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アルファロメオ、フィアット擁するステランティス。世界中で販売が激減し「いま、自動車業界はサバイバルモードにあります。生き残ることに集中しなければなりません」

アルファロメオ

| たしかに現在の自動車業界は生き残りが非常に難しい状況にあり、EVトランスフォームに加え「中国」という想定外の脅威が生じている |

現在求められるのは様々な選択肢、そして状況に応じて柔軟にシフトできるフレキシビリティであろう

さて、一時の「好調」から一転し「苦境」に立たされるステランティス。

とくに米国において「長い間製品を改良せず、延命し続けた」そして「その後継モデルとしてピュアエレクトリックモデルを投入する」という方針によって”ブランドの品位が下がった””誰も買わないような高価なラインアップになってしまう”としてディーラー網からその経営姿勢を厳しく批判されています。

そして今回報じられているのが欧州での問題で、(これはステランティスのみが直面しているわけではありませんが)、各国政府がEVの販売を自動車メーカーに強制する一方、消費者に対するEV購入の際の補助や税金の軽減措置を段階的に廃止しており、これによって「比較的安価な普及価格帯のクルマを多く揃える」ステランティスの販売が打撃を受けているわけですね(車両価格が安価なぶん、これまで補助金や減免措置が占める割合が高く、割安感があったものの、いまではそれが消失している)。

マセラティ
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自動車業界は現在「サバイバルモード」に突入している

そしてこういった優遇措置がなくなったり縮小してしまうと、EVは一気に「ガソリン車よりも大幅に高い乗り物になってしまい」、ステランティスではいっそうの販売減少が予想されます。

その一方、欧州で活動する自動車メーカーは、2025年以降、車両のCO2排出量をさらに削減する必要があり、さもなければ、巨額の罰金を科されるリスクがあるのは周知のとおりですが、「EVの開発にはお金がかかり、よってEVは高価な製品となってしまい、しかし政府はその価格を緩衝するための補助的措置を取りやめようとしていて、そうなるとEVが売れずに開発費を吸収できず、しかもCO2排出規制をクリアできずに罰金の支払いの必要が生じてしまう」。

つまり自動車メーカーにとってはこのこんな状況を乗り切るための方法が見つからない状況ではありますが、これについてステランティスCEO、カルロス・タバレス氏は現状について以下のように述べています。

「自動車業界は一種のサバイバルモードにあります。私たちは恐怖を超えています。文句を言うことも躊躇することもできず、生き残るために努力を集中しなければなりません。生き残るためには電気自動車と内燃機関搭載車との間でコストの均衡を達成する必要がありますが、ここで新たな章が始まります。私たちは混乱に陥った地理的地域で事業を展開しており、予測を立てることは困難です。政府は購入インセンティブを削減することを決定し、これが市場の足かせになっているのです。」

確かに、ヨーロッパではEV市場が減速しており、需要の低迷によりフィアット500eの生産が4週間停止されるほどで、欧州自動車工業会(ACEA)によると、2024年の最初の7か月間に、欧州連合(および英国とEFTA諸国)における完全電気自動車の市場シェアは14.3%から13.8%に減少しています。

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ただ、これらの障害にもかかわらず、カルロス・タバレスCEOはEUが新しいCO2目標を延期することを望んでおらず、同氏は「今規則を変えるのは非現実的だろう」「ステランティスはより厳しい規制に対応するために必要な措置をすべて講じたと」主張。

「すでに私たちの準備はできています。従業員も準備でき、工場も準備ができています。なぜ遅らせるのでしょう?地球温暖化はもう問題ではないのでしょうか?今、ポルトガルの半分が燃えているというのに、です。」

なお、同氏が「目標を変えてほしくない」と願うのは、すでに目標を達成するために多くの資金を投入し、この規制が導入されることで「ステランティスが(その準備がまだ整っていない)ライバルに対して優位に立てる可能性があると考えているためだと思われ、しかしここでEUが「規制の導入を延期」してしまうと、ステランティスの努力が無駄になってしまうからなのかもしれません。

ただ、「EVを強要しすぎた結果」消費者がついてこれず、そのため自動車メーカーが窮地に陥り、結果として雇用に不安が生じ人々の生活が不安にさらされるという現実も明白になっており、EUとしてはなんらかの姿勢の変化を見せる可能性も考えられます。

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