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新型ポルシェ911「3大特徴」のうちのひとつ、”ウェットモード”はこう機能する。なぜポルシェはそこまで「ウェット」にこだわるのか?

2019/01/26

そんなに重視しなくてはならない機能なのか

新型ポルシェ911には「ウェットモード」が備わりますが、これは991.2世代から992へと移行するにあたり、ポルシェが大々的に押し出している機能。

正直なところ「そんなに重要か?」と思うほどでもあり、しかしここまでポルシェが強調するということは「必要不可欠」なのかもしれません。

そしてポルシェは今回、そのウエットモードの機能について紹介する動画を公開していますが、ここでその内容を見てみましょう。

ウエットモードは新型911の「3大機能」のうちのひとつ

なお、ポルシェは新型911の特徴について、「ウェットモード」「8速PDK」「アドバンストコクピット」の三つを挙げています(ポルシェのオーナー向け機関誌、クリストフォーラスにて)。
つまり、このウェットモードは新型911において、それくらい重要ということですね。

そしてこのウエットモードについて、ポルシェは下記の通り解説しています。

フロントホイールハウジングに内蔵されたセンサーが転がり音の周波数の変化を捉えて路面状況を認識。ウェット路面であることが検知されると、ドライバーにウェットモードをオンにするようシステムからメッセージが送られる。

するとスタビリティマネージメント(PSM)とトラクションマネージメント(PTM)が調整され、ハイドロプレーニング現象を回避すべく、車速が 90km/h に達した時点でリアスポイラーが“パフォーマンスポジション” へとせり出す

要は濡れた路面において、より快適に、よりコントローラブルに、より安全に、より速く走るための機能ということになり、ウエットモードは上述のように「自動」で起動するほか、センターコンソール上のスイッチにて手動でもオンにすることが可能。

そしていったんウェットモードがオンになると、スタビリティコントロール、アダプティブエアロダイナミクス、アクセルに対する反応、シフトプログラム、トルクの立ち上がりなどが変更される、とのこと。
さらにアクティブエアロもこれに連動し、フロントフラップはフルオープンに。

そして速度に応じてリアスポイラーが立ち上がりダウンフォースを最大化。
4輪駆動(カレラ4S)の場合は、よりフロントに多くのトルクを配分する、とされていますね。

ポルシェはなぜそこまで「ウェット」にこだわるのか

ポルシェによると、ウェットモードはエンジン出力や速度を制限することなく、濡れた路面の上でも最高のパフォーマンスを発揮するためのシステムだとしていますが、とにかくなぜ「濡れた路面」にこだわったのかはとにかく「謎」。

ちなみにポルシェ911はその前後重量配分について、車検証上は「フロント30%、リア70%」となっていて、極端にリアヘビーなクルマ。

たしかに思い起こしてみると後輪が「前に出よう」とする傾向が強く、とくに下り坂ではそれが顕著であり、ぼく自身も911を所有していた期間中、なんどか「ヒヤリ」としたこともあるほどです。
たしかにそんなとき、「もし路面が濡れていたら」スピンというかテールリバースを誘発していたであろうことは容易に想像でき、ウェットモードがあれば安心かもしれませんね。

なお、ぼくは「911は2度と買わない」と心に誓っていますが、それはリアヘビーに起因する挙動にどうしても馴染めなかったから(たんに運転スキルがついてゆかなかっただけですが)。

それでは動画を見てみよう

こちらがウェットモードの機能を解説する動画、「2020 PORSCHE 991 (992) – Wet Mode – DEMONSTRATION」。
動画の後半では、実際の路面を「ウェットモードあり」「ウェットモードなし」両方でその差をテストしています。

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