
| アルファロメオは長年「品質問題」に苦しめられてきたが |
問題発生:新車1年で塗装下にサビを発見?
アルファロメオは長年にわたって品質面で課題を抱えてきたブランドとして知られていますが、今回、その評判にさらなる影を落とす事例が話題となっています。
これはカナダ・バンクーバーのあるオーナーが、購入からわずか1年のトナーレ(Tonale)にサビが発生しているとRedditに投稿したことにはじまっていて、場所はテールゲート下部、そして塗装の下からサビが浮き上がっているような状態だったといいます。
上述の通りアルファロメオの品質はたびたび問題視され、よって同社の前CEOはこれを正すべく様々な対策を講じていますが、実際にこのトナーレについては「品質を万全にすべく」複数回の発売延期を経てようやく市場へと投入されたという経緯を持っており、こういった流れもあって今回の件は大きな波紋をネット上へと投げかけることとなったわけですね。
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ディーラーの対応:サビは「100%正常」?
このオーナーがディーラーに問い合わせたところ、「塗装を貫通するまでサビていないと保証の対象外」と説明されただけでなく、ディーラーのアシスタントGMから「これは100%正常。すべてのトナーレがこうなっている」との回答があったのだそう。
しかし、オーナーとしては「塗装が明らかに(サビによって)剥がれており、通常の状態とは考えられず、納車から1年という新車にこのような現象が起こるのは明らかに異常」という見解を示しており、オーナーによると「問題の原因はテールゲートの水抜き設計にある可能性がある」。
この排水経路にはプラスチック製のキャップが取り付けられ、水が一定以上たまらないと排出されない構造を持っているそうですが、そのため、水がたまりやすくなり、内部で錆が進行した可能性が指摘されているようですね。
構造上の問題?水抜きドレン設計にも疑問
一方、他のトナーレオーナーからは「同じような現象は起きていない」という声もあり、製造時の個体差や一部車両に限った問題の可能性も指摘され、しかしたとえ「個体差」であっても、新車で塗装に異常が出ているのであれば無償で修理すべきでもあり、今後の対応次第では(SNS時代の現代において)ブランドイメージを大きく傷つける可能性も出てきそう。
ただ、これに対応しようとなると、アルファロメオは新しいテールゲート(塗装済)を用意しなければならない可能性が高く、つまりコストと手間がかかるということを意味しており、それを嫌って「保証の対象外」としたのかもしれません。
参考までに、アルファロメオ・トナーレはダッジ・ホーネットと共通のプラットフォームを持ち、しかしホーネットでは同様の問題は報告されていないというので、これはアルファロメオ側特有の問題ということになりそうですね。
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参照:CARBUZZ