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ゴードン・マレー自らがT.50を走らせ、出荷前の最終GOサインを出す様子が動画にて。「マクラーレンF1をすべての面で凌駕するという目標が達成できました」

2023/04/01

ゴードン・マレー自らがT.50を走らせ、出荷前の最終GOサインを出す様子が動画にて。「マクラーレンF1をすべての面で凌駕するという目標が達成できました」

| このクルマの真価はエンジン回転数をレッドゾーンにまで引き上げてはじめて理解ができるようだ |

ただしドライバー・アシストは一切ナシ、運転にはご注意を

さて、ゴードン・マレーは自身の自動車メーカー、GMA(ゴードン・マレー・オートモーティブ)から「T.50」そして「T.33」を発表していますが、まずは(先に発表された)T.50の生産を今月はじめから開始することとなっています。

そして今回は顧客に引き渡す前にゴードン・マレー自らがステアリングホイールを握ってテストを行い、「出荷してヨシ」という最後の検証を行う動画が公開されることに。

なお、テスト走行はゴードン・マレーの自宅周辺で行われたそうですが、停まっているロータス・エラン、アルファロメオ1600ジュニア・ザガートは同氏お気に入りのコレクションとして紹介されていますね。

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GMA T.50はこんなクルマ

このGMA T.50はマクラーレン F1の設計者であるゴードン・マレーが自ら設計し世に送り出すハイパーカーで、「センターシート」ほかマクラーレンF1でも採用されたコンセプトを多数引き継いでおり、まさしく「マクラーレンF1の後継」とも言える一台です。

GMA-T50 (9)

T.50に搭載されるエンジンはイギリスのレーシングエンジンビルダー、コスワースによる4リッターV12ですが、、重要なのはこのV12が「自然吸気」ということ。

許容回転数は12,100回転、そして出力は681馬力を誇り、組み合わせられるトランスミッションは6速マニュアルのみというスパルタンなクルマであり、そしてさらに驚かされるのは「車体重量が980kgしかない」ということ。

GMA-T50 (8)

さらには地面と車体との間にある空気を吸い出して放出するという(自身がブラバム時代に考案した)ファンを持つことも特筆すべき事項であり、おそらくはファンを持つ唯一の市販車なんじゃないかと思います。

ちなみにGMA T.50の開発ドライバーを務めたのはインディカー・シリーズで4度のチャンピオンに輝いたレーシングドライバー、ダリオ・フランキッティ。

GMA-T50 (7)

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GMA T.50がイギリスの田舎道を走る

そして今回ゴードン・マレーが選んだテストコースは英国にある自宅近辺。

サーキットではないのがちょっと意外ではありますが、これは意図的な選択だそうで、というのもこのGMA T.50はロードカーとして設計されており、公道であればどんな環境でも走ることができなければならないと(ゴードン・マレー自身が)考えているから。

GMA-T50 (6)

実際のところ、こういった田舎道でもフロントやボディアンダーを擦らないだけの実用性の高さを持っており、でこぼこ道を走ったとしてもドライバーの背中を痛めることがないよう”しなやかな”足回りを持つことを目指して設計されている、とのこと。

GMA-T50 (5)

ここがどの地方なのかは明らかではないものの、動画を見る限りでは素晴らしい環境であるように思えます。

GMA-T50 (10)

その後は高速道路に乗ってコスワース製V12エンジンにムチを入れ、レッドラインまでエンジンを回して681馬力を引き出しますが、このGMA T.50はドライバーアシストのたぐいが一切なく、よって「一歩間違えば」恐ろしいことになりそうではあるものの、動画を見る限りでは非常に安定し、かつ落ち着いた挙動を見せているようですね。

なお、リアウインドウは存在しないようで、おそらく後方確認はカメラにて行うことになるのだと思われますが、「カメラを使用」すると割り切ることで車体の設計にも自由度が増すことになり、これはマクラーレンF1設計当時には存在しなかったテクノロジーの恩恵ということになりそうです。

GMA-T50 (4)

「このクルマはまさにマクラーレンF1の後継である」

ひとしきりドライブを終えた後、ゴードン・マレーは「これは本物のマクラーレンF1の後継モデルであり、私が意図した通りのクルマに仕上がっています」とコメント。

さらには「T.50は、マクラーレンF1のすべてを、より良く実現する必要がありました、そしてその目的は達成され、とくにこのV12エンジンについては、ただただ”すごい”としか表現のしようがありません」とも。

GMA-T50 (3)

動画を見る限りでは、イージーなドライブが可能な「日常的な(ただし価格は日常的ではないけれど)」クルマであるようにも思われ、しかしこのクルマの本当の価値を理解するにはシフトダウンし、エンジン回転数を上げ、クイックに走らせる必要があるのかもしれません。

なお、ダリオ・フランキッティによると「あまりにアグレッシブに走らせると、手こずることもある」。

しかし「運転が難しければ難しいほど、やりがいを感じられる」とも語っているので、まさに”腕に覚えのある”ドライバー向きのハイパーカーなのでしょうね(このあとに製造が開始されるT.33はもう少しマイルドなハイパーカーだと思われる)。

GMA-T50 (2)

ゴードン・マレー、ダリオ・フランキッティがGMA T.50を走らせる動画はこちら

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参照:Gordon Murray Automotive

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