| 乗車していたのは2名、幸いにも怪我はなし |
オーストラリアはゴールドコーストにて、希少なフェラーリF40が試乗中にクラッシュしてしまうという案件が発生。
なお、試乗中というのは「ナンバープレートがディーラー発行の暫定」であることから判断されているようですね。
詳細については不明な点がまだ多く、しかし事故現場には折れたり倒れたりしたポールが散乱しており、事故の際の衝撃の強さを物語ります。
フェラーリF40が本物なのかレプリカなのかも現時点では未確認
なお、現地警察がメディアに語ったところでは、このフェラーリF40がレプリカなのか本物なのかは未確認、とのこと。
正直なところ画像を見ても判断が難しく、しかしフロントバンパーやリアウイングの破損した部位からその構造や素材(FRP?)を見て取ることができ、このあたりが「真偽判定」の鍵となりそうです。
なお、フェラーリF40に搭載されるエンジンは2.9リッターV8ツインターボ、そして車体構造はレーシングカーばりのチューブラーフレームをベースとした半モノコック構造。
フェラーリF40はレース参戦を前提として設計されたといい、パワーステアリングやブレーキブースターが備わっておらず操作系が非常に重く、さらにクラッチも異常に重いとされるなど、正直いうと「運転してみたいが、冷静に考えると運転したくないクルマ」の一台。
しかもターボ特性は「ドッカンターボ」とされるので、コーナリング中にブーストがかかってしまったりするとかなり危険な挙動を示すであろうことが容易に想像可能です。
今回の事故について、おそらくは試乗中に「コントロールを失った」ということになりそうですが、こういったネオクラシックスーパーカーは「直線を走るだけでも」コントロールを容易に失うことになり、ましてやコーナリングだと「重いブレーキを踏んで減速し、重いクラッチを踏んでシフトチェンジして、重いステアリングホイールを切ってカーブを曲がり、そしてまた加速してシフトチェンジするということになれば、そういったクルマに慣れていないと「クルマのスピードについてゆけない」ことも。
ちなみにこういったスーパーカーは「バンバン事故を起こされると困るので」強いアンダーステアに設定されることがほとんだとされますが、アンダーステアが出た上に「操作が追いつかない」と安易に外側に膨らんでしまうことになりそう(ぼくはロータス・エキシージでこれをやってしまったことがあり、自分の意図したラインよりも車体1台半くらいアンダーが出た)。※レース用タイヤを履いた状態で弱アンダーになるらしい
そしてそこから焦ってアクセルを踏むと「ドッカンターボ→急激なオーバーステア→スピン→クラッシュ」となるのかもしれません。
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実際はどういった経緯で事故に至ったのかわかりませんが(単にタイヤが古かっただけかもしれない)、画像を見る限りではボディ全般の修復が必要であり、もちろん足回りも歪んでいるはずで、デフやトランスミッションも下廻りをヒットしているのは間違いなく、もしかすると「億」単位の修理費用が必要になるのかもしれません。
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