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新型ポルシェ911の受注は予想の2倍以上。生産設備が足りず、718ケイマンの生産が8月からVWの工場へと移されることになりそう

2019/03/17

ポルシェが「911誕生60周年」を振り返る。これまでの8世代の911ではそれぞれどういったことが起きていたのか、そしてそれがどう今に繋がっているのか

なぜポルシェ911はそこまで売れるのか

ポルシェによると「新型911の需要は予想以上」とのことで、911の生産をその需要に応えるべく増加させるため、718ケイマンの生産を別の工場へと移動させる必要がある模様。

これによって718ケイマンの生産はポルシェのシュトゥットガルト工場からフォルクスワーゲングループの有するオスナブリュック工場へと移されることになり、718ケイマンが「ポルシェの工場で生産されなくなる」という危機に。

なお、ポルシェはこれまでもそのラインナップのうちいくつかは外部(ヴァルメトやカルマン、アウディの工場など)に生産を委託していた時期があり、しかし自社工場を拡張/新設するにあたって生産を自社へと集約させていたものの、ポルシェの考えた計画よりも「ずっと」911含むクルマが売れていて生産キャパシティが足りなくなりそうだということですね。

今回の報道はAutoNewsが行ったもので、ポルシェ911の開発責任者であるオーギュスト・アハライトナー氏の言として紹介しているので、まずこれは「事実」だと考えて良さそう(生産を移すのであれば8月の夏季休業中に行われるとされ、つまりモデルイヤー2020からはポルシェの生産ではなくなる)。

なお、新型ポルシェ911の需要は「予想の二倍」に達するとのことですが、911はモデルチェンジ直前のモデル末期状態(991)でも出荷を伸ばしていて、スポーツクーペが「総崩れ」の状況にあってとんでもない販売台数を誇るクルマ。

ポルシェの2018年における販売は全世界合計で256,255台ですが、このうちマカンは86,031台、カイエンは71,458台、そしてパナメーラは38,443台、911は35,573台、718ボクスター/ケイマンは24,760台という結果で、911は前年比10%の成長となっています。

ここしばらく911はSUV(マカン、カイエン)やサルーン(パナメーラ)に販売を押されがちでしたが、もしかすると2019年はパナメーラを抜く可能性も出てくるかもしれませんね。

ポルシェの工場は現在二つ

なお現在ポルシェの所有する工場はツェフェンハウゼン、そしてライプツィヒ工場の二つ。

ポルシェ本社所在地、シュトゥットガルトにあるツェッフェンハウゼン工場では911、718ボクスター/718ケイマンといったスポーツカーを生産していて、今後はタイカンもここで生産の予定。
918スパイダーもここで生産されており、つまりポルシェにとって独自設計を持つ、重要度の高いモデルがここで生産されている、と言えますね。

一方旧東独にあるライプツィヒ工場ではマカン、パナメーラ、カイエンが生産中ですが、これらはプラットフォームをフォルクスワーゲングループ内のほかブランドと共有しているモデルの製造を受け持っている、ということになります(ポルシェによる、ライプツィヒ工場の生産プロセス、設備を紹介するコンテンツはこちら)。

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