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ポルシェがフラッグシップSUV「K1」についてついに公式に言及!「ファストバックテール、素晴らしいパフォーマンス、自動運転機能、新しいインテリア体験を提供する」

ポルシェがフラッグシップSUV「K1」についてついに公式に言及!「ファストバックテール、素晴らしいパフォーマンス、自動運転機能、新しいインテリア体験を提供する」

| 狙うは「超高級」SUV市場、そしてアメリカと中国にて大きな利益を獲得することが期待されている |

雰囲気的には「タイカンのSUVバージョン」となりそうだ

さて、ポルシェが投入を目指しているフラッグシップSUV「K1」の存在がついに公式に示されることに。

これはポルシェが投資家向けに行なっている年一回のカンファレンスにて、財務担当役員であるルッツ・メシュケ氏が紹介したもので、カイエンの上に位置する「最上位モデル」として示されています。

なお、このシルエットを見るに、ちょっと前まで言及されていたような「ミニバン」「7人が無理なく乗れるボクシーなスタイル」ではなく、クーペ状のルーフを持つスタイリッシュなデザインが与えられることになりそうです。

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今後、ポルシェのラインアップはこうなる

そこで今回ポルシェが提示した新しいラインアップはこんな構成となっていて、スポーツカーの「アイコン」としては911、「ドライビングファン」を担当するのは718。

スポーツリムジンという新しいセクションに分類されるのは「エレガンス」担当のパナメーラと「パフォーマンス」を体現するタイカンであり、つまり(以前からウワサされていたように)パナメーラとタイカンは棲み分けを行いつつ両者が存続し、そしておそらくパナメーラはより高級路線へとシフトすることになりそうです。

そしてスポーツユーティリティビークルつまりSUV(ポルシェはこの言葉を嫌っていたが、いつの間にかこれを使用するようになった)だと「ライフスタイル」系としてマカン、「ファンクショナリティ」つまり機能性を重視したモデルとしてカイエン、そしてその上に「プレステージ」たるこのK1(名称は未定)。

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現時点ではこのK1に関する情報は少なく、ライバルとしてはランボルギーニ・ウルス、ベントレー・ベンテイガ、ロールス・ロイス・カリナン、フェラーリ・プロサングエ、メルセデス・マイバッハGLSあたりになるものと思われ、価格帯としては「カイエンの3倍くらい」とされるので、カリナンそしてプロサングエの領域に達すると考えるのが自然かもしれません。

Porsche (11)

今回公開された「ヴェールをかけられた状態のK1」を見るに、タイカン同様の横長ヘッドライト、そしてやはりタイカンと同じ「中央がえぐられた」ルーフを持つことがわかりますが、これが実車そのものかどうかでは判断できず、よって正確性を期すならば、今後のさらなる情報を待つしかなさそうです。

なぜポルシェは高級SUVを?

そこで気になるのが「なぜポルシェが高級SUVを発売するのか」。

まずひとつは「利益効率」を追求するためで、1台あたりの利益額を向上させることが至上命題にあるかと思われます。

そして1台あたりの利益を増やさねばならない理由としては、今後自動車の販売台数が減ってゆくであろうという推測に基づいており、これには自動車の性質の変化(趣味性が低くなり、移動手段としての性格が強くなる)、電動化時代においてはガソリン車ほどの差別化が難しくなりクルマのキャラクターが希薄化してしまう可能性、そして逆に電動化は様々な可能性を持つためにガソリン車ではできなかったことができるようになり、「1台のEVで、複数のガソリン車の役割をこなすことが可能になる」から。

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よって、ポルシェは「これまで、複数のポルシェをガレージに収めていた世帯が、今後、所有車を1台のポルシェに集約するかもしれない」という仮説を立てており、そしてその場合には「ポルシェには、6人以上の家族を無理なく乗せ、荷物を積むことができるクルマがない」ため、もし裕福な世帯が「1台だけ」クルマを選ぼうとすると、ポルシェが選択肢に入らなくなってしまう、と考えているわけですね。

Porsche (3)

加えて、現在ポルシェにとっての最重要市場である中国では、「1世代1台」というクルマの所有環境がより顕著となっていて(ナンバープレート取得の難しさ、税制の問題など様々な事情がある)、そういった市場にアピールするには「高級さ、スポーティーさ、スタイリッシュさ、ユーティリティ」など、すべてを兼ね備えたクルマを提供する必要があるのだと思われます。

Porsche (3)

実際のところ、今回のプレゼンテーションにおいて、オリバー・ブルーメCEOは「そうすることで、ラグジュアリーセグメントにおける我々のポジションを強調し、強化することができる。特に中国と米国で飛躍的に利益をあげるための重要なツールになるだろう」ともコメントしており、このK1は中国市場を強く意識したクルマであろうこともわかります。

参考までに、このK1については次期タイカンのために用意されたSSPプラットフォームを採用すること以外、技術的な詳細については示されず、しかしポルシェらしい「フライライン」(ファストバックテール)、素晴らしいパフォーマンス、自動運転機能、「新しいインテリア体験」などを備える、とも。

もう一つ参考までに、このK1について補足説明を行ったのは財務担当役員のルッツ・メシュケ氏であり、今回はオリバー・ブルーメCEOとルッツ・メシュケ氏との2名がこのカンファレンスにてパーソナリティーを務めています。

そして現在、多くの企業にて重視されているのがこの「財務担当」であり、この財務担当責任者がモデルラインアップを定義するケースが増加しているようにも感じられますが、今回は公式フォトにおいてもこの2人しか登場せず、よってルッツ・メシュケ氏は「今後のポルシェにおける、CEOに次ぐ最重要人物」だと認識しておいて間違いはないかもしれません。

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参照:Porsche

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