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ロータス・エレトレのスペック詳細、価格が発表。トップレンジのエレトレRは905馬力、2035万円。日常性と快適性も重視され「人生のあらゆるステージにロータスを」

ロータス・エレトレのスペック詳細、価格が発表。トップレンジのエレトレRは905馬力、2035万円。日常性と快適性も重視され「人生のあらゆるステージにロータスを」

| 思ったよりもロータス・エレトレの内容は「濃く」、そして排他性と競争力があるようだ |

もしかするとエレトレは予想外のヒットになるかもしれない(ただし販売現場が追いつかない可能性も)

さて、今年はじめに発表されたロータス初のSUV「エレトレ(Eletre)」ですが、今回は価格やグレード、装備含む情報が追加にて公開。

まず、グレード展開についてはベースモデルの「エレトレ」、そして「エレトレS」「エレトレR」の3種類。

パワートレインは二種類のみとなっており、エレトレとエレトレSには603HP、エレトレRには905HPを発生するエレクトリックモーターが搭載され、価格については英国ではエレトレが89,500ポンド(約1520万円)、エレトレSが104,500ポンド(約1775万円)、エレトレRが120,000ポンド(約2035万円)。※日本国内価格は発表されていない

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ロータス・エレトレはこんなクルマ

そこで新しく公開された情報を織り交ぜてエレトレを振り返ってみると、ロータスによればエレトレとは「約75年にわたるスポーツカーのデザインと、エンジニアリングの核となる原則、そしてロータスのDNAを取り入れ、次世代のロータスの顧客にとって魅力的な、全く新しいライフスタイルカー」。

乗り心地とハンドリング、ステアリング、最適化されたエアロダイナミクスといった分野におけるロータスの専門知識は新たなる次元へと進化し、「エミーラ」「エヴァイヤ」にも通じる革新的な空力性能を受け継ぐ「ハイパーSUV」だと紹介されています。

なお、この「ハイパーSUV」というのはロータス自身の表現であり、一部の自動車メーカー(ロールス・ロイスやフェラーリ)が自社のSUVを絶対にSUVと呼ばないのとは対照的。

なお、ランボルギーニはウルスを「スーパーSUV」と称しているので、ロータスは「ハイパー」とすることでその上を行く、という意思表示を行っているのかもしれません。

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ロータス・カーズのグループ副社長兼マネージング・ディレクター、マット・ウィンドル氏によれば「ロータス・エレトレの価格と仕様の確定は、ロータスのVision80戦略による変革において重要な瞬間です。私たちは、メディアやお客様からのフィードバックから、このクルマの登場を非常に楽しみにしていることを知っています。実際、エレトレはすでに2023年の”最も楽しみなニューモデル”としての賞を獲得しており、実際のお客様への納車は来年前半に開始する予定です。エレトレの発売は、ロータスにとって自然な次のステップです。2シータースポーツカーは万人向けではありませんし、私たちはお客様の人生のあらゆるステージにロータスを提供したいと考えています。エレトレはそのスタートなのです」。※すでにエレトレの注文は「数千台」に及んでいると言及されている

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上述の通り、エレトレとエレトレSUVには603HP(シングルモーター)、エレトレRは905PS(デュアルモーター)が積まれますが、前者の航続可能距離は490km、0-100km/h加速は4.5秒。

後者についてはハイパワーにもかかわらず600kmの航続距離を実現し、0-100km/h加速においてはなんと2.95秒(SUVとしては最速の部類)。

バッテリーパックはいずれも112kWh、残量10%から80%までの充電時間は20分だとされています。

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英国仕様のエレトレは22インチのホイールが標準装備され、オプションでは流行りの「ダウンサイジング」となる20インチ、さらに大きな23インチが用意され、ホイールデザインは5種類、ブレーキキャリパーは6色から選択可能。

ローンチ時のエクステリアカラーは、ナトロンレッド、ギャロウェイグリーン、ステラブラック、カイムグレー、ブロッサムグレー、ソーラーイエローの6色から選べますが、ボディカラーについては今後増加してゆく予定であるともアナウンスされています。

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ロータス・エレトレはニュルブルクリンクでもテスト済

今回のエレトレの発売に際し、ロータスは「エレトレはすでにニュルブルクリンクでの走行を経験しており、そこでは開発目標値をクリアした」ことに言及したほか、最終的には「自動運転によるニュルブルクリンク走行」を目指していることについても触れています。

なお、トップレンジのエレトレRには「トラックモード」が装備され、これを選択すると車高が下がりダンパーとアンチロールバーの設定がパフォーマンス重視となって、より高いレベルでの走行が可能となります(冷却のためアクティブグリルがフルオープンになるほか、フルパワーに瞬時にアクセスできるローンチコントロールも使用可能となる)。

