。

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ただし今回報じられているのは日産のグローバル製品戦略担当副社長であるイヴァン・エスピノサ氏が公的な立場としてカーメディアに対し語った内容で、それによると「シルビアは正式に開発中「アーキテクチャがどのようなものになるか、ごく初期の段階(アップストリーム エクササイズ)の検討を行っている状況」。

「アップストリーム エクササイズ」とは、基本的に初期計画と開発の初期段階を指すビジネス プロセスで、「新型」シルビアはちょうどこの段階にあるということですが、イヴァン・エスピノサ氏は「2020年代末までに電動パワートレインを搭載して発売することを目指している」と述べ、残念ながら「ガソリンエンジンで駆動されない」ということになるものの、これは現在の流れを考慮すると、そしてとくに欧州市場では「ガソリンエンジンを積むスポーツカーの販売が非常に厳しい」ことからも理解ができ、シルビアを復活させるにはピュアエレクトリックパワートレーンの搭載以外に道はないのかもしれません。※GR86、マツダ・ロードスター、日産フェアレディZなど、欧州では規制のために販売がなされていない、あるいは販売が制限されている状況である

Nissan-IDX (2)
NISSAN

実際のところ、日産は「生まれ変わったシルビア」ができるだけ多くの国の規制に準拠し、生産を拡大して規模の経済を実現できるようにしたいと考えており、これによって現代におけるスポーツカーの開発を正当化しようというわけですが、「ニッチなセグメントで、ゼロから開発するのはコストのかかる」スポーツカーを実現するために他の自動車メーカーと協力するつもりはないことにも言及していて、つまりはZ4/スープラ、GR86/BRZ、またはロードスター/124 スパイダーのように「ほか自動車メーカーとの共同開発」ではなく、日産が独自に、かつゼロベースから開発する”日産だけの”クルマということになりそうです(となると、アライアンス関係にあるルノー、そのパフォーマンスブランドであるアルピーヌ、あるいは次期日産マーチが採用する電動プラットフォームの採用はない)。

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さらにイヴァン・エスピノサ氏は「日産単独でエンジニアリングプロセスを(技術的に)進行させることは可能ではあるが、このプロジェクトには”相当な投資”が必要であり、これは”難しい”取り組みである」ともコメント。

「私は、前にも言ったように、頭の中で何度も繰り返しているように、ラインナップに3台のスポーツカー、GT-R、Z、そして別の車を入れるつもりです。そして、頭の中にある別の車はシルビアと呼ばれています。さて、実現するでしょうか??いま実現しようとしています。100%明確にしておくと、実現するかどうかはわかりませんが、実現できれば実現したいことです。いや、実現できるよう努力しています。それは簡単なことではありません。スポーツカー市場が縮小しているため、簡単ではありません。」

Nissan-IDX (3)
NISSAN

実際のところ、スポーツカーはそれほど売れないというのが事実であり(生産ラインが小さいために生産台数が少なく、よって品薄なために売れているようにも感じられるが、実際の台数は多くない)日産は370Zを新型フェアレディZに置き換えるのにかなり時間がかかったものの、このフェアレディZは完全に新しいクルマではなく、現実的には「先代フェアレディZの大規模マイナーチェンジ版(フルモデルチェンジするほどのコストを投じることができなかった)」。

しかしそれでも(ツインターボ化とそれに付随する各部の強化によって)その価格は比較的高価になってしまっていて、そのため日産が”より安価で求めやすい”、ロードスターやGR86、シビックのようなクルマ(あるいは新型プレリュードのようなクルマ)を欲しているということも理解でき、イヴァン・エスピノサ氏の言うように「シルビア、フェアレディZ、GT-R」という3本柱を構築することにより、そのブランドイメージを高め、そしてより若い層に訴求してゆきたいのかもしれませんね。

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参照:Drive

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