| ただし現時点では詳細については明かされず、ただしマカンEVに近いコンポーネントが使用されるものと考えられる |
ポルシェはEV比率を2030年までに80%にまで引き上げたい
さて、ポルシェが毎年一回のカンファレンスを開催したことは既報のとおりですが、今回そこではいくつかの新型車情報がもたらされており、フラッグシップSUV「K1(仮称)」のほか公式にアナウンスされたのが「カイエンEV」。
このカイエンEVについては、これまでに何度かウワサが出ていたものの、今回はじめてポルシェ自身によって言及されたわけですね。
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ポルシェ・カイエンEVはどんなクルマに?
このカイエンEVについて、今年4月にフェイスリフトを迎える現行カイエンのプラットフォームを使用したものではなく、まったく別の設計を持つということ、そして2024年のマカンEV、2025年の718(ケイマン、ボクスター)EVの後に発売されるということについてもコメントされています。
ポルシェはすでにピュアエレクトリックカー「タイカン」を発売済みですが、4ドアサルーンのタイカン、スポーツカーの718、SUVであるマカンとカイエンをもって「2030年までに販売の80%以上をEVにする」という計画を示しており、その一方で「911は(2030年よりも前に)ハイブリッド化されるものの、直近10年ではピュアエレクトリック版が登場することはない」とも(これは嬉しい限りである)。
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なお、現時点ではカイエンEVの仕様やデザインについてはまったくわからず、ただしマカンEVの情報を参照するならば、「パフォーマンス・リアアクスル」が採用され、600馬力以上の出力を発生することになるのかも。
参考までに、マカンEVは「ガソリンエンジン搭載版のマカンとは全く異なる」ヘッドライトやサイドウインドウのグラフィック、ルーフラインを持つことになる可能性が高く、よってカイエンEVも「ガソリン版のカイエンとは違う」エクステリアデザインが与えられる可能性が高いのかもしれません。
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その他にはこんな情報も公開済み
今回のカンファレンスでは様々な情報が公開されていて、フラッグシップSUV「K1」、そしてこのカイエンEVのほかには合成燃料(Eフューエル)についても触れられており、ポルシェは合成燃料について「既存車種やニッチなセグメントにおいては重要な役割を果たす」とコメント。
実際に2022年12月にはチリにて試験生産が始まっていますが、これによってすでに登録されているガソリン車の排ガスを(理論的に)クリーンにしたり、これから販売されるガソリン車についても生き残る道が見えてくるわけですね。
更にポルシェは「船舶や航空機など、電動化が難しく」石化燃料を使用せねばならない輸送手段についてもこの合成燃料を(カーボンフリー達成のための)ソリューションとして掲げています。
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このほか、ポルシェは次世代718ケイマン/ボクスターについても触れており、もちろんこれらはピュアエレクトリック化されることになりますが、もともとは(996世代の)911と多くを共有することから始まったこのシリーズが、次の世代においては911と大きく袂を分かち、ついに完全に電動化への道を進むというのは興味深いところでもありますね。
こちらについてもメカニズムなど詳細については言及されていないものの、ミッションRで予告されたように、後輪駆動のみではなく(718シリーズとしては初の)4WDの登場も予想されます。
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参照:Porsche