
| ハイパーカーの購入プロセスは普通のクルマとは全く異なる |
こういった経験も含め、これが「ハイパーカーのオーナーになる」ということなのだと思われる
さて、米不動産王にしてスーパーカー/ハイパーカーコレクターのマニー・コシュビン氏が「購入したマクラーレン・ソラス(ソルス)GTのシート合わせ」、そして購入時の内覧会の様子をYoutube上に公開。
同氏はマクラーレンP1にスピードテール、ブガッティ・シロン、そのほか様々なハイパーカーを所有しており、現在もブガッティ・ボリードなど多くのクルマの納車を待っている状態です。
マクラーレン・ソルスGTはこんなクルマ
そこで今回、マニー・コシュビン氏はマクラーレン・ソルスGTのプライベート展示会へ。
これは全世界にて、マクラーレンが有力顧客を招いて行っているイベントのようですが、北米ではどこかの場所を借り切って開催しているようですね。
さらにはじっくりと見てもらい、ちゃんと説明をしたいという以降からなのか、1組づつ顧客を招いているもよう。

このマクラーレン・ソラスGTは「マクラーレン・アルティメット・ヴィジョン・グランツーリスモ」の現実版(しかも市販)といった位置づけで、そのために見た目は完全に未来のクルマ。

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驚くべきは、ソルスGTは「マクラーレンが持たない5.2リッターV10」を積んでいるということで、この排気量のV10を持つのはランボルギーニとアウディのみであり、おそらくマクラーレンはアウディから供給を受けたんじゃないかと推測(マクラーレンとアウディは、提携もしくは買収に向け話し合いを行っている。決裂したと言われるが、エンジン供給契約を別途結んだのかもしれない)。
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見た感じ、「フォーミュラカーにガワをかぶせただけ」というアストンマーティン・ヴァルキリーのような構造を持つようです。

ただ、ヴァルキリーよりも過激なのは「シングルシーター」、そしてドアがなく「キャノピー開閉」ということ。

マクラーレンのスタッフが乗車するとこんな感じ。

マニー・コシュビン氏が入るとこう。
なお、後述の「シート合わせ」が必要となるのは、このマクラーレン・ソラスGTのシートが固定式なため。
よってシートを合わせないと、(長身の)マクラーレンのスタッフが乗った場合と、マニー・コシュビン氏が乗ったときの「ヘッドレストの位置の違い」からもわかるとおり、ドライビングポジションに大きく差が出てしまいベストポジションを取れなくなる可能性があるため。

ちなみにこちらはソルスGTのオーナーのみが購入可能と思われるレーシングシューズ。
このほかにもレーシングスーツやヘルメットも用意されているようですね(ランド・ノリスのネームが入ったものが展示されている)。

マクラーレン・ソルスGTのシートはこうやって行う
そしてマニー・コシュビン氏はマクラーレン・ソルスのシート合わせを行う様子も動画にて公開。
レーシングスーツを着ているのは「コスプレ」ではなく、ソルスGTがサーキット走行専用車であり、乗車時にはレーシングスーツを間違いなく着用すること、よってそれを前提にシート合わせを行う必要があることから。

そして採寸用の小部屋へ。

ひとまず(ソルスGTのコクピットを模した)シートに収まって・・・。

ヘッドクリアランスを測り・・・。

ステアリングホイールを装着し・・・。

ペダルセットの位置も調整。

その後はいったんコクピットから降り、別のフォームを使用して型を取ります。

このフォームを敷いて・・・。

しっかり体に密着させて型取り。
こうやってオーナー個々の体型に合わせたシートを作成するわけですが、アストンマーティン・ヴァルキリー、AMG Oneなどのハイパーカーも同様の手法で、そしてチームが世界中を行脚しながら採寸を行っているようですね(AMG Oneの場合はレーシンググローブの採寸も行っている)。

お疲れ様です!
