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|累計100万台。ポルシェ・マカンが歴史的マイルストーンを達成 |
マカンはポルシェのライプツィヒ工場を象徴する存在に
2025年7月、ポルシェのライプツィヒ工場にて、記念すべき100万台目のマカンが生産ラインを駆け抜けることに。
マカンは2013年からこの地で製造されており、今や世界的に高い人気を誇るコンパクトSUVとなっていますが、2024年の年間販売台数は82,795台を記録しており、その勢いは依然として衰えを見せず、ここから先は10年を待たずして「200万台」の声を聞けそうですね。
🏭 マカン=ライプツィヒの象徴
今回の「記念すべき瞬間」を迎えるに際し、ポルシェ・ライプツィヒのマネジメントボード会長ゲルト・ルップ氏はこう語ります。
「マカンは、成長と変化の象徴であり、2011〜2013年にかけてライプツィヒ工場がフルファクトリーへと進化した象徴的な存在です。」
参考までに、2011年、マカンの生産拠点としてライプツィヒが選定されたことを受け、従来の組立工場は溶接・塗装ラインを含む本格的な自動車工場へと拡張されていますが、これによって1,500人の雇用が新たに創出されるなど、同工場は地域経済の発展にも大きく貢献しています。

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第2世代マカンは「電動化」へ
そしてこの工場において、2024年には完全電動化された第2世代マカン(Macan 4)が量産開始。
現在ライプツィヒ工場では、内燃機関・ハイブリッド・EVという3種のパワートレイン車両を1本のラインで柔軟に生産する体制を構築しています。
さらに、新たな車体工場とアクスル(車軸)製造ラインの建設も進行中で、ライプツィヒ拠点は今後もさらなる進化を遂げる予定なのだそう。

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記念すべき100万台目は「マカン4」フローズンブルー
記念すべき100万台目の個体は、フローズンブルーメタリックの「マカン4」で、この車両には以下の装備が含まれます。
- ブラック×チョークのツートーンレザーインテリア
- アダプティブスポーツシート
- ヒーター付きGTスポーツステアリングホイール
- 拡張現実(AR)対応ヘッドアップディスプレイ
- パノラミックルーフ
そしてパフォーマンス面だと以下の通り(もちろん他の個体と変わりはない)。
- 最高出力408ps(オーバーブースト時)
- 0-100km/h加速:5.2秒
- 最高速度:220km/h
- 航続距離:最大612km(100kWhバッテリー搭載)
- 800Vシステム対応:10〜80%充電に約21分(270kW急速充電)

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オーナーは62歳のドイツ人実業家
この記念すべき一台は、ドイツ・キール在住の62歳の実業家シュテファン・シュミット氏へ納車され、納車はライプツィヒ工場併設のポルシェ・エクスペリエンスセンターで行われたそうですが、同型車を使ったサーキット体験も提供されたといい、オーナーにとっては忘れがたいひとときとなったようですね。
「マカンは、日常性とスポーツ性を兼ね備えていて本当に魅力的。ライプツィヒでの工場納車体験と、F1サーキットにインスパイアされたコーナーを走れるトラック走行は、まさに夢のような時間でした」

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数々の賞に輝くライプツィヒ工場
ライプツィヒ工場は、ポルシェにとってシュトゥットガルト本社に次ぐ第2の生産拠点として2002年に稼働開始。
現在は約5,000人の従業員がマカンおよびパナメーラを生産していますが、過去にはカレラGT(2003〜2006年)を生産していた事でも知られています。
また、同工場はインテリジェント生産と持続可能性の評価でも高い評価を受けており、以下の賞も受賞ずみ。
- 2021年:「Lean and Green Management Award」
- 2023年:「Factory of the Year」
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