>フェラーリ

「世界のトップブランド100」発表。自動車メーカーではトヨタがトップ、フェラーリは21%価値を向上させて100位の中で「もっとも成長したブランド」に

フェラーリF80

Image:Ferrari

| 今の時代、会社が存続し続けるためにもっとも重要なのは「ブランド」である |

すぐに色褪せてしまう「数値」よりも時代を超越する「思想」が重要である

さて、インターブランドが「もっとも価値のある世界のブランドTOP100」を発表。

こういったランキングは調査会社各社が発表していますが、各社ともランク付けの基準が異なり、しかし「認知度」「売上高」「成長率」「将来性」など様々な要素を加味して判断を行っており、よって「比較的歴史があって安定している」会社が上位に位置することが多く、「一過性」の成長によってのし上がった会社が高く評価されることはないもよう。

加えて「認知度」が重要なファクターとなるため、いかに規模が大きく収益性が高く、かつ安定している企業であっても、最終の製品やサービスとなってぼくらの目に触れないブランドの場合、このランキングに入ることが難しいようですね。※iPhoneの下請けで有名なフォックスコンはそのブランドが消費者の目に触れる機会が少なく、そのため高いブランド評価がなされない

2024年版「ブランドランキング」はこうなっている

そこで今回発表されたブランドランキングを見てみると、やはりアップルが堂々の1位であり、そのほかにも世界展開を行い「誰でも知っている」企業が並びます。

そしてトヨタは日本だと最高位の6位、そしてブランド価値は前年比で13%上昇するという躍進ぶり(対してBMW、メルセデス・ベンツの価値が下がっている。これはトヨタのマルチパワートレーン戦略が評価されているということなのかもしれない)。

Brand (10)
Interbrand

そして11位から20位までを見てみると、自動車メーカーだとテスラが12位に入っていますが、まだまだテック企業が多いもよう。

なお、テック企業が認知度を高めることは容易ではなく、しかしその一助となるのが「ロゴ」であり、いかにこのロゴを周知させるかということが重要になるのかも。

Brand (9)
Interbrand

21位以下ではエルメスやシャネルといったハイファッションブランドが登場し(ルイ・ヴィトンは11位)、ホンダが26位に。

金融や保険といったサービスの評価も高いようですね。

Brand (8)
Interbrand

31位だとVISAやマスターカード、ペイパルといった支払い系が多く見られるように(よりぼくらに身近なサービスが増えてくる)。

エヌビディアはAIブームに乗って36位初登場という快挙を成し遂げていますが、エヌビディアは直接の製品を消費者に届けているわけではなく、しかしそれを組み込んだ製品など様々な場面でロゴを掲出することでその認知度を高めているのだと思われます。

Brand (7)
Interbrand

41位以下ではポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲンが登場し、ファストファッションのZARAの姿も。

Brand (6)
Interbrand

51位以下ではナイキ(14位)に大きく差をつけられてアディダス、そしてフォードに日産が登場し、H&Mが入ってきていますが、ユニクロの姿は見えず(100位圏内には入っていない)世界の壁は厚いといったところ。

Brand (5)
Interbrand

61位以下ではフェラーリが登場し、そしてTOP100の中では最大の成長率(+21%)を記録しており、今後の躍進が期待できますね。

なお、任天堂は思いのほかポジションが低く、むしろ「スーパーマリオ」のほうが認知度が高いのかも(一部企業では社名をヒット商品名に切り替える例が見られ、その意図は認知度の活用と向上である)。

Brand (4)
Interbrand

71位以下でも知っている老舗企業がズラリ。

そう考えるとトップ100に入るのは容易なことではないということがわかります。

Brand (3)
Interbrand

81位以下ではシャオミが登場しますが、このランキングで中国企業の数が少ないのは「中国ではよく知られていても、世界展開が進んでおらず、世界的な知名度はさほど高くない」「安定性が未知数である」「”ブランド”としての評価が難しい」からなのかもしれません。

一方、「売上高」「時価総額」を重視する調査会社だと、TOP10の時点で中国企業が入っているランキングも見られます。

Brand (2)
Interbrand

96位にはレンジローバーが初登場。

ジャガー・ランドローバーは社名を「JLR」へと改めてレンジローバーを独立させていますが、その活動が奏功し考えていいのかも。※ディフェンダー、ディスカバリーもレンジローバーへ格納したほうがいいのではと思うことがある

そして独立展開を強めている「ジョーダン」も今後順位を上げてきそうですね。

Brand (1)
Interbrand

ジャガー・ランドローバーが社名を変更し「ディフェンダー」「ディスカバリー」「レンジローバー」「ジャガー」を独立したブランドへ!順電動レンジローバーは今年にも受注開始
ジャガー・ランドローバーが社名を変更し「ディフェンダー」「ディスカバリー」「レンジローバー」「ジャガー」を独立したブランドへ!純電動レンジローバーは今年にも受注開始

| これまではその方向性が揺れ動いていたジャガー・ランドローバーだったが | ここへ来てようやくその明確な方向性が固まったようだ ジャガー・ランドローバー(JLR)が、今後数年間にわたる中期計画「Re ...

続きを見る

合わせて読みたい、関連投稿

レクサスが「和風」へとブランドシフト。なぜ自動車メーカーは車以外の付加価値を模索し始めるように?

| レクサスはようやくドイツ車コンプレックスから抜け出せたようだ | DIAMOND ONLINEにて、「レクサスが和風へとブランドシフトする理由」という記事が掲載に。これによると、レクサスの最新モデ ...

続きを見る

もっとも価値の残るブランド/クルマのランキング。1位はポルシェ・マカン
【動画】もっとも価値の残るブランド/クルマのランキング!ポルシェ、ランボルギーニ、トヨタ、アストンマーティン、アルピーヌetc。あのクルマは何位?

| やはりSUV人気は強かった | さて、クルマを買うときに気になるのが「売却時の価格」。買う前から売るときのことを考えるのはどうかとは思うものの、実際問題としてお金が無限にあるわけではないので、やは ...

続きを見る

ブガッティ
ブガッティが過去110年以上の歴史に渡り生産したクルマをすべて「走行可能な状態にするプロジェクト」をスタート!未来に遺産を残しブランド価値を高める計画

| ブガッティの目指すところは他の自動車メーカーとは一味違うようだ | ブガッティがパリにて開催された「2020レトロモビル・パリ」において、新しく純正中古車プログラムをスタートさせる、と発表。これは ...

続きを見る

参照:Interbrand

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->フェラーリ
-, , , ,