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マクラーレンが新型ハイブリッドに採用するカーボン製プラットフォーム公開。「車体重量はガソリン車の+30〜40kg以内にとどめる」

2020/08/26

| マクラーレンは「スポーツシリーズ」をハイブリッドへと置き換える計画を持っている |

マクラーレンが新しいハイブリッドエレクトリックスーパーカーに使用するカーボン製プラットフォームを公開。

このプラットフォームはマクラーレンが自社の工場(MCTC=マクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンター)にて製造し、2021年に発売される新型車に採用される、とのこと。

この工場は2017年7月に完成したもので、このときから「それまで外部に製造を委託していた」カーボンモノコックシャシーを自社生産へと切り替えています。

なお、この工場の生産キャパシティは1万台あるとされ、これはマクラーレンのみでは埋めることができないために他社からの生産委託を受けるという話も出ていて、これがさらに「BMWが新しく発売するスーパーカーの生産を(マクラーレンが)請け負う」というウワサへと発展したことも。

マクラーレンはハイブリッドカーの重量をガソリン車同様にとどめる

マクラーレンによると、この新型カーボン製プラットフォームは「超軽量で、いまだかつてないレベルの品質を誇る」。

マクラーレンは現在の540C、570系が属する「スポーツシリーズ」へと新型ハイブリッドスポーツを投入し、現行ラインアップと入れ替える予定だとされていますが、この軽量プラットフォーム、そして新しいハイブリッドシステムによって「ガソリンエンジンモデル比で重量増加を30〜40kg増加にとどめる」とも語っています(下の画像は現在のマクラーレンに採用されるカーボンモノセルII)。

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これについて「マクラーレンP1ではハイブリッド化による重量増加が140kgだった」という引き合いを出しており、となると新型ハイブリッドスポーツのハイブリッドシステムはP1同様に「エンジン出力をアシストする」ものとなりそう。※システム自体はP1とは異なり、コストを意識したものとなりそう

つまり前輪を駆動するフェラーリSF90ストラダーレとは違う手法を採用するということになり、おそらくはシンプルな1モーター式ハイブリッドだと思われます(SF90ストラダーレは3モーター式で、ハイブリッド化による重量増加は250kg)。

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「スポーツシリーズ」となると大きな価格上昇は許されない

実際のところ「(マクラーレンのエントリーレベルでもある)スポーツシリーズ」へとこのハイブリッドモデルを投入するのであれば価格は抑えねばならず,その意味でも4WD化はできない、とも考えられます。

現在、この新型ハイブリッドについてはほぼ情報がない状態ではあるものの、プロトタイプも走行を開始しており、そう遠くない未来に発表されることになるのかもしれません(本来の予定だと、”夏”に発表だとも言われていた)。

なお、この価格帯(3000万円前後)だとフェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェともハイブリッドスポーツを投入しておらず、投入するとしても数年先になるものと思われ、よって、この新型ハイブリッドスポーツが「マクラーレンにとっての、他社が持ち得ない強力な武器」となりうるのか、それとも「やはりハイブリッドは見向きもされない」のかは興味のあるところです。

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