| 2025年の「予想」を見る限り、2024年同様に販売台数が「抑えられる」こととなりそうだ |
フェラーリは「販売台数を増やさないほうが好ましい」と考えられる数少ない自動車メーカである
さて、フェラーリが2024年の業績を公表し、2024年の販売台数は13,752台(前年比+89台)であったこと、2024年の売上高が25億6000万ユーロであったこと、そして2025年は6つの新型車投入により26億8000万ユーロに増加する見込みであると発表。
そしてこの発表が好感されたのかフェラーリの株価が久しぶりに大きく(前日比約7%)上昇しています。
さらにフェラーリはいくつかの重要な情報を公開
そして今回の決算発表で注目すべきは、冒頭にあるように、2025年には「6つの新型車」が投入されること。
これについて詳細は公表されていないものの、そのうちの1台は「フェラーリ初のEV」そして10月9日に発表を行うと述べています。
この新型EVにつき、フェラーリCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏は「他のEVとは異なる、独自のスタイル、パフォーマンス、そしてドライビングの楽しさを提供する」と述べており、しかしその詳細はナゾのまま。
ただしスパイフォトやスパイビデオでは、このEVが「背が高めのクロスオーバースタイル」を持つことが明らかになっており、つまりは「スーパーカーやハイパーカー」ではなく、フェラーリオーナーが日常的に、そして家族とともに出かけることができるクルマとなるのかもしれません(そしてこのEVにつき、それほど人気が出なかった場合、「これを買わないとフェラーリの新車をオーダーできなく」なったりするとやだなあ、と思ったりする)。
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なお、残る「5車種」については全く情報がなく、しかしそのうちのひとつは「296GTBのハードコアモデル、296VS」だと思われ、これがオープンバージョンとともに発売されれば「2つ」枠が埋まります。
そしてもうふたつは「ローマ」「ローマ スパイダー」の後継モデルである可能性が高く、というのも現在フェラーリはローマとローマ スパイダーの受注を締め切っており、新車で販売できるエントリーモデルが存在せず、早急にこの穴を補充する必要があるわけですね。
そこで「ローマ」「ローマ スパイダー」の後継モデルが(最近のフェラーリの例に倣い、クーペとオープンが同時に)発表されればまた「ふたつ」空席が埋まることに。
そうなると残る一つは何なのかと想像を巡らせてみるのですが、もしかすると「F40オマージュと言われる」新しいイコーナ(SP4)なのかもしれません。
フェラーリはこれまでにもイコーナシリーズとしてモンツァSP1/SP2、デイトナSP3を発売していて、これらは「非常に高額」であるためにフェラーリの販売と利益に大きく貢献していることがこれまでの決算発表にて報告されており、さらなる業績向上を狙うとなると、そして販売台数を大きく増やさずに(希少性を保ったまま)利益を増やそうとなれば、やはりここはイコーナシリーズのような高額モデルを将来に向け(ここからの2年くらいはF80にてカバーできる)投入する必要があるのだとも考えています。※あるいは、高額モデルという意味ではF80のオープンモデルなのかもしれない
そのほか、ベネデット・ビーニャCEOは2022年に発表した「ガソリン+ハイブリッド+EV」戦略は変わらないと明言し、最近のEV市場の成長鈍化や、主要市場であるアメリカではトランプ大統領による欧州製品への関税計画が浮上しているものの、フェラーリの方針には影響しないと述べています(フェラーリを購入する人々にとって、関税は大きな問題ではないのだとも思われる)。
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参照:Ferrari