｜ レトロ路線も悪くないが、こういったアートカー的なポルシェ911レストモッドも悪くない ｜
ボクとしては、どちらかというとこのほうが好みではある
さて、ポルシェ911のレストモッドのみならず「レストモッドそのもの」をひとつのビジネスに仕立て上げたと言ってもいいシンガー・ヴィークル・デザイン。
当初は964世代のポルシェ911をベースとして初代911風のスタイリングへと「巻き戻す」レトロ路線のカスタムをメインに展開しており、その後は（ポルシェのレース用エンジンなどを設計してきた）ハンス・メツガー、ウィリアムズ・アドバンスド・テクノロジーズとともにエンジンを開発した上、独自のテクノロジーを盛り込んだシャシーと組み合わせた「シンガーDLS（ダイナミクス＆ライトウエイティング・スタディ）」シリーズを展開することに。
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これはレストモッドというよりは「自社のオリジナルモデル」といえるほどの構造を持つものの、「ポルシェのレストモッド」という位置づけを保っているのは「（シンガーが）自動車メーカーとしての認証を取得すること」が難しく、またその計画もないからなのかもしれません。
シンガー・ヴィークル・デザインは964ベースのレストモッドの受注を停止
ここまで非常に精力的な活動を続けてきたものの、シンガー・ヴィークル・デザインは2022年夏に「もうこれからは964ベースのレストモッドの受注を受けない」と突如発表。
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それまでの受注台数は450台だそうですが、希少性を保つためにこれをストップし、今後は「930ターボ」をベースとしたターボスタディシリーズへの移行を示しているわけですね。
そしてこのターボスタディシリーズでは、それまでの964ベースとなるレトロラインとは大きく異なる路線を採用し、「モダンなデザイン」「ラグジュアリー」というこれまでになかった要素を盛り込んでいて、自社のみならずレストモッド業界における新しい1ページを書き記すことになったとも考えています（実際、この後に”未来志向”なレストモッドがいくつか他社から登場している）。
シンガー・ヴィークル・デザイン「ポルシェ911 ターボスタディ」は自動車からアートに進化
そして現在、シンガー・ヴィークル・デザインはこのターボスタディシリーズを積極的に製作し世に送り出しているわけですが、公開されている画像を見るに自動車というよりはもはやアート。
このDLSターボシリーズに至ってはもう車体の形状そのものが「芸術」だと言っていいかもしれません。
そしてターボスタディだとこういったクリーンな雰囲気を持つ個体が多く、いわば「未来的」な雰囲気を持っていると思います。
そしてストライプを入れたり・・・。
しかもかなり独特な例も。
こちらはストロボライン。
まるでアートカーのようなペイントも。
ホイールこそはフックススタイルではあるものの、これまでのレトロラインには見られなかった「ボディカラー同色モノトーン」といった仕上げが見られるのもターボスタディの特徴です。※ホイールナットのカラーにも配慮されている
DLSターボも負けてはおらず、レトロともフューチャーとも取れる仕様を持つ個体もいくつか登場。
まるでポップアートに登場しそうな雰囲気もあり・・・。
なかなかに手の込んだ仕上がりを求めるオーナーも少なくはないもよう。
こういったコントラストが強い仕様もこれまでのレトロラインには見られなかったものですね。
シンガー・ヴィークル・デザイン「ターボ」系のインテリアも個性的だった
そしてターボスタディ、DLSターボのオーナーはインテリアにおいても独自の仕様を求める傾向が強く、これまでのレトロラインとはまた異なる路線にて仕上げられる例が多数。
こちらのターボスタディはポルシェらしい「ペピータ」」ですね。
ちょっと未来っぽいクリーンなイメージを持ち、さらに一部の金属パーツにはゴールドが使用されてゴージャスな雰囲気も。
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