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そのほか、エレトレRについては、ロータス・ダイナミック・ハンドリング・パック、カーボンファイバー・パック、グロスブラック・ホイール、ステンレススチール・スポーツペダル、ブラックバッジ、ハイパフォーマンスタイヤが標準装備されていることについても明かされていますが、エレトレ/エレトレSだと、オプションとしてロータス・ダイナミック・ハンドリング・パック、セラミック・ブレーキ・パック、エグゼクティブ・シート・パック、コンフォート・シート・パック、カーボンファイバー・パック、エクステンド・カーボンファイバー・パック、インテリア・カーボンファイバー・パック、(ADAS)パック、パーキング・パックとハイウェイ・アシスト・パックも用意されるなど、これまでのロータスとは異なる利便性や快適性に関するものが多く見られ、ロータスの「お客様の人生のあらゆるステージにロータスを」という想いがここにも現れているようですね。

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ロータス・エレトレはオペレーションシステムでも最先端を行く

エレトレにはロータス・ハイパーOSと呼ばれるオペレーティングシステム、そしてデジタルコックピットが搭載されていますが、ロータスいわく、ゲーム業界の「アンリアル・エンジン」技術を採用。

これによってロータスのユーザー・エクスペリエンス/ユーザー・インターフェース(UX/UI)チームは、次世代のリアルタイム3Dコンテンツとエクスペリエンスを作成することを可能にしたと述べ、クアルコム製8155 System-On-Chipsを2つを搭載することで最先端の処理能力を誇っている、とのこと。

さらには視覚効果とインタラクティブなフィードバックの点でクラス最高のパフォーマンス、シームレスなインタラクティブ体験を提供するといいますが、このあたりは追って説明動画などが公開されるものと思われます。

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このほか、ECARX社の次世代デジタルヘッドユニットの搭載もトピックのひとつであり、このデジタルヘッドユニットは、ドライバーインフォメーションモジュール(DIM)に搭載されたカスタマイズ可能なディスプレイ、超薄型フローティング10億色有機ELタッチスクリーンにて構成され、よりリアルなグラフィックスと未来的な視覚効果を提供し、ユーザーの車内体験を再構築すると紹介されており、このあたりも今までのロータス車とはかけ離れた装備でもありますね。

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さらにこのヘッドユニットには、ECARX初のデュアルチップシステムが搭載され、「サーバーレベル」のコンピューティングパワーによる高速処理とスムーズなレンダリングを実現し、没入感のあるマルチスクリーンのユーザー体験を提供することになりますが、継続的なアップデート(もちろんOTA=Over-The-Air)によってその体験内容が継続して更新されるもよう。

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加えてドルビーアトモスも導入され、「ドルビーアトモスは、比類ない深み、精度、透明度によってリスニングを新たな高みへと導く新しい音楽の楽しみ方であり、KEFスピーカーシステムの組み合わせは、音楽のリスニングを新たなレベルにまで高めます」と紹介されており、とにかくエレトレでは乗員に対する快適性やデジタルエクスペリエンスを重視している、ということがわかります(この路線は他のハイパフォーマンスSUVには見られず、競争力があるところだと思う)。

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基本的な装備について触れておくと、エレトレにはワイヤレススマートフォン充電、12ウェイ電動調整式フロントシート、4ゾーンオートマチックエアコンなどが挙げられ、Apple CarPlay / Android Autoや1,380W、15スピーカーのKEFプレミアムオーディオを含む「インテリジェントコックピット」インフォテインメントシステムと15.1インチのフル高精細有機ELセンタースクリーンも標準装備。

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インテリアは6種類あって、それぞれ高級感のあるハイグレードな素材とディテールが選択でき、いずれにおいてもサステイナビリティ(持続可能性)が開発の中核を成しているとされ、環境にやさしく、臭いがなく、本革よりも長持ちする最先端の代替レザーが用意されるほか、カーペットとブーツライナーには、新しい人工繊維を採用(100%リサイクル可能)したといい、これらも今までのロータスには見られない試みだと言えそうですね。

これらの内容を見る限りでは、「EV」ということを除いたとしても、ライバルになりそうなポルシェ・カイエン、ランボルギーニ・ウルスよりもパフォーマンスが高く先進的、そしてベンテイガやアウディQ8に比較しても快適かつADASが充実し、そしてレンジローバーやテスラよりもサステイナブルという印象もあり、ぼくとしては強く惹かれるクルマが出てきたな、と考えています(ちょっとロータス行ってくる)。

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参照:LOTUS

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