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ステランティスの利益が2024年第2四半期に半減し、CEOが「赤字ブランドを廃止する」と警告。マセラティ、ランチア、DSが"廃止"になるのではとの憶測が流れる

マセラティ

| ランチアは新型イプシロンのデリバリーを目前に控えており、現時点でのブランド廃止は早急すぎるように思われる |

マセラティは製品ラインアップを入れ替えたところではあるものの、いかんせん価格が高すぎるようだ

さて、ステランティスが2024年上半期の利益が「前年比マイナス48%の60億7000万ドルに落ち込んだ」と発表。※このアナウンスを受け株価は8.5%下落している

現在いくつかの自動車メーカー(フォードやポルシェなど)が同期間の業績を発表しており、多少の落ち込みはあるものの、”ステランティスほどではない”のが現状です。

ステランティスはクライスラー、ダッジ、ジープ、ラム、フィアット、アルファロメオ、マセラティ、ランチア、プジョー、シトロエン、オペル、DSなどのブランドを抱えるグループではありますが、同社CEO、カルロス・タバレス氏は今回の不振について「自動車業界が陥っている状況」そして「自社の戦略ミス」を挙げています。

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このままだとステランティスはいくつかのブランドを廃止することに

この発表にあわせ、カルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、第2四半期の「利益半減」につき、自動車市場全体が成長しているにもかかわらず、売上高が16%減少した米国での業績が主な原因だとし、この深刻な状況を鑑みて「赤字ブランドに関しては感傷に浸る余地はない」「もしそれらブランドが儲からなければ、我々は該当のブランドを閉鎖するだろう」「儲からないブランドを持つわけにはいかない」とも。

現時点ではそれら”赤字ブランド”がどれを指しているのかは語られていない状況ではあるものの、「ランチア、DS、マセラティ」が廃止の対象になっているのではという憶測が流れており、ステランティスはいま、大きな転換期を迎えているのだとも考えられます。

なお、ステランティスは2021年に「各ブランドに対し、10年の猶予と必要な予算を与える」とし、それぞれのブランドのリブートを図っていて、そこではアルファロメオやマセラティが新しい展開を見せ、プジョーやシトロエンもロゴを刷新して再ブランディングを行っている最中。

13EXTERIORS
Alfaromeo

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しかし今回のコメントを見るに「もう10年(正確にはあと7年)も待てなくなった」と考えてよく、大鉈がふるわれる可能性も否定できません。

一方、カルロス・タバレスCEOは新型ラム1500、新型ランチア・イプシロンが販売(と利益)に貢献するであろうことにも言及し、さらには販売活性化を目的とし、ディーラー網が求めていた乗用車やトラック、SUVの競争力を高めるための値下げを実施する計画があることについても触れていて、座して現状を見るだけのつもりはさらさらなく、ここから一気に反撃に出ることも示しています。

「これらの問題に対処するために是正措置が必要であり、現在実施中ですが、当社は今年20台以上の新車を発売するなど、エキサイティングな製品攻勢も開始しており、うまく実行できればより大きなチャンスがもたらされます。マンネリから抜け出すのは容易ではありませんが、長期的な可能性を最大限に引き出すために、特に北米でやるべきことはたくさん残されています」

ステランティスCEO カルロス・タバレス

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