「見た目も乗った印象も、まるで別の惑星から来た乗り物のようだ」。マクラーレンがソルス（ソラス/SOLUS）GTを発表、アルティメット・ヴィジョン・グランツーリスモの市販版

｜ しかも搭載されるのは5.2リッターV10自然吸気・マクラーレンはどこからこのエンジンを入手したのか ｜

ソルスGTの価格は4億5000万円〜6億5000万円だとも

さて、先日「シングルシーターの限定ハイパーカーを発表する」と言われていたマクラーレン。

実際に今回、ヴィジョン・グランツーリスモプロジェクトとして誕生した「アルティメット・ヴィジョン・グランツーリスモ」の市販モデルとも言える「ソルス（ソラス / ソーラス）GT（SOLUS GT）」が25台のみ限定発売されることになり、多くの人を驚かせています（ぼくも驚いた）。

もちろんこのソルスGTは公道を走ることはできず、サーキットなどクローズドコースでしか走行はできませんが、すでに25台すべてが完売している、とのこと。

搭載されるエンジンは5.2リッターV10

なお、信じられないことにこのマクラーレン・ソルスGTに積まれるのは5.2リッターV10だといい、これはマクラーレンが持たないエンジン型式（マクラーレンはV6とV8しかラインアップしていない）。

そして「5.2リッターV10」と聞いて連想するのはランボルギーニ・ウラカン、そしてアウディR8に搭載される自然吸気エンジンですが、もしかするとマクラーレンはこのエンジンをアウディ経由にて供給を受けている可能性があり、これはかねてよりウワサされる「アウディがマクラーレンを買収」という話の再燃を予感させるもの（いったんは流れたと言われる）。※マクラーレンはBMWとともにスーパーカーを開発する契約を結んだとも報じられている

この5.2リッターV10エンジンの許容回転数は10,000rpm以上だといい、最高出力は817ps / 648Nmだと報じられ、ソルスGTの車体重量は1,000kg以下だと言われるので相当なパフォーマンスを発揮しそう。

実際のところマクラーレンは0−100km/h加速2.5秒未満（実現できればガソリン車としては最速の部類になる）を目指している。また、ソルスGTの最高速度は322km/hを超えるとアナウンスされていますが、実際のこのクルマの凄さは加速や最高速ではなく、サーキットを走ったときの挙動にあるのだと思われます。

ソルスGTは現時点でのマクラーレンの「究極」

マクラーレンのCEOであるマイケル・ライタース氏は「マクラーレン・ソルスGTは、もともとバーチャルレースの世界のために作られた、マクラーレンの先鋭的なコンセプトカーを実現したものです。公道やレースのレギュレーションに縛られることなく、マクラーレンのあらゆるノウハウを投入して実現したこのモデルは、私たちのパイオニア精神を象徴しています」と語っており、このソルスGTが現時点での「究極」であることも示しています。

このマクラーレン・ソルスGTの購入者は、個人の体型に合わせて成形されたシートなど、製作過程で完全な「レーシングドライバー体験」をすることができるそうですが、さらにはFIA公認のレーシングスーツ、ヘルメット、HANSデバイスも用意され、マクラーレンによって最大限の支援がなされるもよう。

レーシングドライバーであり、ソルスGTのプロトタイプテストドライバーでもあるブルーノ・セナによると、「このクルマのドライビングエクスペリエンスはマクラーレンのほかのスーパーカーと比較すると、まったく別の惑星から来た乗り物のレベルにある」。

それは外観からも十分に想像できる部分ではありますが、「トップエンドのレーシングカーに最も近く、運転はしやすいですが、購入される方には間違いなくコーチが必要でしょうね」とも語っており、その異次元っぷりがうかがえます。

なお、このマクラーレン・ソルスGTの価格については公開されていないものの、4億5000万円〜6億5000万円前後ではないか、と言われているようですね。

マクラーレン公式、SOLUS GTプロモーション動画はこちら

マクラーレン・ソルス（SOLUS）GTを撮影した動画はこちら

参照：Corvette Mike