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ロータスの新型セダンは900馬力を発生してポルシェを狙い撃ち。さらには3台「以上」の新型車投入も待ち受ける。なぜロータスはここまでの攻勢に転じることができたのか?

2023/05/24

ロータスの新型セダンは900馬力を発生してポルシェを狙い撃ち。さらには3台「以上」の新型車投入も待ち受ける。なぜロータスはここまでの攻勢に転じることができたのか?

| ロータスは電動化の波に乗って「一つの神話」を形作るブランドになるかもしれない |

ボクはロータスに対して非常に高い期待を寄せている

さて、ロータスはすでにピュアエレクトリック・パフォーマンスブランドへと移行すると発表しており、実際にエレクトリックハイパーカー「エヴァイヤ」、エレクトリックSUV「エレトレ」を発表み。

そしてこのあとはエレクトリックセダン「(コードネーム)タイプ133」、エレクトリックSUV「タイプ134」、エレクトリックスポーツカー「タイプ135」がリリースされるものと思われますが、今回そのタイプ133についてわずかながらも情報が公開されることに。

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ロータス「タイプ133」は900馬力オーバーに

なお、ロータスは過去(1990年代)にカールトン(英国外でオメガという名称を使用)なるセダンを販売したことがありますが、このタイプ133はカールトン以降では「初」のセダンです。

ロータスによれば、このタイプ133の開発は「かなり進んで」おり、エレトレと多くを(プラットフォームやバッテリー技術など)共有し、しかしエレトレよりも大きく豪華になる、とのこと。

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加えて、「エンヴィア(Envia)」という名称が与えられるであろうという憶測についてはロータスのコマーシャルチーフ、マイク・ジョンソン氏によって否定されており、よって別の名称が与えられることになるものと思われます。※それでも、「E」で始まる車名となるのは間違いないだろう

そしてこのロータス・タイプ133のライバルはポルシェ・タイカン、そしてアウディE-Tron GTあたりだと言われ、よってベースモデルでは(エレトレ/エレトレSと同じ)603馬力、トップレンジではエレトレRと同じく905馬力を発生するとも予想されています。

加えて、全てのモデルにおいてデュアル・エレクトリックモーターと全輪駆動(AWD)を採用し、さらにはエアサスペンションやアクティブボディコントロール、後輪操舵などの先進装備が盛り込まれるものと見られており、高級サルーン市場へと大きなインパクトを与えることになりそうですね。

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搭載されるバッテリーパックもエレトレ同様に112kWh、一回の満充電あたり航続可能距離は(仕様によって)450-600km/hに達すると想像されますが、マイク・ジョンソン氏によれば「ポルシェ・タイカンとのハンドリング、そして0-100km/h加速との比較だと、我々のほうがより良い位置にいるでしょうね」と語り、さらには「充電に関しては、エレトレと同じプラットフォームを採用しているので、10%から80%まで20分以内に充電することができます。エレトレから得た多くの重要なものを、タイプ133に反映させているのです」とも。

こういったコメントを見るに、ロータス・タイプ133は「エレトレを流麗なクーペ風サルーンとしただけではなく」エレトレよりも豪華、そしてスポーティなクルマとなる可能性があり、エレトレとともに、仮想ライバルであるポルシェに真っ向からぶつかることとなりそうですね。

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ロータスはさらにラインアップを拡大する可能性を示唆

新生ロータスは「エヴァイヤ」「エミーラ(これはガソリンエンジン搭載モデルで、長く生き残ることはできない)」「エレトレ」という構成を完成させ、そこにタイプ133(サルーン)、そしてタイプ134(SUV)、タイプ135(スポーツカー)を投入する計画を持っていることは既報のとおりですが、もしかするとこれよりもラインアップが増える可能性があるもよう。

というのも、前出のマイク・ジョンソン氏が「人々が何を求めているかを分析することで、選択肢を広げている」と述べているためで、これについて同氏は「消費者の嗜好が変わり、新しい市場セグメントが現れ、新しい技術が登場することで、私たちは異なる方法でものごとを行うことができるようになるのです」とも。

具体的にはワゴンやシューティングブレークの可能性も”排除しない”と語っていて、となると「ハイパーカー(エヴァイヤ)、EセグメントのSUV(エレトレ)、Eセグメントのサルーン(タイプ133)、DセグメントのSUV(タイプ134)、スポーツカー(タイプ135)」というラインアップに対し、さらなるニューモデルの追加を行う可能性が生じ、つまりは本気でポルシェに対抗しうる多彩なラインアップを持つメーカーへと成長したいと考えているのだと思われます。

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なお、ぼくとしては「時代はロータスに味方している」とも考えていて、その理由としてはまず「スポーツカーメーカーがSUVを作ることに対し、多くの人々が抵抗を感じなくなっている」こと。

ポルシェが先陣を切ってSUV(カイエン)を発売した頃は非難轟々であったものの、ポルシェはカイエンの成功によって獲得した資金をスポーツカーの開発に回し、より良いスポーツカー(911、718ケイマン/ボクスター)を作ることができるようになっています。

ランボルギーニもまた「ウルス」によって同様の道を歩み、アストンマーティンはDBXによって息を吹き返し、フェラーリはプロサングエによって「フェラーリオーナーの日常の足」を提供することでユーザーの囲い込みに成功しているわけですね。

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むしろ、スポーツカーに固執して頑なにSUVを拒否し、結果的に販売を落としてしまったマクラーレンに対しては「なぜSUVを作らないのか・・・」という意見すら出るのが現在の状況で、つまり世間的には「SUV販売によって適切に会社の運営ができれば、スポーツカーがSUVを発売することに反対する理由はない」という捉え方がなされており、実際のところロータスがエレトレを発表した際にも反対意見は見られなかったように思います。

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そしてもう一つの理由は「エレクトリック化」で、これによって様々な問題を解決できるようになったこと。

たとえば、ロータス最大の差別化ポイントは「軽量性(と、それによってもたらされるハンドリング)」だと思いますが、ガソリンエンジン時代であれば、たとえばポルシェに対抗しうるスポーツカー、サルーン、SUVを作ろうと考えると、どうしても(パワーが必要なので)エンジン排気量を拡大するしかなく、しかしそれをやってしまうとロータスの持ち味が薄れてしまいます(差別化もできない)。

ただ、エレクトリックカーであれば、ガソリンエンジンとは異なる方法でパワーアップを達成でき、そしてその手法についてはロータスがこれまで培ってきた軽量設計に関するノウハウ、さらに現在の親会社である吉利汽車、さらにはグループ企業であるボルボやポールスターの技術も使用することができ、他社に比較して「同じ馬力であれば、より軽量でハンドリングに優れる」クルマを作ることができるのではないかと考えているわけですね。

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つまりエレクトリック時代だからこそ、ロータスならではの特徴を失わずに他社と比肩しうるパワーや車体サイズを持つクルマを作ることができるようになったと捉えているわけですが、その意味でぼくは今後のロータスに対して非常に注目しています(ただし、ディーラー網の再構築、そしてポルシェなみの価格を消費者が許容できるかどうか等の課題は残る)。

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参照:Autocar

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